2024/02/18

トビ(野鳥):謎の背面飛行

 

2023年6月中旬・午前11:50頃・ くもり

里山で山腹の上空を低く飛び去るトビ(Milvus migrans)を何気なく動画に撮ったら、興味深い行動を披露してくれました。 
滑空と羽ばたきながらの巡行飛行を交互に繰り返してから、急に空中でクルッと裏返しの体勢になりました。 
背面飛行は長く続かず、すぐに正常飛行に戻りました。 
近くに営巣木がありそうだと予想しているのですけど、飛び去るトビをいつも見失ってしまい、突き止められません。 

トビは図体ばかり大きくて、帆翔など不器用な飛び方しかできないというイメージがあります。
こんな器用な飛び方をするトビを初めて見ました。 
山腹の上昇気流が急に乱れて失速したようには見えず、意図的に背面飛行になったようです。 
カラスの群れにモビング(擬攻撃)されて逃げている訳ではなく、単独で飛んでいました。 
求愛のためのディスプレイ飛翔だとしたら、もっと目立つ高度で披露するはずです。

背面飛行を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:29〜) 
同時に1.5倍に拡大しました。 
翼下面にあるトビ特有の斑紋が見えるように、逆光補正してあります。 
トビは裏返って急降下すると、ハリギリ(別名センノキ)高木の樹冠の枝葉に足が一瞬触れていました。 
通過後にハリギリの葉が大きく揺れています。
樹上に着地するなら、もっと減速するはずです。
どうやら、ハリギリの葉の上に止まっていた昆虫など何か小さな獲物を見つけて、通りすがりに素早く狩ったようです。 
直後のトビの足に注目しても、鉤爪で何か獲物を掴んでいるようには見えませんでした。 
獲物が小さ過ぎて見えないだけなのか、それとも狩りに失敗したのか、不明です。
謎の背面飛行は、獲物に狙いを定めて咄嗟に急降下するための旋回運動だったのでしょう。
この特殊な飛び方の正式名称をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてください。

トビと言えば死肉食性の掃除屋(スカベンジャー)というイメージがあります。


ハリギリ高木の葉の上に小動物の死骸があるとは考えにくいので、生きた虫を狩ろうとしたと思われます。
その点でも、珍しい事件簿でした。

2024/02/17

夜の巣外に独り放置されたニホンアナグマの幼獣が母親を呼ぶ鳴き声♪【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月上旬

前回の記事では、ニホンアナグマ♀(Meles anakuma) が4頭の幼獣を巣穴の外に連れ出して授乳したり対他毛繕いしたり、引率して夜の森を探索に連れて行ったりと、一夜(6/10)で盛り沢山の出来事を紹介しました。
同じ日の夜に事件が起きました。

 6/10・午後23:02
画面手前の巣口Lから伸びるアクセストレンチ上に幼獣が1頭だけ取り残されています。 
迷子の幼獣が覚束ない足取りでうろつきながらケッケッケッ♪、ケケケ…♪と断続的に鳴き続けています。
母親♀を呼んでいるのでしょう。 
4日前、夜の巣外に20分間放置された幼獣個体は全く鳴き声を発しなかったのと対照的です。 



迷子になった幼獣が鳴かないのは天敵の捕食者(キツネ、テン、フクロウなど)を呼び寄せないための適応だろうという私の推測に対して、あっさり反例が出てきてしまいました。 
この4日間で幼獣の歩行能力が格段に上がりましたが、それと同時に大声で鳴けるように成長したのでしょうか? 
幼獣の個性(寂しがり屋)なのかもしれません。
自力でなんとか歩けるはずなのに、迷子の幼獣がアクセストレンチを辿って帰巣Lすることはありませんでした。

ついさっきまで巣外で幼獣2頭に授乳していた♀は一体どこに行ったのでしょうか? 
さてはネグレクト(育児放棄)か?と心配になります。 
実はこの直後に撮れた映像では、母親が無事に合流して幼獣を舐めてやっていました。(対他毛繕い) 
その様子は、こちらのシーン7をご覧ください。 
アナグマの営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで別のアングルから監視しているのですが、それでも撮れていない死角があって、時々やきもきさせられます。 

※ 幼獣の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
※ 画面に表示されている気温は異常値です。 


ムシトリナデシコの花蜜を吸うウラギンヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年6月中旬・午後13:55頃・晴れ(梅雨の晴れ間) 

川沿いの花壇で満開に咲いたムシトリナデシコの群落でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 風で揺れるムシトリナデシコの花序で歩き回り、細長い花筒に口吻を深く差し込んで吸蜜しています。 
訪花中に初めは半開きの翅を開閉していたのに、途中から暑くなったのか、翅をしっかり閉じるようになりました。 
翅表に性標の黒条が見えたので、♂と判明。 

田中肇『昆虫の集まる花ハンドブック』によれば、
(ムシトリナデシコの)蜜は1.5cmもある細長い筒の中に隠されているので、口の長い昆虫にしか吸えない。(p42より引用)
この花壇で様々な虫が訪花していましたが、確かにいずれも口吻の長い種類でした。 (映像公開予定)

ウラギンヒョウモン♂がムシトリナデシコの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:27〜) 
風揺れの激しい虫撮りには悪条件の日でも、スーパースローで見ると気にならなくなります。


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