2024/01/25

ハルニレ樹上で交尾するヨツモンカメムシ♀♂

 

2023年5月下旬・午前11:15頃・くもり

平地のスギ植林地に自生する若いハルニレ灌木の枝先でヨツモンカメムシ♀♂(Urochela quadrinotata)が交尾していました。 
動画で撮っても、逆向きで交尾するカメムシの♀♂ペアに動きはありませんでした。 
しばらくして私が撮影アングルを変えたら、V字姿勢で交尾していました。 
性別の見分け方を知らないのですが、腹部がやや膨満している個体が♀なのでしょう。 

関連記事(6年前の撮影)▶ ヨツモンカメムシ♀♂交尾中の綱引き 


以前もハルニレ樹上でヨツモンカメムシ♀♂が交尾していたので調べてみると、ニレ科植物を寄主(食樹)とするらしく、納得しました。 
余談ですが、ヨツモンカメムシは日本のクヌギカメムシ科では唯一、成虫で越冬するそうです。(一般的には卵越冬。)

2024/01/24

夕方の営巣地で親子水入らずで過ごすホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 

2023年5月下旬

休耕地に掘られたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の巣穴を自動センサーカメラで監視した記録映像です。

シーン1:5/31・午後18:32・(@0:00〜)日の入り時刻は午後18:58。 
日没前の薄暮にトレイルカメラが起動しました。 
草むらの緑がうっすらと見えます。 
タヌキの親子が巣口に出て来ました。 
親は大きく動き回って周囲を警戒しているのに対して、幼獣は巣口からあまり離れず、何頭居るのかよく見えません。 
雑草の草丈よりも幼獣は未だ小さいので、ローアングルの監視映像では全身が見えず、もどかしいです。 
やがて親ダヌキが巣口で幼獣に対他毛繕いをしてから、右に立ち去りました。 

ちなみに、前半(0:22〜0:40)画面の左下隅でレンズの至近距離を動いているのは、別個体のタヌキがトレイルカメラの匂いを嗅いでいるのでしょうか? 
鼻息などが聞こえなかったので、マイマイガLymantria dispar japonica)の幼虫などの毛虫がレンズの表面を這い回っただけという可能性もありそうです。 


シーン2:5/31・午後18:42・(@1:00〜) 
10分後、タヌキの成獣が原っぱに佇み、左を眺めながら欠伸をしました。 
(写真集:中川遊野『どうぶつのあくび』)
遠くでカラスが鳴いています♪ 

やがて右の巣穴から外に出てきた別個体の成獣が背後から近づき、対他毛繕いを始めました。 
パートナーの毛皮を甘噛みしています。 
どうやら、この2頭は♀♂つがいのようです。 
巣口では2頭の幼獣が動いているのが見えます。 


シーン3:5/31・午後18:57・(@2:00〜) 
15分後、親ダヌキの1頭が巣口の近くで佇み、辺りを警戒したり自ら毛繕いしたりしています。 


シーン4:5/31・午後19:00・(@3:00〜) 
親ダヌキが居なくなりましたが、奥の巣口付近の草むらで幼獣が遊んでいます。 

やがて親ダヌキが右から現れました。(出巣した?) 
奥の草むらに少し移動してから体を掻いています。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


野生ニホンカモシカの抜け毛【フィールドサイン】

2023年6月上旬・昼頃・晴れ 

里山のスギ林道の横の斜面に落枝が引っかかり、折れた先端部が道端から突き出したまま放置されています。 
この辺りを縄張りとするニホンカモシカCapricornis crispus)がこの林道を通りかかる度に、このスギ落枝の尖った先端に眼下腺でマーキングしていることがトレイルカメラによる撮影で分かっています。 


関連記事(2022年の撮影)▶  


すでに監視カメラを撤去してしまったのですが、久しぶりに現場入りしてみると、スギ落枝の先端部に白っぽい体毛が何本も絡みついていることに気づきました。 
これはカモシカが顔をゴシゴシと擦り付けた際に抜けた体毛と考えられます。 

撮影後、念の為に抜け毛を採取しました。 
もし毛根が残っていればDNA鑑定が可能となり、眼下腺マーキングした複数個体の識別や血縁関係などが明らかになるはずです。
このときピンセットを持参してなかったのでやむなく素手で摘み取りました。
したがって、私のDNAでサンプルを汚染してしまいました。

カモシカの話から外れますが、農耕地を取り囲む有刺鉄線に絡みついた抜け毛を積極的に集めて顕微鏡で分析するだけでも、有刺鉄線をくぐり抜ける害獣の種類がある程度見分けられるのだそうです。



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