2024/01/04

送電塔天辺の巣で4羽の雛を育てるハシブトガラスの親鳥【10倍速映像】給餌行動など

 



2023年5月中旬・午後14:15〜17:00・晴れ 

三脚を立ててカメラを固定し、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣を微速度撮影してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

送電塔の天辺にある巣の中には4羽の雛が順調に育っています。 
風が吹くと雛の羽毛がなびいて逆立ちます。 
好奇心旺盛な雛鳥は暇潰しで巣材の小枝を嘴でつついています。 
鉄骨のボルトを締めるナットが気になり、嘴で何度も悪戯している個体がいました。 
ボルトが外れると大惨事なので、外れないように電力会社は対策すべきでしょう。 

親鳥が帰巣したのが計5回。 
そのうち♀♂つがいがほぼ同時に帰巣したのが1回でした。 
横から飛来して直接入巣するのではなく、鉄塔の下段に一旦止まってから、鉄骨を梯子のようにピョンピョン登って入巣することが多いようです。 

親鳥が帰巣すると、雛たちは一斉に嘴を大きく開けて空腹をアピールします。(餌乞い) 
嘴を開いたときに口内が赤いのがカラスの幼鳥の特徴です。 
成長すると口の中が黒くなります。 
親鳥は喉袋に詰め込んできた餌を口移しで雛に与えます。 
複数の雛に口移しで次々と給餌しますが、 最も空腹そうな(強くアピールする)雛鳥から優先的に給餌しているようです。 
親鳥による給餌シーンは、等倍速でリプレイしました。 

食後に雛は排泄します。 
巣の縁から外に上手く排泄できれば良いのですけど、巣内に排泄してしまった場合は、親鳥が摘み上げて外に捨てに行きます。(排糞行動) 
雛の糞はゼラチン質の袋に包まれていて、汚さずとも簡単に持ち運びができるようになっています。 
給餌後の親鳥は雛が便意を催すまで、しばらく巣内で見張っています。 
雛の肛門(総排泄孔)を覗き込んで、白い糞が出て来るやいなや咥えて飛び去りました。 
排糞行動は4回撮れてました。 

巣から飛び去った親鳥は次の餌を探しに出かけますが、ときどき巣の横の高圧線に止まって、周囲を警戒したり鳴いたりすることがあります。 

 次の食事まで待っている間、雛は各々が羽繕いしています。 
巣立ちに備えて羽ばたきの練習をする個体がいたものの、すぐに止めてしまいました。 
後半(夕方)になると、巣内の雛は頭をこっくりこっくり下げて居眠りするようになりました。

※ 水を入れたペットボトルを重りとして三脚に吊るせば、風が吹いても振動が抑えられます。 
私の三脚は安物なので、剛性が足りないのです。(軽いのが取り柄です) 

2024/01/03

巣穴を掘り広げて子供部屋を増築するニホンアナグマのヘルパー♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月中旬

シーン1:5/15・午後21:01〜21:05・(@0:00〜) 
奥の巣穴Rでヘルパー♂と思われるニホンアナグマMeles anakuma)が再び穴掘りを始めました。 
後退しながら土を掘り出すと、巣口Rからアクセストレンチが形成されます。 

これから4頭の幼獣が大きく育ちますから、子供部屋を増築しているのでしょうか? 
それとも自分の部屋を育児部屋として♀に乗っ取られたので、仕方なく自分の部屋を新たに掘っているのかもしれません。


トレイルカメラの電池が消耗しているために、細切れの録画になっています。 
別アングルのトレイルカメラ(新機種)で撮れていなかったのが残念です。


シーン2:5/20・午前4:44〜4:46・(@0:50〜)日の出時刻は04:22。 
5日後もヘルパー♂が早朝から穴掘りを始めました。 
奥の巣口Rに顔を突っ込むと、前脚で土を後ろに掻き出しています。

アナグマの♀は授乳などの子育てに忙しいので、穴掘りの重労働はヘルパー(1年仔の息子♂)に任せているようです。 
つまり分業が存在するようです。
それにしても、なぜ一夫一妻(交尾した♂と同居)ではなくヘルパー制なのか、不思議です。
アナグマの社会システムが更に進化すると、ハダカデバネズミのように真社会性やカースト制度が進化してくるのでしょうか?(この辺は勉強不足なので、曖昧かつ適当な推測です。)

アクセストレンチという用語について解説しておきます。
巣穴の掘削方法は、穴の中から前足で土を押し出し、押し出したあとにはアクセストレンチと呼ばれる溝ができる。 (wikipedia:ニホンアナグマより引用)
しかし、この記述は私の観察結果と明らかに異なります。 
私の見ているアナグマ(ヘルパー♂)は、穴の中から頭を先頭にして出巣しながら土を前足で押し出したりしません。 
後退しながら前足で土を後ろに掻き出すというのがポイントです。 
一方、「飯能の自然メモ」というブログサイトで穴熊ノ溝という記事を読むと、
フィールドで地中にできた巣穴を観察した際に、アナグマが掘ったものかどうかを判断する指標のひとつに、「アクセストレンチ」と呼ばれる溝がある。これは、アナグマが掘った土を外に出すときに残る跡で、どのようにつくかは諸説あるが、動物園で観察したアナグマの場合、掘った土を前肢で抱きかかえるようにし、後退りしながら外に引きずり出した際にできた。
こちらの記述は私にもしっくりきます。 


アナグマは林内の営巣地でこれほど大規模な土木工事を何年も継続することから、様々な種類の生き物に影響を与えることになります。
(アナグマの掘った巣穴を利用する生き物は多い。)
アナグマが巣材集めのために落ち葉掻きをした林床は乾燥が進むことになるでしょう。
つまり、アナグマは日本の山林で独特な生態系エンジニアとしての役割りを果たしていると言えそうです。 
後々、これに関連した動画を公開予定です。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



シャクの花蜜を吸うセスジハリバエ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年5月中旬・午後15:45頃・くもり 

ニセアカシアを主体とする河畔林の林床に咲いたシャクの群落でセスジハリバエTachina nupta)が訪花していました。 
風で激しく揺れるシャクの花序にしがみついたまま、口吻を伸縮させて花粉や花蜜を舐めています。 
この白い花を、あやうくドクゼリと間違いそうになったのですけど、同じセリ科でもこの植物はシャクのようです。 

樹々が展葉した林床は薄暗い上に、激しい風揺れに悩まされました。 
虫撮りには最悪の条件です。
ハエ類は敏感なので、私が手でシャクの茎をつまんで揺れないように押さえようとすると逃げてしまいます。 
「シャクに触わるなぁ…。」 

セスジハリバエがシャクの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:51〜) 
スーパースローで見ると、ひどい風揺れも気にならなくなります。 
ところがハイスピードモードに切り替えたら風が収まり、ハエがなかなか飛んでくれなくなりました。 (マーフィーの法則) 
それでも愚直に撮り続けたら、身繕いのシーンが撮れました。 
左右の前脚を互いに擦り合わせています。 
ようやく花序の上で方向転換してから、隣の花序に飛び移りました。
足を伸ばせばなんとか渡り歩ける距離なのに、わざわざ飛んで移動しました。
足場が風で揺れるので、バランスを取るために羽ばたいているのでしょう。

カワラヒワCarduelis sinica)の鳴く声が聞こえますね。

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