2021/09/29

アベリアの花で穿孔盗蜜するクロマルハナバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年7月中旬・午後16:20頃・晴れ 

民家の庭の生垣として植栽されたアベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)の白い花が満開に咲いています。 
そこにクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
複数個体がブンブン♪と羽音を立てて飛び回っています。 
吸蜜法をよく観察すると、花筒の入り口から顔を突っ込んで口吻を差し込んではいません。 
つまり、正当訪花する個体は1匹もいませんでした。 
ラッパ状の花筒の根元に外側から蜜腺を狙って口吻を突き刺す穿孔盗蜜を毎回繰り返していました。 
雄しべや雌しべに体が全く触れませんから、アベリアの花の受粉に寄与しません。 
したがって、クロマルハナバチ♀の後脚の花粉籠は当然ながら空荷でした。 
アベリアにしてみれば、せっかく送粉者への報酬として用意した花蜜が盗まれ損になります。 

クロマルハナバチの盗蜜行動自体は既にFHD動画で撮影済みです。
関連記事(4年前の撮影)▶ アベリアの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀
今回は240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:34〜) 
アベリアの花筒の根元には盗蜜痕が残り、傷口が薄い褐色に変色しています。 
花筒に小さな盗蜜痕が既にある場合、クロマルハナバチ♀は目敏く見つけてそこに口吻を差し込んでいます(二次盗蜜者)。 
無傷の花筒に一番乗りで盗蜜する場合は大顎で噛み傷を付けるのではないかと推察されるのですが、そのような一次盗蜜者の行動を私は未だしっかり観察できていません。 
隣の花へ移動する際は、わざわざ飛ばずに歩いて行きます。 
次の花へ向かう途中、空中でホバリングしながらなぜか左右の後脚を互いに擦り合わせていました。 

本当に面白いのは、この先の話です。 
つづく→


【追記】
石井博『花と昆虫のしたたかで素敵な関係 受粉にまつわる生態学』という本のp190に「アベリアの花のつけ根に穴を開けて強奪型の盗蜜をするクロマルハナバチ」と題した見事な生態写真が掲載されていました。
花の破壊を伴わないタイプの盗蜜行為を「窃盗型盗蜜(または泥棒型盗蜜)」というのに対し、花筒の横に顎(または嘴)を使って穴を開け、そこから花蜜を吸うタイプの盗蜜を「強盗型盗蜜(または略奪型盗蜜)」といいます。(p189より)

雨上がりの堤防路に上陸したアメリカザリガニ♀と遊ぶ:威嚇・起き上がり運動・一時捕獲など

 

2021年7月中旬・午後12:15頃・くもり 

堤防路から水辺に降りる緩やかなスロープの舗装路を散歩する大型のアメリカザリガニ♀(Procambarus clarkii)を見つけて驚きました。 
雨上がりに湿地帯から上陸して、こんな上までスロープを自分の脚で登って来たようです。 
ザリガニは鰓呼吸ですが、鰓が濡れていれば陸上でも呼吸が可能なのです。
関連記事(1年前の撮影)▶ 干上がった小川の土手に巣穴を掘って隠れるアメリカザリガニ

私がカメラを持って近づくと、左右のハサミを同時に高々と振り上げて威嚇してきます。 
持っていたビニール傘の先で突こうとすると、ザリガニはハサミで反撃してきます。 
しかし反応がいまいち遅いので、怖くありません。 
アメリカザリガニはハサミで私を牽制しながら、じりじりとスロープを後退し始めました。 

アメリカザリガニを仰向けにひっくり返す度に、ジタバタ暴れてから5対の脚および尾を使って自力で起き上がりました。 
起き上がった後は威嚇姿勢(ファイティングポーズ)を続けています。 

隙を見てザリガニの頭胸甲の側面を左手で摘んで一時捕獲しました。 
ハサミで指を挟まれないように注意しながら、腹面や側面を接写。 
腹面の腹肢をよく見ると、この個体は♀と判明しました。 
囚われたアメリカザリガニ♀はハサミが使えなくても腹肢を背側に回して私の指を払いのけようとしています。 

左右のハサミを高々と持ち上げて威嚇誇示した際に、バランスを崩して自ら転ぶことがありました。 
それでもすぐに自力で起き上がります。 
15cm定規を横に置いて採寸しました。 
ザリガニの目の前に私が薄い定規を差し出しても、なかなかしっかり挟んでくれず、挟む力も弱いです。 
武器としては見掛け倒しでした。 
ハサミを閉じた状態で隙間ができるのが♀の特徴の1つなのだそうです。 

私がしつこく構ったせいで、アメリカザリガニ♀は顔の左側からブクブクと白い泡を吹き始めました。 
この位置に鰓があるのかな? 
撮影後はスロープの下に広がる湿地帯に戻してやりました。
(今後、外来種のアメリカザリガニは駆除の対象となりそうです。)

2021/09/28

柳の樹液を吸いながら片足を上げて排尿するカブトムシ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年7月中旬・午後14:20〜15:05・晴れ 

湿地帯に生えた柳の木(樹種不詳)の幹から樹液が滲み出していて、カブトムシ♀(Trypoxylus dichotomus)が来ていました。 
柳の樹液酒場にカブトムシが来るとは意外でした。 
幹に残るカミキリムシ♀の産卵痕(地上〜2mの地点)から樹液が出ています。 
その後にスズメバチ類が更に樹皮を齧り取って樹液の分泌を促したかもしれません。 
私の鼻では樹液の発酵臭を何も感じませんでした。 
(風向きの問題なのか、それとも最近になって樹液が出始めたばかりなのかな?) 

カブトムシ♀は柳の幹の同じ場所に居座ってひたすら樹液を吸汁しています。 
アングルを変えても口吻の伸縮などは見えませんでした。
カブトムシ♀の鞘翅の表面はうっすらと土で汚れていたので、羽化直後なのかもしれません。 
やがて、透明な液体を腹端から排泄しました。(@0:13) 
初回は分かりにくいので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
腹端の排泄孔がよく見えず、透明な液体がジュワッと滲み出た感じです。 
初回は排尿時に片足を持ち上げていません。 
そのため、おしっこが幹に直撃して自分の体に跳ね返ったようです。 
排尿直後に後脚で腹端を拭いました。 
これ以降、カブトムシ♀は学習したようで、自分の体を汚さないように片足を持ち上げてからオシッコするようになりました。 

排尿シーンをしっかり記録するために、後半から三脚を立ててカメラを固定し、長撮り監視しました。
右後脚の先で再び腹端を拭いました。(@1:06) 
先程の排尿失敗で濡れてしまった腹端を気にして拭いたようです。 (この尻拭き行動はその後二度と見られなくなりました。) 

しばらくすると、ようやくまた排尿しました。(@1:21) 
今度は右後脚を軽く持ち上げてから、透明な液体を勢いよく後方に噴射しました。 

次は側面から撮ってみます。 
前回と同じく右後脚を軽く持ち上げて体を傾けながら、犬の小便のように排泄しました。(@1:33) 
毎回決まった足を持ち上げるのは、この個体の利き足なのかな? 
それとも、たまたま止まった幹の形状(凹みなど)などから決まってくるのかもしれません。 

次は240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:42〜) 
排尿シーンは(@1:47、2:03、2:22)。 
オシッコし終わった後に腹端に残った最後の雫は、幹に付くと吸い込まれるように無くなりました。 

排尿間隔は? 撮り損ねた回がある?

私は以前、ノコギリクワガタ♀の排尿シーンを飼育下で観察したことがあります。
関連記事(6年前の撮影)▶ ノコギリクワガタ♀のおしっこ噴射【ハイスピード動画】
ノコギリクワガタ♀も腹端を少し持ち上げてピューッと排泄します。 
しかしカブトムシ♀とは異なり、排尿の瞬間にノコギリクワガタ♀は一度も片足を持ち上げませんでした。

撮影後にカブトムシ♀を採寸すべきだったのに、この日はとにかく暑くて、熱射病気味の私はすっかり忘れてしまいました。
気温も測ってません。
 
私はヤナギの種類を見分けるのが苦手です。 
この柳の枝葉や幹の映像・写真から樹種を見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
つづく→樹液酒場でカブトムシ♀を襲うモンスズメバチ♀【ハイスピード動画】

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