2021/09/03

トレイルカメラに写ったキジ♂(野鳥)

 

2021年6月下旬・午前7:12・晴れ・気温31℃ 

堤防のコンクリート階段に設置したトレイルカメラ(センサーカメラ)に初めて写っていた記念すべき第1号はキジ♂(Phasianus versicolor)でした。 
朝、階段を1段ずつゆっくり降りて行くと、水辺の柳灌木の茂みに姿を消しました。 
普段の撮影では(ブラインドを使わない限り)どうしてもヒトに対する警戒心が行動に影響してしまうので、キジの全く自然な行動を記録できたのは貴重です。 

カメラが動体検知してからの撮影時間を2分間に設定していたのですが、長過ぎました。 
大抵の場合は1分間で充分です。 
しかし、今回は最後に(@1:50)遠くからキジ♂がケンケーン♪ ドドドドド…♪と縄張り宣言の母衣打ち♪をする鳴き声がしっかり録音されていました。 
オオヨシキリ♂の囀りさえずりも絶え間なく聞こえます。 

2021/09/02

不審なトレイルカメラを調べに来たニホンアナグマ【暗視映像】

 

2021年6月下旬・午後21:18(気温17℃)および午前00:36(気温16℃) 

堤防を護岸するコンクリートの階段にトレイルカメラ(センサーカメラ)を設置したのは、ある目的がありました。 
長年ここには野生動物の溜め糞があり、サインポストとして利用しているのは何者なのか正体を突き止めたかったのです。 
溜め糞と言えばタヌキというのが定説ですけど、ここではアナグマの可能性もあるのではないかと長年私は疑っていました。 
昔、現場付近で昼間に一度だけアナグマとばったり出会ったことがあるからです。 

値下がりしたトレイルカメラを購入したものの、それなりに高価な撮影機材です。 
盗難や悪戯されるのを恐れて、設置法が及び腰になってしまいました。 
溜め糞が残された階段の2段上の物陰にカメラを設置して、斜めから見下ろすようなアングルにしたつもりでした。 
しかし撮れた映像を見直すと、設置アングルがいまいち甘いですね。 

いきなりニホンアナグマMeles anakuma)が一晩で2回も写っていたので驚きました。 
夜間は赤外線の暗視映像に自動で切り替わります。
初回はカメラの背後から登場し、タニウツギの茂みをくぐって階段を移動しました。 
動体検知するはずなのに、カメラの起動が遅過ぎました。 
撮り始めたときには被写体が近過ぎて、獣の種類が素人にはよく分かりません。 
髭と鋭い爪が印象的です。 
トレイルカメラの匂いを嗅いで立ち去る後ろ姿をよく見ると、素人目には股間に陰茎が見える気がします。 
だとすれば♂だと思うのですが、どうでしょうか? 
カエルの鳴き声も♪録音されていました。 

3時間18分後の深夜、再び現れたので、同一個体が戻って来たのかな? 
2頭目の別個体が登場した可能性も考えられます。 
正面から現れたアナグマがカメラの臭いを嗅いで、階段を立ち去りました。 
前足の爪が鋭いのが特徴です。 
残念ながら、今回もカメラの起動が遅すぎます。 
居なくなったと思いきや、しばらくすると画面の左から再登場しました。 
地面の臭いを嗅ぎながら階段を降りる際に、アナグマの全身像が側面からしっかり写っていました。 
アナグマは溜め糞の存在に気づいていないのか、それとも興味がないのか、迂回して階段から立ち去りました。 

野生のアナグマがここに生息している決定的証拠映像が撮れたので、大満足です。
意外なことに、登場したアナグマは2回とも、階段上の古い溜め糞で匂いを嗅いだり新たに排便するどころか、全く興味を示しませんでした。 

以下にトレイルカメラの技術的な改善点を記します。 
カメラをもっと下向きに傾けて設置しないと、肝心の溜め糞が写りません。 

周囲に自生する灌木の枝葉が風で揺れる動きにセンサーが誤作動してしまうことが分かりました。 
ところがセンサーの感度を下げると無駄撮りは確かに減るものの、動物が登場した肝心の決定的瞬間に起動が遅れてしまうようです。(センサー感度をmiddleに戻すべき) 

トレイルカメラには32GBのSDカードが付属していました。 
しかし、メーカー保証対象外の64GBのSDカードでも問題なく録画できると分かったのが収穫です。 

雨が降ってもカメラの防水性能はばっちりで、センサーの誤作動はありませんでした。
回収時にカメラの表面は雨と朝露で濡れていました。 
晴れれば自然に乾きます。

今回、野生のアナグマはトレイルカメラに近づいてから階段を迂回する動きを見せました。 
トレイルカメラを少しでも目立たなくしたかった私は、黒いプラスチック製の植木鉢をさり気なくカメラに被せていました。 
(レンズとセンサーのあるカメラ前方には窓を切り開いておきました。) 
しかし、そのカバーが風で飛んだりしないように載せて置いた鉄の重りが雨のせいで一晩で錆だらけになっていました。 
私が余計なことをしたせいで、どうやら野生動物は鉄錆の匂いを警戒したようです。 
翌日、私がカメラを回収に行くと、トレイルカメラの前面が錆びた水で汚れていました。 
カメラを階段上に直に置いたので、雨の跳ね返りがレンズやセンサーを直撃したようです。 
トイレットペーパーで汚れを拭き取れば、その後の使用に支障は出ませんでした。 

色々と細かくトレイルカメラの設定を調節したり試行錯誤する必要があって、使い方に慣れるまではなかなか大変です。 
カメラトラップも奥が深い世界だと分かってきました。 


巣から落ちたシジュウカラの雛を襲うアリの群れ(野鳥)

 

2021年6月下旬・午後17:00頃・くもり 

住宅地の道端の地被植物の上でシジュウカラParus minor minor)の雛が静かに暴れていました。 
巣からうっかり落ちてしまったようですが、すぐ隣の民家の庭に植栽された2本のアカマツを見上げても、シジュウカラの巣は見あたりません。 
私が雛に近づいても警戒声を発して抗議するシジュウカラの親鳥♀♂の姿も周囲にありませんでした。 

シジュウカラの雛は目をときどき開くものの、辺りが見えているのか疑問です。 
体の羽根は未だ生え揃っていない状態で裸の部分もあり、個々の羽毛は未発達な刺毛(筆毛)の状態です。 
よく見ると、赤っぽい微小なアリ(種名不詳)が雛の体中に群がっていました。 
獲物を見つけた働きアリが群れを動員して捕食しに集まってきたのでしょうか? 
あるいは、雛が落ちた地面がちょうどアリの巣の真上だったのかもしれません。 
シジュウカラ雛がアリを嫌がって必死で翼をばたつかせて暴れても、振り落とせません。 
未だ歩くどころか立つことも出来ない雛は、アリから逃げることもできないのです。 
雛は鳴き声を発する元気もないようです。 

このときハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の成鳥が近くの電柱でカーカー♪と頻りに鳴き騒いでいました。 
私に獲物を横取りされたと勘違いして抗議しているのでしょうか? 
それならばと私は現場から少し離れて、交差点の反対側から成り行きを見守ることにしました。 (以降は映像なし) 
 "Mind of the Raven: Investigations and Adventures with Wolf-Birds" by Bernd Heinrich という北米のワタリガラスに関する本を読むと、カラスが育雛中の鳥の巣を襲い、雛を拉致して「貯食」する例があることを知りました。 
日本でもカラスがスズメやツバメなど鳥の巣を襲って雛を捕食するのは周知の通りです。
この時期はカラスにとっても繁殖期ですから、雛や幼鳥に餌を与えて育て上げないといけないのです。

さて、気になるハシブトガラスは落鳥した雛の真上の電線に移動し、周囲を見張っています。 
今にも路上に舞い降りて落鳥したシジュウカラの雛を捕食するのではないかと期待して、私は遠くから撮影します。 
ところがカラスは電線上から脱糞したり、嗄れ声でガーガー♪とやかましく鳴き続けるばかりです。 
通行人や車がひっきりなしに通るので、警戒しているのでしょうか? 
それともカメラをずっと向けている私の存在が気に食わないのかな? 
意外にも最後はどこかへ飛び去ってしまいました。 
実はシジュウカラの雛の存在には気づいていなかった可能性もあります。 
もしかすると近くにカラスの巣があって、親鳥が雛を守るためヒトに対して威嚇していただけかもしれません。

この後、シジュウカラの雛がどうなったか、見届けていません。
誰か「心優しいヒト」に拾われたでしょうか?
ネコやヘビが通りかかって捕食した可能性が高いでしょう。 

シジュウカラは絶滅の恐れがない普通種ですし、私は自然界の営みになるべく介入しないように心がけています。 
「良かれと思って、可哀想だから」と特定の生き物(ヒトがかわいいと思い感情移入しやすい生物)だけを依怙贔屓するのは問題があります。 
腹を空かせたカラスやアリやネコの貴重な餌をヒトが勝手に取り上げるのは理不尽で残酷だ、という考え方もあるからです。 
巣から落ちた雛を親鳥が巣に運んで戻すことは不可能ですし、給餌に通って育て上げる可能性は低いでしょう。(おそらく見捨てるはずです。) 
これがもし幼鳥(巣立ち雛)なら、間違いなく親鳥に世話を任せるべきです。
関連記事▶ 巣立ち直後のヒヨドリ幼鳥をブロック塀から安全な場所に誘導する親鳥♀♂(野鳥)
一部の猛禽類などでは親鳥から受け取る餌を独占するために雛同士でつつき合ったり巣から落としたりして殺し合い、親鳥はその争いには介入せず黙認します。
そうした厳しい野鳥の世界にヒトの倫理観を持ち込んでも仕方がありません。
小坪遊池の水」抜くのは誰のため?~暴走する生き物愛』という話題になった新潮新書によると、
・野生の生き物、特に元々その地域にすんでいた生き物たちは、その場所で自然のままに生き、死んでいくのが本来の姿であり、人が必要以上に手を加えることは避けたほうがいい。(中略)そのまま死んでも、昆虫などが死体を食べ、さらに微生物に分解されていきます。死体も生態系の一員なのです。
・鳥や動物を保護するというのは、親切心からでも、法律(鳥獣保護管理法:しぐま註)違反になる可能性があります。
・保護のつもりでも、人が捕まえることは、生き物に大きなストレスを与えるといわれています。 (以上、「第2章:生き物ととるべきディスタンス」より引用)

…というのは建前というか、誰かに非難されたときのための理論武装です。
巣から落ちた雛を助けるかどうかは、私も実際に目の当たりにするとかなり悩む問題です。 
もし私に鳥の雛を育てるスキルやノウハウがあれば、違法でもこっそり持ち帰って飼育したい誘惑に駆られるかもしれません。 
今回は雛を発見した時刻が遅かったので、遠くのペットショップまで雛の餌を買いに行けませんでした。
逆に、例えば家でネコやヘビを飼って溺愛しているヒトが居て、たまたま道端で拾った鳥の雛を生き餌としてペットに与えたとしても(死にゆく雛の有効利用)、私は一方的に責める気になりません。


(残酷だと怒るヒトも中にはいるだろうな…というのも、もちろん理解できます。)
動物であれ鳥や虫であれ、肉食性の生き物を責任を持って飼育するということは、何かしらの生き餌を定期的に捕食させる必要があります。
不殺生(自分の手を汚したくない・命を奪う罪悪感を持ちたくない)など綺麗事では済みません。
シジュウカラの雛を育て上げるには大量の生きた虫の命を奪って食わせる必要があるのです。

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