2019/07/08

農道をパトロール中に縄張り宣言♪するキジ♂(野鳥)



2019年5月上旬

身の回りの生き物を見ていると毎日のように新しい(小さな)発見があるので、なるべくネタが被らないようにお届けしているのですが、個人的に何回撮っても飽きないテーマがあります。
その一つがこの、「母衣打ちするキジ♂」です。
豪華絢爛たる装いのキジ♂とフィールドで出会う度に母衣打ちを期待して、毎回飽きずに撮ってしまいます。
決して美声の囀り(さえずり)とは言えませんが、命みなぎる活力を溜めて溜めて短い瞬間に爆発させるパフォーマンスにいつも惚れ惚れします。
こうして動画を撮り貯めれば、後に声紋解析で鳴き方の個性を比べたり、地域による微妙な方言を調べたり、例えばドラミング回数の時代変化を調べたりすることができるかもしれません。
縄張り宣言するキジ♂の絶叫は、かなり遠くまで響き渡ります。

今回は少し長い動画なので、まず冒頭で2回鳴いたハイライト・シーンの1/5倍速スローモーションを見てもらいます。
田んぼは田起こしがほぼ終わり、これから水入れと代掻きが始まるようです。
畦道もきれいに作り直されています。
キジ♂と出会う前からも田んぼの方から鳴き声♪は聞こえていました。

その田んぼの真ん中を通る農道にキジ♂(Phasianus versicolor)が現れました。
夕方の西日を浴びつつトコトコと歩き去る後姿を撮影開始。
辺りをキョロキョロ見渡しながら、縄張りをパトロールしているようです。
スミレやヒメオドリコソウ、タンポポ、スイバの花などが咲いている農道で立ち止まり、道草を食いました。
雑草の群落の濃い緑色の葉っぱを2回啄みました。(@1:47)
残念ながら採食メニューは不明です。

やがて立ち止まると縄張り宣言の母衣打ち♪を披露しました。(@2:43)
風切り音にかき消されて、ケンケーン♪という勇ましい鳴き声が聞き取れませんでした。
スローモーションを見直すと、母衣打ちでドドドドド…♪と2+9回羽ばたいています。
すぐにまたパトロールを再開。
尾羽も強い横風に煽られています。
歩き去るキジ♂の後ろを私もこっそり尾行して撮影を続けます。

農道の突き当りは砂利道とのT字路になっています。
キジ♂はそのまま砂利道も直進すると、立ち止まって二度目の母衣打ち♪。(@5:37)
今回も風の音で全く聞き取れませんが、激しい羽ばたきで砂埃が舞うので迫力は伝わります。
母衣打ちをスローモーションで見ると、3+10回羽ばたいていました。
また歩き始め、隣接する墓地に姿を消しました。


キジ♂(野鳥)@農道パトロール

桜の果柄を食すマメドクガ(蛾)終齢幼虫




マメドクガの飼育記録#13



▼前回の記事
桜の花後の子房を食べるマメドクガ(蛾)終齢幼虫

2019年5月上旬

マメドクガ(Cifuna locuples confusa)の終齢幼虫♂bは、ソメイヨシノの小さな子房を完食した後も、続けて果柄を食べ続けます。
果柄が短くなると、ときどき後退しながら食べ進みます。
しかし依然として、桜の若葉には決して口を付けようとしません。

頭楯の横から前方に長く伸びた1対の黒い毛束も見えます。(欠損後に脱皮で再生)

つづく→#14:マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂の排便


マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂b@ソメイヨシノ果柄+摂食
マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂b@ソメイヨシノ果柄+摂食

2019/07/07

電柱支線用かずら巻き防止ガードの無効例:クズの本懐を遂げる



2018年8月中旬〜11月下旬

▼前回の記事
クズの蔓と戦う電柱支線用かずら巻き防止ガード


成長力が旺盛なクズの蔓が電線に絡みつくと地絡事故を起こす原因となりかねません。
電柱を補強するために上部から斜めにケーブル(支線)を張って地面に固定しているのですが、その支線を伝って地上からクズの蔓が伸びてしまうと大変です。
これを防ぐために電力会社の作業員が定期的に草刈りして周ったり、除草剤を撒いていたのでは膨大なコストがかかってしまいます。
そこで「電柱支線用かずら巻き防止ガード」と呼ばれる黒い円筒形のプラスチックが支線に取り付けられています。
あちこちで目にしたことがある人も多いでしょう。
つる植物の先端が伸びる際にある程度以上大きな直径の太い物体には絡みつくことができない、という性質を利用しています。
ところが生き物を相手にすると、理屈通りに行くとは限りません。


2018年8月中旬
とある場所で、クズの蔓が「電柱支線用かずら巻き防止ガード」を完全に攻略、突破して電柱に達している例を見つけました。
恐るべき生命力です。

葉が繁茂し、紫色のクズの花が咲いていました。



9月上旬
定点観察に通ってみると、支線の周りにクズの葉が更に育っていました。

電柱に達した蔓の先端部は、中段の電線に巻き付きながら水平に伸び続けています。



9月下旬
花は散っても支線はクズの群落にすっかり取り込まれた状態です。



11月下旬
枯れたクズの葉や蔓が電線や支線からぶら下がっていました。
クズの本懐を遂げてあっぱれです。

「かずら巻き防止ガード」破れたり!


電力会社の保守作業員が電柱を見回りに来ないのでしょうか。
こんな状態になるまで見逃されてほったらかしにされていたということは、電柱に巻き付いたクズのせいで電線がショートしたり停電になったりする事故は幸い起こらなかったのでしょう。
もしかすると、電気を送る電線は電柱の最上段を通り、電柱の中段を通るケーブルは光ファイバーとか電話線なのかもしれません。

だとすれば、電柱中段のケーブルに蔓植物が巻きついてもあまり問題は生じないのでしょう。


クズは秋に地上部が枯れても根茎が残りますから、根絶やしにしない限り毎年繁茂することになります。
日本でクズは単なる雑草の一種ですけど、諸外国にも帰化植物として分布を広げ猛威を振るっています。(参考リンク)
日本由来のクズは有害植物ならびに侵略的外来種として指定され、懸命に駆除されているそうです。



さて、この場所で「電柱支線用かずら巻き防止ガード」がうまく機能しなかった理由を考えてみましょう。

注目すべきは、同じ電柱から2本伸びている支線の両方に「かずら巻き防止ガード」が取り付けられているのに、片方だけがクズに攻略されてしまったという点です。
春になって地下茎から新たに伸びたクズの蔓はまず、金網のフェンスを伝って上に成長したのでしょう。
そこから次は「電柱支線用かずら巻き防止ガード」を乗り越える必要があります。
設置した初めの年は支線への蔓の侵入を上手くブロックできたかもしれません。
しかし前年の蔓が「かずら巻き防止ガード」の手前に巻きついたまま枯れて残っていれば、翌年の蔓はそれを足場として上に伝って伸びることが可能になります。
「俺の屍を越えてゆけ」とばかりにクズは何年もかけて「かずら巻き防止ガード」を突破したのではないか、と私は推測しています。
私の仮説が正しければ、周囲のフェンスおよび支線に巻き付いて枯れたクズの蔓を一旦全て取り除いてしまえば、次の年からは「かずら巻き防止ガード」が突破されることはなくなるはずです。

それから、フェンスの高さよりもずっと上に「かずら巻き防止ガード」を取り付け直すべきでしょう。(あるいはもう一つ上に追加する)
もう一つ別の仮説としては、ここのクズ群落は蔓が巻きついて成長できる物体の限界半径が突然変異で普通よりも大きくなっていて、「かずら巻き防止ガード」の太さもあっさり突破されてしまった可能性も考えられます。

しかし、もしそうなら、隣にもう一本別に張られた支線の「かずら巻き防止ガード」も突破しているはずですから、突然変異説は否定できそうです。

今回は不定期の定点観察になってしまいました。

固定カメラで長期間の微速度撮影(タイムラプス)をじっくり行い、つる植物と「かずら巻き防止ガード」との静かなる攻防戦を映像で記録できたら面白そうです。
しかし誰かにカメラを悪戯されたり盗まれたりしそうなので、実現できていません。
私もいつかオーディオマニアのように自宅の庭に「マイ電柱」を建てて、思う存分、実験・撮影してみたいものです。

まぁでも、わざわざマイ電柱を立てる必要はなくて、屋根から庭にケーブル(支線)を張ってから「かずら巻き防止ガード」を取り付け、庭を雑草伸び放題にして長期間見守るだけです。




↑【おまけの動画】
日本のクズではありませんが、イギリスの国営放送BBCが熱帯のジャングルで蔓植物の成長を長期間、微速度撮影した見事な早回し映像です。
CGによるアニメーションではありません。
驚異の実写です。

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