2018/07/05

回転翼を持つヒマラヤスギ種鱗の回転落下【ハイスピード動画】風による種子散布



2018年7月上旬

昨年の晩秋に採集したヒマラヤスギの球果を室内で乾燥させて多数の果鱗を得ました。

▼前回の記事
ヒマラヤスギの完熟した球果から剥落する果鱗

果鱗は更に種鱗と苞鱗へと自然に分解します。
種子には紙のように薄い翼が付いていて、プロペラの羽根のようになっています。
自然界では枝の上で熟した球果から次々と剥落し、風に流されて飛ぶことで遠くまで種子が散布されるのです。
このような種子散布の方法を風散布と呼びます。

室内で簡単な実演をしてみました。
半年も保管しておいたヒマラヤスギの果鱗から苞鱗を除いて種鱗だけを選り分けます。
脚立の上に立って大量の種鱗を撒き散らし、落下する様子を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
1/8倍速のスローモーションで見ると、個々の種鱗は風車のようにくるくると激しく回転します。
回転の向きは右回り、左回り、共に見られ、回転速度もまちまちでした。
種子に回転翼を備えたことで、ただの自由落下よりも種子の滞空時間を伸ばし、その間に横風が吹けば飛距離が伸びる(より広範囲に種子散布される)ことになります。

カエデの種子も似たような形状をしていて、翼果と呼ばれています。
植物学の用語に疎い私はヒマラヤスギの場合も「翼果」と一緒くたにして呼びたくなります。(私には「翼果」の方が馴染みのある用語なのです。)
しかし、ヒマラヤスギは裸子植物ですから被子植物の翼果と混同するのはおそらく間違っていて、機能や形態が似ているのは進化上の収斂なのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

シリーズ完。


ヒマラヤスギ種鱗。フローリングの板の幅は7.5cm

ポプラ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)



2018年4月下旬

川沿いに聳え立つポプラ(=セイヨウハコヤナギ)の高木のてっぺん近くにハシボソガラスCorvus corone)の巣を新たに見つけました。

巣に座り込んでいる親鳥の頭部がときどきキョロキョロと動き、ようやくハシボソガラスと判明しました。
親鳥♀が抱卵(あるいは孵化直後に抱雛)しているのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

ポプラの枝には葉が少し芽吹いています。
葉が茂れば巣は隠されて見えなくなりそうですが、定点観察してみます。
つづく→ポプラ樹上の巣に戻り雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛・全景
ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛

2018/07/04

住居網を張るネコハエトリ♀成体【蜘蛛:30倍速映像】



2015年8月上旬・室温31℃、湿度56%


ネコハエトリ♀(Carrhotus xanthogramma)を飼育中です。
歩脚を欠損した個体です。

単調な飼育環境でなるべく退屈しないようにトイレットペーパーの芯を入れておくと、キャットタワーのように登り降りしたり隠れ家にもなります。
糸や食べかすで汚れたら使い捨てします。

飼育容器内を掃除したついでにトイレットペーパーの芯を交換すると、容器側面の隙間で新たに造網を始めました。
徘徊性クモに属するハエトリグモが春網は、獲物を取るための粘着性の罠ではなく、自分が隠れるための住居網です。
トイレットペーパーの芯を円筒容器の中央からわざと少しずらして壁面に近づけて置けば、狙った場所に造網させることができます。
容器壁面、底面およびトイレットペーパー芯に囲まれた隙間に造網しています。


円筒型飼育容器に入れたトイレットペーパーの芯を上から見る。

夜中にネコハエトリ♀成体が住居網を紡いだ様子を透明プラスチック容器越しに微速度撮影してみました。
30倍速の早回し映像をご覧下さい。

前回の撮影では肝心の住居網や糸がよく見えませんでした。

▼関連記事
住居網を紡ぐネコハエトリ【蜘蛛:微速度撮影】
今回は新たな工夫(改善)として、黄土色だったトイレットペーパーの芯に黒紙を貼っておきました。
背景を黒くしたことで、プラスチックの容器越しの撮影でもネコハエトリ♀の糸や網が鮮明に可視化されました。
糸をプラスチック壁面に固定した付着点もはっきり見えす。

ネコハエトリ♀が動きを止めてしまっても、素人目には住居網は未完成に見えます。
栄養不足で糸が不足しているのでしょうか?
毎日少しずつ糸を付け足して住居網を作り上げるつもりなのかな?
生き餌としてハエを1匹投入してみても、ネコハエトリは住居網に篭ったまま出て来ません。(映像なし)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【おまけの映像】
早回し速度を色々と変えた動画をブログ限定で公開しておきます。



↑40倍速映像



↑20倍速映像



↑10倍速映像(オリジナル素材)


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