2017年9月中旬
空き地に咲き乱れるオオハンゴンソウの群落でミドリヒョウモン♂(Argynnis paphia)が訪花していました。
半開きにした翅を緩やかに上下しながら吸蜜しています。
後翅が左右対称に破損しているのは、野鳥によるビークマーク(捕食痕)なのでしょう。
命からがら逃げ延びた勇者です。
【追記】
この花はハチミツソウではなくてオオハンゴンソウでした。
遅まきながら訂正します。
2016年6月上旬
用水路沿いの草むらでニホンカワトンボ♀♂(Mnais costalis)が同じ笹の葉で隣り合うように止まっていました。
同じ方向を向いて止まっています。
橙色翅型の成熟♂が翅を開閉したのは♀へのアピールでしょうか。
しかし冒頭で一度やっただけで止めてしまいました。
無色翅型の♀は翅を閉じたまま静止しています。
目の前に居る♀に対して♂が求愛交尾を始めないのは不思議でなりません。
「据え膳食わぬは男の恥」じゃないの?
図鑑『日本のトンボ』でニホンカワトンボの配偶行動について調べると、
橙色翅型の♂は水辺の植物や石に止まって縄張り占有し、近づく♂を激しく追い払う。♀が現れると目の前でホバリングして求愛した後、連結して移精、交尾を行う。(p37より引用)
右側に居る♀は性的に未熟なのか、それとも未成熟な透明翅型♂(♀に擬態したスニーカー♂[間男]※)なのでしょうか?
右側の個体の腹端の形状は、閉じた翅に隠れて分かりづらいものの、素人目には♀だと思います。
※ サテライト
[英satellite]
【同】衛星雄
なわばり防衛や求愛などを行わず,他の雄の繁殖努力に便乗して,あるいはその隙をついて繁殖を行う雄個体.ただしこの語の用法は研究者によってかなり異なる.例えば,ブルーギル・サンフィッシュの繁殖戦略を研究したM.Grossは,水草の陰に潜んでいて,産卵放精中のペアを見つけると突進して放精する小形雄をスニーカー(sneaker),そのような行動をスニーキング(sneaking)とよび,その後成長して雌擬態によって繁殖中のペアに近づくようになったものをサテライトとよんで区別した.しかし,両者を特に区別せず用いたり,またギンザケにおける同様な雄をジャック(jack)とよび,またブルーヘッドベラやササノハベラの一次雄が雌とペア産卵している二次雄のところに突進する行動をストリーキング(streaking)とよぶなど,対象動物によって固有の用語をあてることも多い. (岩波『生物学辞典 第4版』より引用)
カワトンボ科カワトンボ属に関して、ここ東北地方はニホンカワトンボの単独生息域であり、橙色翅型♂、無色翅型♂および無色翅型♀の組み合わせが同所的に見られるそうです。(図鑑『日本のトンボ』p41より)
もしかすると、交尾、産卵も済ませた♀♂ペアが別れて休んでいるのかな? (しかし、♂は用済みの♀をすぐに縄張りから追い払いそうな気がします。)
直後に私は別の被写体に気を取られてしまい、気になる♀♂ペアのその後の顛末を見届けられませんでした。
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ニホンカワトンボの情事
2017年9月中旬・午後16:52
コウモリが昼塒としているトンネル(山麓に埋設された水が流れるボックスカルバート@山形県)の探検を続けます。
入り口に比較的近い地点で、1頭ずつ離れて3頭cdeが天井からぶら下がっていました。
左の個体cは1本足でぶら下がり覚醒しています。
落ち着きのない様子からおそらく超音波を発して怪しい侵入者(私)を伺っていると思われますが、もちろん私の耳には鳴き声は聞こえません。
顔つきがなんとなくキクガシラコウモリっぽいですかね?(当てずっぽうで自信なし)
耳が大きいものの、ニホンウサギコウモリの耳とは明らかに違います。
赤外線の暗視モードでしばらく撮影しても飛び立たないので、隣の個体を観察することにします。
右の個体dは翼で顔を覆って寝ていました。
天井のつなぎ目に爪をかけて1本足でぶら下がっています。
私が正面にゆっくり回り込んだら気づいて覚醒しました。
この個体は耳が比較的小さくて丸いです。
ブルブル震えていますが、両足でぶら下がる体勢になりました。
下腹部に陰茎のような突起物が見えたので、♂かもしれません。
近くにもう一頭e居たのに、いつの間にか飛び去ってしまったようです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
大沢夕志、大沢啓子『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)』によると、
コウモリといえば、洞窟にぶら下がっているものとみんな思っている。
でも、洞窟にすむといっても天井からぶら下がっているだけではない。種類によって好みの場所はいろいろだ。(中略)
少しずつ離れている方が好き(カグラコウモリ)
という訳で、私が見つけたコウモリの候補としてカグラコウモリの可能性もありそうです。
素人の私には形態的に見分けられないので、もし暗視映像で同定できる達人がいらっしゃいましたら、ぜひご教示して下さい。
【追記】
1頭だけ、あるいは数頭で寝るのが好きなコウモリもいる。バラバラにいる方が目立たないし、寄生虫にもとりつかれにくいなど、この方が有利な点もある。 (同書p54より引用)