2017年5月下旬
川沿いで満開に咲いたニセアカシア(=ハリエンジュ)の花にセイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀が来ていました。
後脚の花粉籠は空荷でした。
ミツバチに限らず今季はとにかく訪花する虫の数が少ないのが不思議、というか不気味ですらあります。(沈黙の春?)
自然界でハナバチが激減すると植物(虫媒花)の受粉ができなくなり、悪影響の連鎖が拡大して生態系に壊滅的な打撃を与えるでしょう。
【追記】
坂上昭一『ハチの家族と社会』(中公新書)によると、
ミツバチでは蜜集めと花粉集めは、大半の植物で専業個体が分業するのに対して、(中略)他のハナバチでは、同じ個体が訪れた花で両方を集める。(中略)そのため、蜜は多く出すが花粉はあまり出さない花には、ミツバチは来ても他のハナバチは来ない。初夏の札幌を彩り、また養蜂家にとって重要なニセアカシアの花はその好例である。 (p23より引用)
確かにそう言われてみると、私もミツバチの他にはクマバチぐらいしかニセアカシアに訪花するハナバチを見たことがありません。
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2017年5月下旬
川岸から川に横に張り出した倒木で黒い物が動いているのを見つけました。
初めは黒いビニール袋がひっかかっているのか、カラスかと思ったのですが、念のために望遠レンズで見てみるとその正体はカワウ(Phalacrocorax carbo)でした。
最近の私はカラスの観察ばかりしているので、黒い鳥に対して目ざとくなっているようです。
上流を向いて止まったカワウは初めキョロキョロと辺りを警戒していましたが、その後はひたすら羽繕いを念入りにしていました。
ウ類の翼羽は油分が少なくあまり水をはじかないため、長時間、同じ姿勢を保ち濡れた翼を広げ小刻みに震わせ翼を乾かす習性を持つ。(wikipediaより引用)
引きの絵にすると、川面にカワウの影が映っています。
川岸に漂着したゴミが見苦しいですね。
郷土の川が汚れているのは本当にお恥ずかしい限りです。
嘆くばかりでなく、愚直に川のゴミ拾いを続けるしかありませんね。
途中、その場で白い液状の糞を大量に放出しました。(@0:32)
直後に翼を力強く羽ばたいています。
またしばらくすると、お辞儀をしながら翼を広げるという謎の行動が見られました。(@5:19)
このときのスナップショットを見直すと、背中?の羽根が抜けている(ように見える)部分が数カ所ありました。
これは病的な症状なのか、それとも正常な換羽期なのですかね?
(たまたま何かの拍子に地肌が見えただけ?)
素人考えでは、そもそも繁殖期の成鳥なら日中こんなにのんびり過ごさない気がします。(†追記参照)
若鳥なのでしょうか?
アオサギ?が近くから飛び去ったときもカワウはさほど動じず、つられて逃げ出すこともありませんでした。
粘っても一向に飛び立つ気配がないので撮影終了。
数時間後に再びチェックすると、カワウは居なくなっていました。
塒(ねぐら)やコロニーはどこなのだろう?
止まり木の少し下流には二段堰がありました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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川に潜って漁をするカワウ(野鳥)
【参考文献】
県内のカワウ営巣地を知りたくてネット検索してみたらヒットしました。
・カワウ営巣地におけるドライアイスを使用した個体数管理の効果(PDFファイル)
・カワウの生態と最新の生息状況 -科学的な対応のために(PDF:元はパワーポイントのプレゼン資料?)
一つ目は「個体数調節」とマイルドな表現を使ってますけど、ちょっとショッキングな研究です。
私は魚釣りをほとんどやらずに育ったので、カワウに対する漁民の憎悪と混じりっ気なしの殺意にたじろいでしまいます。
ヒトとカワウのこういう軋轢も知っておかないといけませんね。
もし新たに営巣地を見つけたら秘匿する必要がありそうです。
↓【おまけの映像】
カワウを観察するのが未だ二回目の私は長撮りした映像をずっと見ていられます。
しかし思い入れがない皆さんには退屈でしょうから、半分にカットしました。
もしかするとカワウの羽繕いに決まった手順があるかもしれないので、ノーカット版もブログ限定で公開しておきます。
どんな行動にも前後の文脈に何か意味があるかもしれない、と常々思ってしまうのです。(カットに躊躇してしまうのはただの貧乏性?)
†【追記】
中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、
カワウはほかの多くの鳥とちがって、まだ寒い冬から子育てをはじめます。(中略)繁殖の時期をむかえたカワウは、頭に白髪のような白い羽が目立つようになります。 (p30より引用)
映像の個体は頭部に白い羽毛があまりありませんね。
ここは雪国ですが、もうカワウの繁殖期は終わっているのかな?
同じ本でもう一つ、とても興味深い記述がありました。
カワウの水かきにも秘密があります。ふつうは水かきがついていると、木の枝につかまるのがむずかしくなります。(中略)カワウは水かきをもつにもかかわらず、上手に枝をつかむことができます。
多くの鳥は前に3つ、後ろに1つのゆびをもちますが、カワウは前だけに4つのゆびがあり、それぞれのゆびの間に水かきがあります。この4つのゆびを使い、木をぎゅっとつかむのです。 (p20-21より引用)
児童向けの月刊誌と侮ってはいけません。
一流の動物写真家による見事な生態写真が満載で、とても勉強になりました。
私も次に機会があれば止まり木に居るカワウの水かきに注目してみたいところですが、ブラインドを使うなど工夫してもっと近づいて撮る必要がありそうです。
2017年5月下旬・午前7:00頃
朝、郊外の道端に生えた灌木(ハルニレ?)の葉でヨツモンカメムシ(Urochela quadrinotata)の♀♂ペアが交尾していました。
風で葉が絶えず揺れるので、あまりズームできません。
左にいる大柄な個体Lが♀なのでしょう。
交尾器を結合したまま互いに逆へ歩こうとするので、綱引きのような引っ張り合いになっています。
ドリトル先生に登場するオシツオサレツを思い出しました。
このオシツオサレツ状態を性的対立と呼ぶのは大袈裟でしょうけど、葉裏に隠れたいのか、♀が交尾を終えたいのかもしれません。
葉上に鳥の糞が付着しているのですが、吸汁せずにその上を通り過ぎました。
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・鳥の糞を吸汁するツノアオカメムシの幼虫
最後はようやく2匹とも葉裏に回り込みました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ところで、この灌木の樹種はハルニレで合ってますかね?(あまり自信がありません)