2015年10月上旬
夜にイシサワオニグモ♀(Araneus ishisawai)の営巣地を見に行くと、相変わらず同じ隠れ家(キイチゴ?の葉裏)に潜んでいて一安心。
4日前に給餌したアメリカセンダングサの花は隠れ家に見当たらず、捨てたようです。
夜間観察の目的は、垂直円網の張り替えを記録することです。
古い円網が張られたままで、部分的に壊れていました。
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| 隠れ家のクモ |
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| 垂直円網 |
近くを流れる渓流の水音だけが聞こえてきます。
コオロギやキリギリス類の鳴き声が皆無で、辺りは静まり返って不気味です。
藪蚊が居ないのは助かりました。
寒さと眠気を堪えつつ網の前でじっと見ているのは結構大変です。
日付が変わろうとする真夜中にふと気づくと、クモが網に降りて来ていました。
いつの間にか蛾が網にかかっており、その獲物捕帯で梱包ラッピングしているところでした。
クモが獲物に噛み付くシーンは見逃しました。
私が生き餌を網に給餌したのではなく、自然に網にかかったものです。
残念ながら蛾の種類は分からず仕舞いです。
イシサワオニグモ♀は糸で包んだ獲物を咥え、甑を経由して隠れ家に戻りました。
獲物を糸で固定するとラッピングし直します。
赤外線の暗視カメラでも獲物の複眼が光って見えるのは、夜蛾に特有のタペータムでしょうか?
ちなみに気温の測定結果は
21:53 13.1℃、73%
22:04 11.9℃、83%
22:46 11.3℃、H%
23:52 11.4℃、H%
00:25 12.0℃、H%
つづく→
2015年10月上旬・午後12:25〜14:26
キイロスズメバチ巣の定点観察#3
翌日の昼過ぎ、軒下でキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)が巣の外被を増築している様子を微速度撮影してみました。
夜の静けさとは打って変わって昼間のコロニーは活発です。
50倍速の早回し映像をご覧ください。
多数のワーカー♀が各自の判断で外被上のあちこちで巣材を鱗状にせっせと付け足しています。
巣口では門衛が中から見張っています。
ところで、軒下で巣が固定されている垂木をウロウロと歩き回っている黒っぽい昆虫が気になります。
スズメバチの巣に寄生するハネカクシやゴキブリだとしたら面白いのですけど、越冬場所を探しているカメムシかな?
※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。
おまけの動画1:60倍速映像
おまけの動画2:10倍速映像(オリジナル)
同じ素材で早回し速度を変えたバージョンをブログ限定で公開します。
つづく→#4:巣の外に捨てられたキイロスズメバチ幼虫の謎
2015年10月上旬
ユカタヤマシログモの飼育記録#2
ユカタヤマシログモ(Scytodes thoracica)を地下室で採集して以来、少なくとも19日間は絶食していたのに平気で生きていました。
飢餓耐性が強いという前評判通りでした。
さてこの日は、本種独特の狩りの習性を観察するために、予め室内で捕獲しておいたオオヒメグモ(Parasteatoda tepidariorum)幼体を与えてみました。
ともに地下室などの室内で見かけるクモですから、獲物として不自然ではありません。
オオヒメグモが不規則網を張ったところにユカタヤマシログモを投入したのではなく、ユカタヤマシログモの飼育容器にオオヒメグモを投入したので、アウェイ環境のオオヒメグモに勝算はありません。
獲物が近くに歩いて来た瞬間にユカタヤマシログモが電光石火で仕留めたようで、オオヒメグモはすぐに動けなくなりました。
狩りの瞬間は撮り損ねてしまい、直後からの撮影です。
接写してみると、獲物は強力な粘着糸で容器底面に貼り付けにされていました。
ユカタヤマシログモが噴射した糸が透明プラスチック容器の底にジグザグに付着しています。
ユカタヤマシログモの頭胸部が巨大(頭でっかち)で奇怪な印象を与えるのは、吐糸器官が収まっているからなのでしょう。
ユカタヤマシログモは獲物の傍らで悠然と身繕いしています。
まず触肢の先を舐めて掃除を始めました。
触肢を互いに擦り合わせています。
次は歩脚の先(跗節)を舐めて掃除。
大顎で足先を甘噛みする動きに合わせ触肢を素早く開閉しています。
オオヒメグモは初めにピクリとかすかに動いただけで、その後は動かなくなりました。
ユカタヤマシログモが噛んで毒液を注入しなくても、吐糸に含まれた毒液に触れただけで獲物の体が麻痺してくるのでしょうか。
化粧が済むとユカタヤマシログモはようやく獲物に噛み付いて捕食(体外消化と吸汁)を開始。
噛み付く場所はオオヒメグモの歩脚の膝?関節でした。
色々とアングルを変えて接写してみても、食餌中はクモの動きが乏しくあまり面白くありません。
よく見るとユカタヤマシログモの触肢と牙が微かに動いています。
映像後半は採寸のため、飼育容器の下に方眼紙を敷きました。(@5:35〜)
今回は室内でも自然光下で接写したら明るく色調も自然で良い感じになりました。
次回はユカタヤマシログモが獲物をめがけて口から高速で吐糸する瞬間をハイスピード動画で記録してみます。
つづく→#3:獲物を捕食・吸汁するユカタヤマシログモ(蜘蛛)
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| 給餌直前のオオヒメグモ |
【追記】
22日後に撮った食べ滓の写真です。