2015年6月上旬
堤防の階段に蔓延るツルマンネングサの群落で訪花している蜂がいました。
吸蜜してから身繕いしました。
後脚の花粉籠に黄色の花粉団子を付けています。
あまり自信がないのですが、この蜂はウツギメハナバチ♀(Andrena prostomias)と思い込んでしまいました。
狭食性(狭訪花性)のウツギヒメハナバチ♀がウツギ(アジサイ科ウツギ属)以外のベンケイソウ科から訪花集粉するとしたら大発見かもしれません。
密かに興奮しつつ、同定のため撮影直後に採集しました。
実はこの堤防の少し離れたところにウツギの大群落があり、昨年はウツギヒメハナバチを観察できたのでした。
▼関連記事(標本写真あり)今年もそろそろシーズンかな?と定点観察に来てみたものの未だ開花しておらず、当然ながらウツギの群落にウツギヒメハナバチはいませんでした。
ウツギの花で採餌するウツギヒメハナバチ♀
今年は何らかの理由で(春の気温が高かった?)ウツギヒメハナバチの羽化が早まり、ウツギの開花とタイミングがずれてしまったのかもしれません。
『但馬・楽音寺のウツギヒメハナバチ:その生態と保護』p74によると、
ウツギヒメハナバチとその姉妹種であるコガタウツギヒメハナバチはともに短舌で典型的な狭食性種で、ウツギ属Deutzia(日本には7種ある)だけを訪花する。花粉採餌をしない♂は、ほかの花でも採集されることがある。同書p72によると、
狭食性は共進化の証で、花資源種の選択幅の狭く、融通のきかない保守派である。
私の知らない場所で咲いているウツギの花粉を直前まで採餌していた可能性もあるので、後脚から採取した花粉を顕微鏡で分析してツルマンネングサの花粉だと花資源を同定すれば完璧ですね。
以下は標本写真。
方眼紙に乗せて大きさを調べると体長は11mm以上
【追記】
てっきりウツギヒメハナバチかと思い込んで先走った記事を書いたら、コメント欄でうすのきさんより別種らしいとご指摘頂きました。
標本の写真も撮り直したものに差し替えました。
| 中胸盾板 |
| 中胸盾板 |
| 前伸腹節 |
翅脈を記録するのに良い方法を編み出しました。
私には展翅する暇もスキルも無いので、乾燥した標本の翅が反ったりカールしがちです。
被写界深度の浅いマクロレンズで接写しようとすると翅全体をきっちり平面に収めないといけなくて、いつも苦労していました。
ふと思いつき、根本から切り落とした翅をクリアファイルに入れると、静電気でクリアファイルと敷紙に翅が密着しました。
こうして反り返った翅を平にしてから翅脈を記録しました。
専門家はプレパラートのカバーガラスなどに翅を挟んでからスキャナで画像を取り込むらしいのですが、私にはこれで充分です。
| 左前翅(裏返しで接写) |
| 左後翅(裏返しで接写) |
| 前胸背板 |
| 前胸背板 |
| 前胸背板 |
| 腹部第一背板 |
| 腹部背板 |