2013/12/06
ミズナラの樹液に集まるチャイロスズメバチの飛翔【ハイスピード動画&HD動画】
2013年9月中旬
雑木林の小路を歩いていると、発酵した樹液の強烈な匂いが漂っていました。
立ち止まって辺りの幹を調べると、ミズナラの幹のあちこちにチャイロスズメバチ(Vespa dybowskii)のワーカー♀が数匹集まっていました。
立ち上がった姿勢よりもしゃがんだ方が樹液の匂いが強い気がしました。(単に私の鼻が慣れてしまっただけ?)
発酵した樹液が固まって白いゼリー状になっている所もあり素人目には美味しそうに見えますが、なぜか虫には人気がありません。
チャイロスズメバチ♀は幹をセカセカと歩き回って樹液が滲み出るポイントを探し、頑丈な大顎で樹皮を齧って傷を付けています。
触角を拭い後脚を擦り合わせて身繕い。
飛び立ってもすぐに戻って来ます。
発酵した樹液を飲み過ぎて酩酊するスズメバチの姿は今回見られませんでした。
幹から飛び立つシーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
幹の方を向いて軽くホバリング(停空飛翔)してから飛び去ります。
ハエなど他の虫が近づいても別個体のチャイロスズメバチが飛来しても、幹に止まっている蜂は向き直って警戒姿勢をとります。
同じ巣の仲間で樹液酒場を守る占有行動かもしれません。
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2013/12/05
大顎発達不良のミヤマクワガタ♂a@ミズナラ幹
2013年9月中旬
樹液が滲み出しているミズナラの幹に2匹のミヤマクワガタ♂(Lucanus maculifemoratus)が別々に止まっていました。
こちらの個体♂aは幹で緩慢に動いていました。
やや高所なので、下から見上げても樹液を舐めているかどうか口元を確認できません。
ときどき鞘翅を開きかけては止めるという謎の動きをモジモジと繰り返しています。
飛び立つ前兆かと思いきや、違うようです。
腕を伸ばして手掴みで捕獲してみると、体長はともかく大顎の発達が悪い個体でした。
しかも左右の大顎が非対称です。
幼虫期の栄養条件が良くなかったのでしょうか。
喧嘩したのか左の鞘翅に傷跡凹があります。
掌に乗せたまま仰向けにすると、なかなか自力では起き上がれません。
脚の腿節腹面に褐色紋が目立ちます。
小学館の学習百科図鑑49『クワガタムシ』p80によると、
夜行性の種では黒い色をしたものが多く、昼行性の種では黒以外の体色、たとえば茶色や青い色をしたものが多く見られます。
ミヤマクワガタの行動を観察していると昼行性と夜行性の両方が見られます。寒冷地では昼行性、温暖地では夜行性になる傾向があります。ミヤマクワガタの体色は栗色で、黒とも茶ともいえないやや中途半端な色合いです。体色と行動形式の多様さとの関係が推察される材料といえます。
つづく→「ミズナラの樹液を舐めるミヤマクワガタ♂b」
ミズナラの樹液を吸うクロヒカゲ
2013年9月中旬
里山の雑木林でミズナラの幹にクロヒカゲ(Lethe diana)が2頭止まっていました。
翅を閉じて(立てて)静止しています。
口吻は見え難いのですが、樹液を吸っている模様。
図鑑『ヤマケイポケットガイド9:チョウ・ガ』p190によるとクロヒカゲは
樹液を吸うとき以外は、樹幹にとまることはない。
後翅裏面の目玉模様の内側にある線が、ヒカゲチョウより強い「く」の字に曲がる。
幹のあちこちに樹液が滲み出しており、チャイロスズメバチ♀(Vespa dybowskii)も近くの樹液酒場で吸汁しています。
互いに少し離れた所で吸汁しているので、チャイロスズメバチもクロヒカゲを追い払うことはしませんでした。
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