2013/07/04

コマルハナバチ♀がガクウラジロヨウラクに訪花



2013年6月上旬

里山の林道脇の潅木に咲いた花に小型のマルハナバチが採餌に来ていました。
白い花粉団子を後脚の花粉籠に付けています。
似た外見のクロマルハナバチと迷うのですが、同じ時期に見掛けるクロマルハナバチ創設女王はもっと大型の気がします。
またコマルハナバチの方がクロマルハナバチよりも早く営巣開始するらしいので、今回の個体はおそらくコマルハナバチBombus ardens ardens)のワーカー♀ではないかと思います。
(形態での区別は自信がありません…)
後半は忙しなく訪花する一瞬の飛翔シーンを1/4倍速のスローモーションで示しました。



潅木の樹種について
図鑑を見るとドウダンツツジに似ているものの、この花は薄いピンク色です。
昨年撮った花の写真を樹木の掲示板に投稿して問い合わせたところ、鳥平さんよりウラジロヨウラクの変異種であるガクウラジロヨウラクとご教示頂きました。
1年越しの疑問が解決してすっきりしました。

撮影:2012年6月下旬


萼が長いのが特徴




【追記】
田中肇『花と昆虫、不思議なだましあい発見記』を読むと、このような花の形状に進化した意味合いについて解説がありました。
スズランやドウダンツツジなどのように垂れ下がって下向きに咲く白い花がある。これは止まるのが上手なハナバチのための花だ。飛んで来てそのまま下向きの花に止まる高度な技が使えるのは、ハナバチ類だけだからだ。これらの花は、花から花へと素早く移動できる性質を持つハナバチ類だけに蜜や花粉を提供しようとしている。そのために、ほかの昆虫が来ないよう止まりにくい下向きになっているとも言える。ただ止まりにくいだけではハナバチが花を訪れる効率も悪くなるので、花びらの先は必ずちょっと反り返って、ハチたちの足場を提供している。 (p187より引用


飛べ!ジョウカイボン【ハイスピード動画】



2013年5月下旬

林縁でジョウカイボンAthemus suturellus)が飛び立つ瞬間を240 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。


2013/07/03

イタヤハマキチョッキリの揺籃を分解してみる


2013年5月下旬

イタヤハマキチョッキリ♀の飼育記録3

イタヤハマキチョッキリ♀(Byctiscus venustus)の飼育を始めて8日後、水差しにしたヤマモミジの葉を巻いていつの間にか新たな揺籃を作っていることに気づきました。
既に葉柄を切り落とし、揺籃もろとも容器の底に落下していました。
自然界でも完成後の揺籃を地面に切り落とすことがあるのでしょうか?
葉柄から切り落とされた揺籃は枯れてしまうはずです。







新しい2個目の揺籃を慎重に分解してみると、大小様々の葉が計13枚使われていました。
本で読んだ通り、所々に糊のような接着剤が使われています。(‡追記参照)
これをペリペリと剥がしていきます。
最後の1枚は固く丸められており、ほどくのにかなり難儀しました。
この中に卵が2個産み付けられていました。
つまり、巻き始めた最初の葉に産卵していました。
卵は白色で直径1mm弱の球体にきわめて近い楕円型でした。
卵の表面に粘着性はなく、ほどいた揺籃から転がり出ました。

せっかく飼育下で揺籃を作ってくれたのに、忙しさの余り作業過程を見逃してしまい残念無念。
来年以降の課題です。
揺籃からの飼育にも挑戦してみたいです。
モミジを新鮮な枝葉に取り替えてやっても、それ以上はもう揺籃を作りませんでした。










動画ブログで映像のない記事は物足りないので、おまけの動画です。



2013年5月中旬

腹面の紫色に輝く金属光沢を記録したかったのですけど、仰向けにしてもすぐに起き上がります。
写真でピントを合わせる余裕が無く※、仕方が無いので動画で記録しました。
動画編集時に自動色調補正処理を施してあります。

※ 麻酔にかければ腹面の写真もじっくり撮れたはずですが、面倒なので割愛。



‡【追記】
この接着剤の出所について常々不思議に思っていた所、河野広道『森の昆虫記2:落し文篇』という古い本を読んでいたら興味深い記述を見つけました。(第15章:美麗なイタヤハマキチョッキリ―倒卵形の揺籃)
 葉縁部をまきつける時には彼女(イタヤハマキチョッキリ:しぐま註)の口が大きな働きをする。葉の縁を口の先で押えつけ、粘液でしっかり封印して離れないようにくっつけてしまうのだ。(p109より引用)

 この糊を彼女はどこから分泌するのだろう。彼女の身体には口と尻を除いては液を排出できる場所はないが、糊付けの仕事をするのは口であるから尻からの分泌物は問題外である。仕事を見ていると口吻の先でじっくりと葉の縁を押さえつけているからその時に粘液を分泌するもののようにも見えるが、よくよく注意して見ていると口の先からは何ものも出てこない。彼女はへらのように平たい口吻の先で強く葉の縁を押さえつけているだけである。強く押しつけることによって葉縁から粘り気のある葉液をしぼり出しているのだ。葉縁からかすかににじみ出てくる微量の粘液を辛棒(原文ママ)強くしぼり出して、その粘液が乾くのをじっと待っているのである。彼女の揺籃の壁を張りつける糊は、若葉の縁から微かににじみ出てくる植物性の粘液だったのだ。(p110より引用)

この考察は本当ですかね?
カエデの葉を傷つけて糊のような液体が滲み出して来るかどうか、実験してみようと思います。

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