2012年6月上旬
里山で細い山道を下っていると、道端の草むらに橙色の塊を発見。
クモの幼体の団居(団居)です。
イネ科植物(ススキではない)の葉の表側に小さな集団が2つある他、葉裏に集まった球状の塊がメインの団居です。
クモ類は一腹の卵を糸で包んで卵嚢を作る。卵が卵嚢内で孵化すると、一令幼虫は卵嚢内に止まり、もう一度脱皮して二令になって初めて出てくる。多くのクモ類ではしばらくの間はこの卵嚢の周囲に子グモが集まって過ごす。これを「まどい(団居)」と呼ぶ。(wikipediaより)
2007年に撮影した団居と素人目には似ていますけど、同種でしょうか?
当時は「コガネグモ科ムツボシオニグモの幼体かもしれない」と教わりました。
関連記事はこちら→「蜘蛛の子を散らす」
団居の付いた草に軽く振動を与えると、クモの幼体は一斉に分散しました。
まさに「蜘蛛の子を散らすように」右往左往の大騒ぎです。
警戒を解いて団居に戻る様子を10分間長撮りした映像を10倍速の早回しでお届けします。
風に乗ったバルーニングで分散する準備なのか、一部の幼体は上へ上へと移動して行きます。
この日は風が弱く撮影には助かりましたけど、バルーニングは見られませんでした。
興味深いことに、風が葉を揺らしても蜘蛛の子は平気です。
振動の周波数や振幅、加速度などで危険性を察知しているのかな?
2012年6月中旬
定点観察として4日後に再訪してみました。
意外にも幼体は未だ解散しておらず、同じ葉の表に楕円形のコンパクトな団居ができていました。
残留組で蜘蛛の子を散らす様子をもう一度動画に撮ってみました。
こういうのが苦手という人もきっと多いでしょうけど、私には気持ちのよい現象なのです。

2012年6月上旬
イタドリの葉表に乗ったトラフカニグモ(Tmarus piger)が蟻を捕食・吸汁していました。
餌食となったのはムネアカオオアリ(Camponotus obscuripes)で、首を噛まれた獲物は既に絶命しておりピクリともしません。
『日本のクモ』p254によると、本種は
他のカニグモと異なり飛翔性の昆虫はあまり捕らず、茎や枝を上って来るアリ類を捕食する。
2010年にも黒い蟻を捕食するトラフカニグモ♀を観察しています。
指をそっと近づけてクモに触れると、獲物は咥えたまま素早く横に動いて逃げました。
カニグモ科だけあって確かにカニのような動きで、クルッと葉裏に隠れたりします。
未採集、未採寸ですが、触肢は♀タイプでした。
獲物に一瞬小さなヌカカ?が飛来したように見えました。
【追記】
『クモのはなしII:糸と織りなす不思議な世界への旅』の第14章「アリに似たクモ」によると、カニグモ科で中南米に生息するアリクイカニグモ亜科は特定のシワアリ類に形態的に擬態しているばかりか、アリを襲って捕食するそうです。
ベーツ型擬態と攻撃的擬態の両面を併せ持っているユニークな例です。
一方、トラフカニグモ類もアリを好んで捕食しますが、からだはアリには似ていません。
2012年6月上旬
小さな啄木鳥が木の幹をピョンピョン登っています。
望遠で狙ってみるとコゲラでした。
樹種はカラマツかな?
開始20秒あたりで白い蛾を捕食したようにも見えるのですが、はっきりしません。
最後は飛び去りました。
うーん、小さくて動き回るコゲラを撮るのは実に難しい…。