2025/12/15
山中の湿地帯で水を飲み採食するニホンイノシシの母子【トレイルカメラ:暗視映像】
秋空を高速で飛び去るチゴハヤブサ?(野鳥)
2025/12/14
岩塩を舐めるヤギ♀
馬や牛を飼育する際、餌以外に塩を与えることは一般的です。hts-saltworld.sakura
馬への塩補給
馬は汗で大量の塩分(ナトリウム)を失うため、特に運動時や夏季に塩が必要で、飼料に0.5-1.0%を加えたり、自由に舐められる塩塊を与えます。塩不足は食欲低下、成長不良、毛並みの悪化を引き起こします。jra-f+2
牛への塩補給
牛も草中心の飼料では塩分が不足しやすく、肉牛や乳牛で0.2-0.25%を飼料に混ぜたり、固形塩を設置して舐めさせます。不足時は土や他の牛を舐める兆候が見られ、生産性低下や死亡リスクが高まります。youtubesummit-agri+1
塩補給は体液バランス維持や消化促進に不可欠で、ミネラル強化塩を使うのが推奨されます。hts-saltworld.sakura
・カモシカの生息地のソートリック(salt lick; 塩舐め場)に似せて、飼育場内の岩の割れ目に岩塩をなすりこんでおいた。(p140より引用)
・シロイワヤギの食性:(前略)好んで谷間の塩なめ場(塩と粘土の混ざった所)を訪れ、鉱物塩を食べる。 (p187より引用)
・ターキンの食性:(前略)定期的に塩なめ場を訪れる。 (p197より引用)
ポポーの種子を採る
リョウブの花で採餌するトラマルハナバチ♀
2025/12/13
アナグマの空き巣で秋の夜明け前に餌を探し歩くホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】
トレイルカメラのザトウムシ対策で粘着トラップを試してみる(その3)ザトウムシの歩脚を捕獲
胞子を放出するエリマキツチグリ【キノコ】
2025/12/12
角に植物をぶら下げたホンシュウジカ♂が水場で飲み食い@山形県【トレイルカメラ】
ホンシュウジカのオスが9月下旬にトレイルカメラで撮影された立派な角に蔓植物がぶら下がっていた場合、これは意図的な♀へのアピールというより、主に繁殖期(rut)の行動「thrashing(角を木や草に激しくこすりつける)」の結果として植物が絡まる偶然の現象です。inphotos+1
関連行動の概要
Thrashingは夏の終わりから秋にかけて、オスの角からベルベット(産毛)を剥がし、眼窩腺などの匂い腺で分泌物を植物に塗布して縄張りを主張する行動で、角に草木が引っかかりやすいです。 この時期のホンシュウジカオスは角を木や低木に擦りつけ、力強さを示しつつメスを引きつけたりオス同士で優位性を競いますが、植物の装飾自体が♀アピールの主目的ではありません。 アークティックワンバトゥル(ヘラジカ)など一部の鹿科ではrut中に意図的に植物を角に飾る例が見られますが、ホンシュウジカ特有の科学的報告は確認されていません。japannatureguides+5
9月下旬の文脈
9月下旬はホンシュウジカの繁殖期直前またはピークで、角が完全に硬化し、こうした行動が活発化します。 蔓植物がぶら下がったままの姿は視覚的に目立つものの、♀への直接的な求愛シグナルではなく、縄張り主張や競争の副産物と考えられます。 トレイルカメラ観察ではこうした画像がよく記録され、野生の行動パターンを示す好例です。lfs-resources.eu-west-2.amazonaws+2
ホンシュウジカのオスが水溜りで水を飲み、角で底を引っ掻いた行動は、thrashingの典型例ではなく、主に「wallowing(泥浴び)」の変形または角の清掃・マーキングの可能性が高いです。misatosys+1
行動の解釈
Thrashingは主に木の幹や低木に角を激しくこすりつけてベルベットを剥がし、眼窩腺の匂いを残す繁殖期の縄張り主張行動で、水溜り底の浅い引っ掻きとは異なります。 水溜りでの行動は、泥浴び(体や角を泥で覆う)で体臭を抑え寄生虫を除去したり、角の泥付けで保護・マーキングするもので、蔓植物を落とす意図があったとしても副次的な結果です。 繁殖期のオスはこうした多様な摩擦行動で視覚・臭気シグナルを強化しますが、植物が落ちず泥で汚れたのは偶然です。fws+2
観察文脈
9月下旬のトレイルカメラ映像では、角硬化後のこうした行動が頻発し、泥水付着は角の状態を示す自然な副産物です。 ホンシュウジカのフィールド観察で類似例が報告されており、求愛より生理的・縄張り維持の側面が強いと考えられます。yumemizoo+2
ホンシュウジカのオスが水溜りで角を引っ掻き、幼木の葉を少し食べて立ち去った行動は、繁殖期のイライラ(テストステロン上昇による興奮状態)を反映した断続的なマーキング試みで、本格的な泥浴びに至らなかったのは環境要因や一時的な欲求不満の可能性が高いです。instagram+1
行動パターンの解釈
繁殖期のオスはrutのプレ期に頻繁に水溜りや木をチェックし、泥浴び・thrashingを試みますが、泥の質や周囲の安全で中断し、葉食でストレスを紛らわせる例が観察されます。 イライラ印象はオス同士競争前の警戒・縄張り確認行動で、角の蔓植物が残ったままの状態はマーキング優先の証です。 トレイルカメラではこうした「未完行動」が多く、全体の行動サイクルを示します。naradeer+4
フィールド観察の示唆
9月下旬のこのような断片的行動は、ホンシュウジカの求愛準備段階で、近くにメスやライバルがいると本格化しやすいです。 幼木葉食は栄養補給か時間つぶしで、イノシシのような全身泥浴びより選択的です。 継続観察でヌタ場形成や完全泥浴びを捉えられるでしょう。ihatovnote.exblog+3
ホンシュウジカの泥浴び(ヌタうち)は、主に繁殖期のオスが水溜まりや泥地に座り込み、尿を混ぜた泥を首・体・角にこすりつける行動で、イノシシの全身泥浴びのように体を完全に浸すわけではなく、部分的な摩擦が中心です。ihatovnote.exblog+1
行動の詳細
オスは水溜まりに放尿して泥を練り、座って首周りや腹部、時には角に塗布し、フェロモン強化でメス吸引やオス威嚇に用います。 角を泥に浸す・こすりつけるのはthrashingの延長でベルベット除去やマーキングを兼ね、蔓植物除去の副次的効果が生じる場合もありますが、全身浸漬は稀で前足による「泥かき」(シカ穴形成)が伴います。 ヌタ場は繰り返し使用され、毛や匂いが残る痕跡として観察可能です。facebook+4
イノシシとの違い
イノシシのヌタ打ちは寄生虫除去・体温調整目的で全身を泥に転がすのに対し、ホンシュウジカのそれは繁殖期特化の臭気シグナル行動で、首・角中心の局所的です。 9月下旬のトレイルカメラ観察のように、角限定の引っ掻きは泥浴びの初期段階やマーキング変形で、求愛強化の文脈が強いです。instagram+3
オカウコギの枝に形成された虫こぶ:ウコギハグキツトフシ
A: 写っている植物は、トゲがないという特徴からオカウコギの可能性が高いと考えられます。 オカウコギはウコギ科ウコギ属の落葉低木で、以下のような特徴があります。 葉: 掌状複葉で、通常5枚の小葉からなります。小葉の先端半分には粗い鋸歯(ぎざぎざ)があり、これがヤマウコギとの区別点の一つとされています。 棘: 枝には通常、太い棘がありますが、個体や生育環境によっては棘がない場合もあります。ご指摘の通り棘がない個体も存在します。 分布: 日本の本州(東北以南)、四国、九州などの丘陵や山地の林内、河畔林などに自生します。山形県南部での発見は分布域と一致します。 利用: 新芽は山菜として食用にされ、古くから垣根としても利用されてきました。 類似する樹種にはヤマウコギやヒメウコギなどがありますが、葉の鋸歯の形状や花の色の違いなどで区別されます。
形成者: ウコギトガリキジラミ Trioza ukogi形状: 葉柄や小葉の基部、ときに花柄や果実に形成される閉鎖型の虫えい。表面平滑で緑〜黄緑色。内部に1〜数個の虫室がある。1虫室1幼虫生活史: 成虫で越冬し、春に枝に産卵。幼虫が葉柄などに定位し、虫えいが形成される。2齢で越夏し、秋から急に成長が進み、10月に虫えいが裂開し羽化。 (p52 より引用)
ウコギトガリキジラミの詳しい生活史はあまり多くの情報源で詳細に解説されていませんが、いくつかの生態的特徴が知られています。 越冬 ウコギトガリキジラミは、ウコギの葉柄や小葉の基部に形成した虫こぶ(ウコギハグキツトフシ)の中で幼虫として越冬します。 羽化と産卵 羽化のシーズンは地域によって異なりますが、日本では10月中旬ごろに虫こぶから羽化して成虫になると予想されています。 成虫は羽化後、次の世代の産卵のために活動します。 サイクル 成虫は冬を越し、翌春にウコギの新芽に産卵すると考えられます。 孵化した幼虫は、吸汁しながら植物組織の異常成長を誘導し、夏から秋にかけて虫こぶを形成・成長させます。 そして秋になると虫こぶの中で成長した幼虫が成虫へと羽化し、このサイクルを繰り返します。 成虫の翅(はね)には、トガリキジラミ科特有の翅脈のパターンがあります。虫こぶを作るキジラミは成虫を見つけるのが難しいことが多いため、羽化時期に虫こぶを採取して観察ケースに入れると、成虫を確認できる可能性が高まります。
クサネムの花で吸蜜するキタキチョウ
2025/12/11
アナグマの巣口を塞いでいた落枝を取り除くホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】
ブタナの落花をうっかり踏んづけてしまって驚くドバト(野鳥)
2025/12/10
夜中にアカマツの木に登ってトレイルカメラの匂いを嗅ぐツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】
リョウブの花で見張りクマバチを縄張りから追い払うキアゲハ夏型♂
2025/12/09
アナグマの営巣地を1〜3頭で昼夜うろつくホンドタヌキ:9月上旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】
ザクロの果実を食べかけで捨てたのは誰のしわざ?【フィールドサイン】
三戸幸久. ニホンザル採食植物リスト. Asian paleoprimatology, 2002, 2: 89-113.
水溜りに顔を浸して水中も探索するヤマカガシ
2024年9月上旬・午後12:55頃・晴れ山中の浅い水溜りに入り浸るヤマカガシ(Rhabdophis tigrinus)をしばらく観察していると、とても興味深い行動が見られました。それまでは水面から少し上に顔がくるように軽く鎌首をもたげて蛇行していたのに、頭を下げて喉(顎の下面)を泥に接地させながらあちこち探るような動きを始めたのです。このとき、呼吸する鼻の穴は泥の中に潜りましたが、眼球はギリギリ泥水で濡らしませんでした。【考察】ヘビが水を飲む行動を私はまだ観察したことがないのですけど、今回のような行動ではなく、水面に口を付けて飲むのだそうです。頭部も接地して周囲のかすかな振動も検知しようとしているのかな?Perplexity AIによると、ヘビには鼓膜はありませんが、「内耳」はしっかり残っており、別の経路で振動=音を感じています。wikipedia+1
鼓膜の有無と耳の構造
ヘビは外耳孔・外耳道・鼓膜を欠きます(ここがトカゲなど他の爬虫類と大きく違う点)。exoinfo+1
一方で、内耳(前庭・蝸牛に相当する部分)はよく発達しており、「耳小柱」(哺乳類のアブミ骨に相当)で顎骨などからの振動を受け取ります。mhlw-grants.niph+1
どうやって「聞いている」のか
それとも泥の匂いを直接嗅いで、獲物を探索しているのでしょうか?Perplexity AIに質問してみると、以下の回答が得られました。ヘビについて疎い私は、この回答にAI特有のハルシネーション(知ったかぶり)が含まれているかどうか判断できないので、そのまま引用します。ヤマカガシが頭を下げて喉(顎の下面)を泥に接地させ、鼻の穴を泥の中に潜らせる行動は、おそらく泥や水の匂いを直接嗅いでいるものである可能性が高いです。ヘビはヤコブソン器官による化学感覚を非常に発達させており、水中や泥中のにおい分子を検出するために、このように鼻を濡れた部分に近づけたり泥に接触させたりすることがあります。
この動きは周囲の振動を検知するためのものではなく、動物が泥水の匂いを集中的に採取していると考えられます。水を飲む際は通常、口を水面につける動作が見られ、鼻を泥に潜らせる行動とは異なります。maff+1
つまり、この行動は泥や水の匂い(化学物質)を直接嗅いで環境や獲物の存在を確認しようとしている探索行動であると考えられます。
ヤマカガシが鼻を泥に潜らせて泥の匂いを積極的に嗅ぐ行動は、端的には「化学探索行動」や「化学感覚探索」と呼べます。この行動は、舌を高速で出し入れして揺り動かすことで「鋤鼻器」(ヤコブソン器官)に空気中の化学物質を送り込み、環境中の匂いを探索していることから、化学的な情報収集のための「探索行動」とされます。
このような行動に特別な単語があるわけではありませんが、生物学や行動学の文脈では「舌フェロモン探索」や単に「フェロモン探索」「化学受容探索」という表現が使われることがあります。
従って、ヤマカガシの鼻を泥に潜らせる行動は「化学探索行動」あり、舌の出し入れと合わせて鋤鼻器を使った嗅覚による周囲環境の調査行動であると理解できます。
泥の中でもヤマカガシは舌を出し入れしていた可能性が高いです。ヤマカガシは鋤鼻器(ヤコブソン器官)を使って化学物質を感知するために、舌を頻繁に出し入れし、口腔内に集めた化学物質を鋤鼻器へ運びます。この行動は泥の中でも変わらず行われ、視覚では見えない状況でも化学感覚を駆使して周囲の情報を得ています。泥の中に鼻の穴を潜らせていても、舌の動作は継続すると考えられ、泥や水中の化学物質を嗅ぎ分けているためです。toho-u
したがって、肉眼では泥に隠れて舌の動きは見えなくても、ヤマカガシは泥の中でも舌を出し入れして探索していると推察されます。
ヤマカガシが鼻の穴まで泥に潜らせて水底の匂いを積極的に嗅ぐ行動と、舌のフリッキングで水面を軽く舐める行動の違いを整理すると以下のようになります。
鼻の穴を泥に潜らせる行動は、より直接的に「水底や泥中の非揮発性化学物質」を感知するための深くかつ集中的な化学探索行動です。この行動によって、泥や水底に存在する獲物の痕跡や環境中の物理的・化学的サインを詳細に検知し、鋤鼻器に送り込みます。
一方、舌のフリッキングで水面を軽く舐める行動は、「水面上の揮発性または溶存化学物質」を素早く検査するための浅い探索行動であり、幅広い環境情報や獲物・捕食者の匂いなどを素早くキャッチする役割です。
要約すると、鼻穴を泥に潜らせる行動は「局所的かつ詳細な化学物質検知行動」であり、舌を水面に軽く触れさせるフリッキングは「広域的かつ迅速な化学情報収集行動」と言えます。両者は鋤鼻器を用いた化学探索という意味では共通しますが、感知対象となる物質の種類や探索の深度・範囲に違いがあります。
これらの行動は水中環境におけるヤマカガシの柔軟で高度な獲物探索戦術を示しています。
ウミヘビも、基本的には他のヘビと同様に水中で舌を出し入れし、その舌に付着した化学物質を鋤鼻器(ヤコブソン器官)に送り込んでいます。水に完全適応した種(セグロウミヘビなど)でも鋤鼻器はよく発達しており、「空気中の匂い分子」ではなく「水中に溶けた化学物質」をサンプリングしていると考えられています。exoinfo+1
水は空気より粘性が高く、匂い分子の拡散様式も異なりますが、アナコンダなど淡水性の水生ヘビでは舌が水中で効率的に機能することが示されており、同様のメカニズムがウミヘビにも当てはまるとみなされています。つまり、ウミヘビは泳ぎながら舌をフリッキングし、水中の化学シグナル(獲物・仲間・環境情報)を鋤鼻器へ運ぶことで「嗅いでいる」と理解するのが妥当です。exoroom+3