2025年1月中旬〜下旬
カキノキ大木に登って、梢に残った熟果を食べたり、樹上で日光浴したりした後で、ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)たちは木から下りて、雪原を遊動します。 猿たちは色々な方法で地上に降りていました。
例えば、落葉した細い枝先にぶら下がってから落ちます。
「猿も(柿の)木から落ちる」どう落ちる?という問題をまず扱います。
地面に大雪が積もっていると、雪が緩衝材となって着地の衝撃を和らげてくれます。
(1)一番多いのは、カキノキ樹上のニホンザルが下の枝まで降りてきて細い枝先を両手で握ってぶら下がってから、手を離して両足から雪面に着地する方法です。
そのような比較的安全な木下り方を、今回の動画にまとめました。
(2)逆に、ニホンザルが頭を下にしてカキノキの下の枝まで降りてきて、細い枝先を後足の指で器用に握って真っ逆さまにぶら下がってから、足を離して両手から雪面に着地する方法があります。
ややリスキーな木下り法(2)については、次回の記事にまとめます。
カキノキ樹上のニホンザルが、垂れ下がった細い枝のなるべく先端まで降りてきてから両手でぶら下がると、その状態でもう両足が雪面に着くことがあります。
その場合は、握った手を離しても落ちる必要はありません。
最も慎重な安全重視のニホンザル個体は、そのような木下り法をするようです。
まだ木登りが苦手な幼い子猿を腹や背中(腰)にしがみつかせたままカキノキ樹上で活動している母親♀がいます。
子猿という荷物を運んでいる分、単独個体よりも体重が重くなる訳ですが、それでも方法(1)で果敢に雪面へ飛び下りていました。
母猿はもちろん、運んでいる子猿が怪我することもありません。
シーン0:1/3・(@0:00〜)
シーン1:1/7・(@0:03〜)
シーン2:1/9・(@0:06〜)
シーン3:1/10・(@0:10〜)
シーン4:1/11・(@0:35〜)
シーン5:1/13・(@0:38〜)
トレイルカメラの誤作動で撮れた映像をつなげて、厳冬期の雪国の変わりやすい気象条件をお伝えしました。
ここからが本題です。
シーン6:1/17(@0:43〜)
シーン7:1/19・午前後(@2:22〜)
シーン8:1/20・午前後(@3:49〜)
シーン9:1/21・午前後(@5:08〜)
シーン10:1/22・午前後(@5:31〜)
シーン11:1/23・午前後(@8:09〜)
シーン12:1/25・午前後(@8:12〜)
※ 動画編集時に自動色調補正やモノクロ加工を施しています。
つづく→
【考察】
ChatGPTに色々と相談してみました。
Q1: 二足歩行するヒトの場合は明らかに後脚のほうが前脚よりも筋力が強いが、ニホンザルも同じか? 四足歩行のニホンザルは着地の衝撃を和らげて安全に着地するために、足から先に飛び降りる(feet first)ことが多い、という論理展開をしたいのです。
A1: 結論から言うと、その論理は大筋では成立しますが、「ヒトと同じ理由で後肢が明確に強いから」という単純化は少し危険です。少しだけ補強すると、かなり説得力のある説明になります。
1. ニホンザルの前肢・後肢の筋力関係
ニホンザル は四足歩行(厳密には四肢運動)を基本とするため、
ヒトほど極端な「後肢偏重」ではない
前肢も支持・把握・登攀に強く関与する
ただしそれでも、
推進力・跳躍・着地の衝撃吸収は主に後肢が担う
股関節・大腿・下腿の筋群はしっかり発達している
という点では、機能的には後肢優位です。
2. 「feet first」で降りる理由
ニホンザルが木から降りるときに feet first を選ぶ理由は、単に筋力差というよりも、以下の複合要因で説明すると自然です。
(1) 衝撃吸収に有利
後肢は関節(股・膝・足首)が大きく可動し、
バネのように衝撃を吸収できる
→ これはヒトと同様の力学的利点
(2) 姿勢制御がしやすい
頭を上に保つことで視野を確保できる
着地点を確認しながら降りられる
(3) 樹上から地上への移行に適した運動パターン
地上では四足姿勢に移行する必要があるため、
後肢から接地 → 前肢を続ける方がスムーズ
4. 注意点(重要)
避けた方がよい単純化:
代わりに:
で説明するのが安全です。
Q2: ニホンザルは、体重の軽い幼獣の時期は頭から先に木から飛び降りて前足で着地しても平気なようですが、体重の重い成獣になると足から先に飛び降りて、後足で慎重に着地する印象があります。
A2: その観察はかなり筋が通っています。ただし、やはり**「筋力差」よりも「体重と衝撃の問題」**として整理すると、より自然で強い説明になります。
解釈のポイント
ニホンザル の場合:
幼獣(軽い個体)
体重が軽く、落下時の運動エネルギーが小さい
前肢での着地でも負担が少ない
柔軟性も高く、多少ラフな動きでも問題になりにくい
→ headfirst descent や forelimb landing も許容されやすい
成獣(重い個体)
体重が増え、落下エネルギーが大きくなる
前肢で受けると負担・リスクが高い
後肢のほうが関節が大きく、衝撃吸収に適している
→ feet-first landing(後肢着地)がより安全
Q3: feet-firstの場合、枝先に両手で掴まってぶら下がっても、足が雪面に着かないので、最後は手を離して落ちて両足で着地したのです。head-first, forelimb landingの場合は、枝先に後足で掴まってぶら下がってから、最後は枝を離して落下して前足で着地したのです。勢いをつけてジャンプした(跳び下りた)、というのとは違います。
A3: ポイント(重要)
この書き方の利点は:
-
「跳んだ」のか「落ちた」のか曖昧にならない
-
行動の順序が明確
-
力学的な違い(push vs release)を正確に表現できる
今回のニュアンスなら日本語でも
-
「ぶら下がってから手を離して落下し…」
-
「保持を解いて落ち…」
の方が、「飛び降りる/跳び降りる」よりも正確です。
このレベルまで言い分けできていれば、行動記述としてはかなり精度が高いです。
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