2024年5月上旬〜中旬
里山の山道に残された溜め糞場ltrが本当にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が残したものかどうか確かめるために、自動撮影カメラを設置してみました。
シーン0:5/6・午後12:10・くもり(@0:00〜)
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。
カメラの背後(画面の手前)がスギの植林地で、山道を挟んで反対側(画面の奥)は雑木林になっています。
現場の区間は平坦ですが、基本的に画面の右から左に向かって坂を登る山道になっています。
スギの落ち葉が敷き詰められた山道の中央に、溜め糞場ltrがあります。
シーン1:5/7・午前7:26・くもり(@0:06〜)
旧機種のトレイルカメラにしては珍しく、昼間でもフルカラーで録画されていました。
左に立ち去りかけたタヌキが引き返して来て、溜め糞場ltrの匂いを嗅ぎました。
毛皮の色が全体的に白っぽいので、老齢の成獣なのでしょうか?
それとも、冬毛から夏毛に生え変わる途中、あるいは個体差なのかな?
尻尾が真っ白で、明らかに初見の個体です。
額は焦げ茶色なので、アルビノではありません。
山道を右往左往しています
画面の右下に立ち止まって身震いすると、濡れた毛皮から水飛沫が飛び散りました。
シーン2:5/8・午後13:29・くもり(@1:06〜)
翌日の午後にも白毛のタヌキが再登場しました。
溜め糞場ltrに跨がり、脱糞していました。
カメラの方を向いていたので肛門が見えず、大便の状態は不明です。
しばらく右を眺めてから、左上奥の藪に入って行きました。
シーン3:5/8・午後18:58(@2:06〜)日の入り時刻は午後18:39。
その日の日没後に来たタヌキが左を向いて脱糞中でした。
黒くてしっかりした固形糞を大小3個排泄しました。
右に向き直ると、溜め糞場ltrの匂いを嗅いでいます。
右へ立ち去るかと思いきや、途中で立ち止まって身震いすると、その場に座り込みました。
右の方を頻りに気にしています。
(後続個体が追いついてくるのを待っていたのだと、じきに判明します。)
シーン4:5/8・午後18:59(@2:43〜)
入れ替わりで別個体(パートナー?)が来たようで、右から来て左を向いたままタヌキが排便しました。
左へ立ち去ったタヌキがぐるっと回り込んできたようで、下から再登場し、右へ向かいました。
シーン5:5/9・午後13:12(@3:23〜)
翌日も日中に白毛のタヌキが排便しに来ていました。
カメラの方を向いて脱糞すると、手前(下)に立ち去る途中で立ち止まって右を見ました。
シーン6:5/12・午前4:29(@4:02〜)日の出時刻は午前04:28。
日の出直後に右から来た白毛のタヌキaが、溜め糞場ltrの横で左を向いて佇んでいました。
すぐに後続個体bが右から登場しました。
このペアには体格差があり、a>bでした。
合流すると、白毛aが脱糞してから、相次いで左へ立ち去りました。
生殖器が見えなかったのですが、体格だけから判断すると、白毛♀aと♂bのペアのようです。
採餌のために行動を共にするタヌキのペアは、♀が先行して♂が後をついて歩く傾向があるようです。(一般論ではなく、あくまでも個人的な印象)
シーン7:5/12・午後19:33(@4:49〜)
同じ日の晩に、左から来たタヌキが右を向いて排便していました。
白毛ではなく、通常個体です。
右に少し前進してから山道に座り込んで、長々と毛繕いを始めました。
シーン8:5/13・午前4:15・雨天(@5:49〜)日の出時刻は午前4:28。
雨が降る未明に、タヌキがペアで右からやって来ました。
1頭(白毛♀?)がそのまま左向きで溜め糞場ltrに跨がり、排便しました。
その間、パートナーは先に左へ立ち去りました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
予想通り、この溜め糞場ltrはタヌキが使っていました。
通ってくるタヌキの中で、白毛のタヌキだけは私でも個体識別できそうです。
夏毛に換毛しても白毛のままかどうか、要注目です。
巣穴が近くにありそうですが、辺りを闇雲に探し歩くしかないのでしょうか。
冬の積雪期なら足跡を辿って追跡できるのですが、雪が溶けてしまうとその手は使えません。
イヌの嗅覚が欲しいなぁ…。
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