前回の記事:▶ 後足で立ち上がるニホンアナグマ幼獣の謎【トレイルカメラ】
2023年7月中旬
どこか別の巣穴に転出したニホンアナグマ♀♂(Meles anakuma)の母子が、生まれ育った営巣地(セット)に夜もときどき一時帰還するようになりました。
採餌徘徊のついでに立ち寄るようです。
相変わらず、ヘルパー♂は付き添っていません。
母親♀が幼獣に対他毛繕いするシーンをまとめてみました。
シーン0:7/13・午後13:31・気温37℃(@0:00〜)
シーン1:7/13・午後16:33・(@0:04〜)
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。
2つのアングルから巣穴L、Rをそれぞれ監視してます。
シーン2:7/13・午後20:49・(@0:07〜)
画面の右で母親♀が1頭の幼獣の毛皮を舐めてやっています。
対他毛繕いが済むと、♀だけ右へ立ち去り、幼獣2頭が巣口Rの匂いを嗅いだり付近をうろついたりしています。
シーン3:7/13・午後21:02・気温22℃(@0:49〜)
母親♀が先頭に立って獣道を右へ歩き始めました。
横から見ると、腹面に乳首が見えます。
立ち止まって体をボリボリ掻きました。
次にその場で仰向けになり、毛繕いを始めました。
そこに近寄ってきた幼獣を舐めてやります。
幼獣たちはもう乳離れしているようで、各々が採餌しています。
シーン4:7/17・午前2:59・(@1:49〜)
4日後も夜にアナグマ母子が現れました。
まず先に旧営巣地(セット)に到着した幼獣2頭が巣口Rを点検しています。
奥の二次林から母親♀が遅れてセットにノソノソと登場。
この個体は、暗視映像で見ると左右の目の大きさが不均等(右目<左目)なのが特徴です。
離乳後も、腹面の乳房・乳首が発達しています。
先に来ていた幼獣に巣口Rで♀が対他毛繕いをし始めたものの、遊びたい盛りの幼獣は左に駆け去ってしまいました。
別個体の幼獣が暗闇で突進したら、垂れ下がる蔓に頭が引っかかって揺らしました。(@2:20〜)
何事かと♀が振り返ってその幼獣を気遣います。
シーン5:7/17・午前4:04・(@2:38〜)
巣口Rで母親♀(右目<左目)が幼獣2頭に対他毛繕いしています。
もう赤ちゃんじゃないので排泄の世話をする必要はなくなったと思うのですが、♀は幼獣の腰や尻の辺りを重点的に舐めてやります。
シーン6:7/17・午前4:06・(@3:39〜)
広場の奥の林縁に移動した♀が幼獣に対他毛繕いをしています。
幼獣もたまにお返しで母親に毛繕いしているようです(相互毛繕い)。
最後、アナグマの母子は右へ立ち去りました。
戻ってこなかったので、アナグマ一家が昼間に休む巣穴はここではないことがはっきりしました。
夜明け前の暗い林内でヒグラシ♂たちが、カナカナカナ…♪と一斉に鳴き始めました。
日の出時刻は午前4:26。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
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