2020/08/16

ヤマグワの若葉を蚕食するヒトリガ(蛾)終齢幼虫【100倍速映像】



ヒトリガ(蛾)の飼育記録#6



▼前回の記事
ニワトコの若葉をもりもり食べるヒトリガ(蛾)終齢幼虫

2020年5月下旬・深夜

それまで与えていたニワトコがすっかり萎れてしまったので、新鮮なニワトコを調達するのは大変です。
代わりの食樹としてヤマグワの枝葉を近所の道端から採取してきました。
ヒトリガArctia caja phaeosoma)の終齢幼虫aはすぐに食草転換してくれて一安心。
広食性の幼虫は飼育しやすくて助かります。

桑の若葉をモリモリと蚕食する様子を微速度撮影してみました。
見事な食べっぷりを10倍速の早回し映像でご覧ください。
葉の縁から食べ進むのが普通ですが、一度だけ葉の中央部に虫食い穴を開けました。(@2:08〜2:09)

桑は葉の傷口や食痕から苦くて白い乳液を分泌するはずですけど、ヒトリガ幼虫による食害シーンを接写しても乳液は見えませんでした。
乳液分泌を抑えるための食前トレンチ行動をヒトリガ幼虫は特に何もやりませんでした。
桑の若葉には乳液の含有量が少ないのかな?
ヒトリガ幼虫に対しては忌避効果が無いようです。
おそらく解毒作用を持っているのでしょう。


▼関連記事(PDFファイルが農業生物資源研究所から公開されています)
『クワは乳液で昆虫から身を守る−植物の乳液に農薬・医薬の宝庫』


腹端がよく見えない体勢のため、脱糞シーンがいまいちはっきりしません。(@0:09、2:00)





2020年6月上旬

その後、ヒトリガ終齢幼虫は飼育容器の底で枯葉の下に潜り込んでいつの間にか粗い繭を紡ぎ、その中で蛹になっていました。
本来は土に潜って蛹化するらしいのですが、飼育容器に土を入れてやらなくても大丈夫でした。
(虫の飼育で土を入れるとどうしてもカビが生えやすくなるので、いつも躊躇してしまいます。)
営繭の様子を見逃してしまったのは残念です。

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