2020/08/21
ノイバラの葉上で身繕いするキスジトラカミキリ
2020年6月上旬・午前11:10頃・晴れ
平地の農道沿いに咲いたノイバラの群落で初見のカミキリムシが葉上で身繕いしていました。
左の中脚と後脚を擦り合わせています。
マクロモードのカメラをそっと近づけても逃げません。
風揺れに耐えかねた私がノイバラの棘だらけの茎を左手で掴みながら動画を撮ろうとしたら、異変(殺気)を感じたキスジトラカミキリは急に花から落下して、どこに行ったか見失ってしまいました。
身の危険を感じて、擬死落下で緊急避難したのかもしれません。
いかにも蜂にベイツ型擬態したカミキリムシで、モデルは例えばコアシナガバチ(Polistes snelleni)ではないでしょうか。
図鑑で名前を調べてみると、キスジトラカミキリ(Cyrtoclytus caproides caproides)と判明。
ちなみに本種の正式な学名はCyrtoclytus caproides caproides (Bates, 1873)で、最後の括弧内は命名者および命名年を表します。
ベイツ型擬態で有名なHenry Walter Bates(1825年〜1892年)が直々に発見して命名したのですかね?
だとしたら、胸熱です。
1873年はベイツが油の乗った活動時期に当たります。
ところで、この個体の性別は♀♂どちらでしょう?
触角の長さで♂>♀のはずですが、森林総合研究所の「日本産カミキリムシ画像データベース」サイトに登録された標本写真を見比べると、どうも本種は触角の長さに性差は小さいようです。
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