2020/06/27

樹上で尾羽を開閉するハシボソガラス(冬の野鳥)



2020年2月上旬・午後16:12

平地に聳え立つメタセコイア(=アケボノスギ)の梢に2羽のハシボソガラスCorvus corone)が止まっていました。
おそらく♀♂つがいなのでしょう。

落葉した枝の上の方に位置する個体が尾羽をパッパっと何度も開閉しているのが気になりました。
ただし鳴き声は発していません。
これにはどんな意味があるのでしょう?
求愛行動なのか、それとも私に対して警戒しているのかな? 

過去のブログを「ハシボソガラス 尾羽 開閉」で検索してみると、2年前の早春に撮った動画の記事がヒットしました。

縄張り意識の強い早春のハシボソガラスに怒られた(野鳥)
ハンノキ樹上でトビとハシボソガラスの神経戦(野鳥)

尾羽の開閉は、1羽のときもあれば2羽のときもありました。
カラスの繁殖開始期に見られる威嚇や緊張を表す行動のような気がしてきました。
繁殖期が始まると、営巣(予定)地を中心とした縄張りを他のカラスに対して防衛しないといけません。
今回のハシボソガラスも領空侵犯されないように高木の梢から油断なく周囲を見張っていたのでしょう。



【追記】
菅原光二『カラスのくらし (科学のアルバム)』によると、春になって♀に求愛する♂は尾羽を広げるのだそうです。
 草木が芽吹きはじめる4月になると、カオー、カオーとかん高いカラスの鳴き声がしばしばきこえてきます。 頭を上下にふり、尾羽をひろげて、1羽のカラスが鳴き声をあげながら、もう1羽のカラスの前を歩きまわっています。じつは、♂のカラスが、♀のカラスに結婚をもうしこんでいるのです また、この時期には、♀のカラスが♂のカラスに食べ物をねだることがあります。この行動は、のちにたまごをうむ♀のカラスに、より多くの栄養分をあたえることにやくだっているようです。(p14より引用)


この本は児童向けで、ハシブトガラス/ハシボソガラスを特に区別せずにカラスとして記述しています。
私は未だカラスの求愛行動を実際に観察できていないのですが、今回撮影した2月上旬は求愛するにはまだ早いと思います。

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