2019年5月中旬
水辺に近い土手に生育したミズキの灌木に白い花が咲いています。
濃青色で小型の見慣れないハナカミキリの仲間?が訪花していました。
花の上をせかせかと歩き回っていて、食餌が目当てではないようです。
絶え間なく風が吹いて枝が揺れるので、小さな虫の動画を撮りにくい悪条件の日でした。
ミズキに集まるカミキリムシの中で見た目が似ている種類としてフタコブルリハナカミキリかな?とも思ったのですが、私が見た虫は後脚の腿節がとても太い(腿太)点が目を引きました。
鞘翅の先端が完全に閉じず、後翅が見えています。
図鑑で調べてみると、カミキリムシ科ではなくカミキリモドキ科でその名もずばり、モモブトカミキリモドキ(Oedemera lucidicollis)という虫でした。
後脚が太いのは♂で、♀は細いのだそうです。(性的二型)
映像に登場する個体は♂ですから、ミズキの花で♀を探索中なのだと分かりました。(探雌行動)
なんとか撮れた映像を1/5倍速でスロー再生してみると、2匹が花柄ですれ違いざまに飛びついていました。
♂が相手にマウントしたものの、交尾には至らずすぐに別れました。
一瞬の出来事で撮影中の私は気付いておらず、ピントを合わせなかったのが残念です。
おそらくもう1匹の♂を♀だと誤認して慌てて求愛してしまったのでしょう。
(あるいは♀による交尾拒否?)
♂同士が太い後脚を使って闘争しているかどうか、次に機会があれば確かめたいものです。
モモブトカミキリモドキ♂@ミズキ訪花+探雌 |
花の左上奥を別個体の2匹が翅を広げて飛んでいます。 |
撮影後、採集用にいつもポケットに忍ばせているビニール袋を花に被せて1匹捕獲しました。
以下は標本の写真。(掲載予定)
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