2013年6月中旬
前回の記事はこちら→「タニウツギの葉裏に泥巣を作るヒメクモバチ♀」
ヒメクモバチ(旧名ヒメベッコウ;Auplopus carbonarius)の造巣行動は数年前から定点観察で散々動画に記録してきたので、今回は目先の変わったことを試します。
巣材の泥玉を集めて泥巣に出入りする母蜂の飛翔シーン(離着陸)を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
撮影時間は16:22 pm - 17:00 pmの約38分間。
ヒメクモバチは巣材の泥玉を大体決まった場所から集めて来ることが分かっています。
しかし飛び去った蜂の姿をすぐに見失ってしまい、どこの採土場や水場に通っているのか突き止められませんでした。
左手に飛び去った後に右へ飛んで行く姿(右往左往)がハイスピード動画に捉えられていたので(@9:30)、水場は左側に採土場は右側にあるのかもしれません。
泥巣、水場、採土場が三角形の位置関係にあるようです。
地面から削り取った土と吐き戻した水を大顎で捏ねて泥玉を作るのです。
採土の前に水を毎回飲みに行く訳ではありません。
関連記事→「ヒメベッコウの採土と泥玉作り1」、「ヒメベッコウの採土と泥玉作り2」
※ 飲水シーンの映像はパート2の方がよく撮れています。
この母蜂の帰巣シーンは葉表に着陸してから葉裏に回り込んで泥巣を見つける例がほとんどでした。
葉裏に回り込む向きも決まっているようです。
稀に葉裏にいきなり着地することもあります。
効率の良い帰巣ルートを学習しつつあるのかと思ったのですが、水場と採土場の位置関係でこうなったのでしょう。
時には空荷で帰巣することもあり、泥巣を点検してからすぐに外出します。
ヒメクモバチ♀は腹部を強く曲げて腹端背面を左官屋のコテのように使って泥玉を伸ばしていきます。
その素早い動きも1/8倍速のスローモーションで見るとよく分かります。
興味のある方は映像の冒頭部をご覧下さい
せっかくなので、ブログ限定でノーカット版も掲載しておきます。
巣作りの過程もスローモーションになっています。
後日、泥巣を採集して飼育を始めました。
つづく
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