ムツモンオトシブミの揺籃と飼育2
ムツモンオトシブミ♀がクロバナヒキオコシの葉で揺籃を作る様子を観察した後、完成した落とし文(揺籃)を採集して持ち帰りました。
前回の記事はこちら→「ムツモンオトシブミの揺籃が出来るまで【微速度撮影】」
小さなプラスチック容器(100円ショップで購入)に揺籃をそのまま移し、保湿のため丸めたティッシュを水で湿らせて一緒に入れました。
そのまま室内で飼育すると、梅雨時で揺籃に白カビが生えてきました。
揺籃に多少カビが生えても平気らしいので、気にせず放置。
2012年6月下旬
産卵18日後の早朝、飼育容器を覗いて見ると、無事に成虫が羽化しているのに気づきました。
揺籃の中央に成虫が食い破った羽化孔があります。
『オトシブミハンドブック』p40によると、♂の腹部腹面はへこみ、その両側が突出するらしい。
♂♀両方の標本が手元にあれば比較できるのでしょうけど、一匹しかいないと不慣れな私には性別が見分けられません。
もし以下の写真で見分けられる方がいらっしゃいましたら教えてください。
同じ日に採集した別の揺籃を1個だけ、本で見たようにカッターナイフで切り開いてみることに。
ところが卵の位置が分からず、結局、手で揺籃を巻き戻して開いてみました。
葉先の表側に黄色の卵を発見。
揺籃の中は雨水でしっとり濡れていました。
揺籃の巻き方が分からなくなり、諦めてそのまま飼育容器に戻してみました。
残念ながらこの開いた揺籃は干からびてしまい、卵が孵化しませんでした。
という訳で、ムツモンオトシブミの卵から幼虫、蛹へと成長する様子は観察できませんでした。
次回の課題です。
更にまた別の揺籃からはなぜかハエの幼虫(蛆虫)が出てきて、容器内で干からびて死んでいました。
『オトシブミ観察事典』p25によると、オトシブミの卵を捕食寄生する天敵のハエがいるらしい。
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