2012年6月下旬
道端に咲いた紫の花の群落でモンキチョウ♀(Colias erate)が蜜を吸いに来ていました。
横の道を車が通る度に飛んで逃げてしまい、撮りにくかったです。
見知らぬ花だったので植物の画像掲示板で問い合わせたところ、ムシトリナデシコと教えてもらいました。
撫子JAPANの親戚 |
ムシトリナデシコ粘着部の捕虫効果について
wikipediaによると、
茎上部の葉の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、ここに虫が付着して捕らえられることがある。(中略)名称の由来は上記の粘着部で小昆虫を捕らえることであるが、捕獲された昆虫を消化吸収することはなく食虫植物ではない。花の蜜を盗むだけで、効果的な受粉に与らないアリが、茎をよじ登って花に達するのを妨げていると考えられている。
なかなか面白そうな話です。
夏休み自由研究のテーマにどうでしょうか?
一風変わった昆虫採集が出来そうです。
私も後日(7月上旬)、少し調べてみました。
ムシトリナデシコの粘着部に捕らえられていた虫は、クモの幼体が3匹、ハエが1匹、謎の羽虫が1匹でした。
サンプル数があまりにも少ないですけど、アリに対する捕虫効果は確認できませんでした。
むしろ肉食性のクモが多く捕らえられていたのは、植物側の思惑とは逆効果ではないかと思いました。
受粉を媒介してくれる訪花昆虫を守るためと考えられなくもないですけど、クモは植物を食害する虫から守ってくれるガードマンとしての役割もあるはずです。
来る者拒まず(千客万来)ではなく、とにかく地上から茎を登ってくる虫が花に接近するのは一切許さないという(選り好みの激しい)防衛戦略のようです。
動画のネタにはなりにくいですけど、機会があればもう少し調べてみるつもりです。
実際にアリを放ってみて粘着部を通過する際に捕虫されるかどうか実験してみるとか。
捕虫できなくともアリに対して忌避効果があるのかもしれません。
【追記】
Newton special issue『植物の世界 第2号:ナチュラルヒストリーへの招待』p118によると、
花粉や花蜜の窃盗者の一つであるアリを防ぐ手段として、ノアザミやムシトリナデシコのように花への通路に粘液を分泌している植物がある。茎を登ってきたアリは、触角がこの粘液にふれると、多くの場合おどろいたように逃げ帰ってしまう。
造網性クモの幼体?2匹 |
徘徊性クモの幼体? |
小さなハエ |
謎の羽虫 |
0 件のコメント:
コメントを投稿