2012年6月上旬
湿地帯に流れ込む用水路の欄干に、初めて見る美しいハエトリグモが2匹居ました。
とても小さなハエトリグモですが、たぶんメガネアサヒハエトリ♂(Phintella linea)だと思います。
欄干で徘徊、跳躍する二匹を特に区別せず接写しました。
首を傾げてレンズを凝視する様子が可愛らしいですね。
歩脚の先を舐めて身繕いする際に、大顎の牙が見えます。
触肢の先だけ黒いのもお洒落。
ストロボを焚いて撮った写真では第1脚の腿節に美しいコバルトブルーの条が目立ちます。
メガネアサヒハエトリ♂第一脚の美しい金属光沢や触肢の白黒ツートンカラーは♀には見られず性的二型のようです。
ハエトリグモの♂が♀に求愛誇示する際は第一脚や触肢を振り動かすことが多いので、これで同種の♀を誘惑するのかもしれません。
いつか実際に配偶行動を観察してみたいものです。
(つづく→♂同士の闘争)
【追記】
『野外観察ハンドブック:校庭のクモ』p67によると、
クモの同定は生殖器の形態で行うが、その外雌器(♀の生殖器)が眼鏡の形をしているのでメガネアサヒハエトリと名づけられた。
2012年6月上旬
満開のウワミズザクラの花に来ていた小型のカミキリムシ。
たぶんシロトラカミキリ(Paraclytus excultus)だと思います。
続きを撮ろうとしたら見失ってしまいました。
警戒されて擬死・落下したかな?
2012年6月上旬
山道を下山中(標高480m地点)、前方遠くに白い獣を発見。
野生のニホンカモシカ(Capricornis crispus)です。
文字通り、のんびりと道草を食っているようです。
気づかれないよう立ち止まりテレコンで狙ったものの、初めは手前の木の葉が邪魔で前ピンになってしまいました。
こちらの匂いや気配を感じたのか、カモシカが振り返りました。
(カモシカは視力が悪いので私の姿は見えていないはずです。)
林道を外れ、夏草の茂った急斜面をゆっくり登り始めました。
死角になったので忍び足で急行すると、カモシカは未だ斜面の途中で食べ歩きしていました。
離れているため、どんな種類の草を食べていたのか採食メニューの真相は薮の中です。
ゆっくり登坂する後ろ姿を捉えます。
角が細く、未だ若い個体の印象。
なんとなく同じ山系で4月中旬に見た白毛のニホンカモシカと似ている気がします。
少し成長して大きくなったのかな?
ただの勘や願望で、同一個体である確証はありません。
私もカモシカを個体識別できるようになりたいものです。
背の高い草むらに見え隠れしながら登坂します。
身震いしたり耳や尻尾を振ったりと、体に付き纏う虫(吸血性の蚊?)を必死で追い払おうとしています。
最後は潅木の茂みに入りました。