2026/10/05

フキの種子の風散布を実演【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年4月下旬・午後13:00頃・晴れ 

フキは雌雄異株の多年草です。 
早春に咲く花(フキノトウ)は、昆虫の助けを借りて受粉します(虫媒花)。 
フキの雌花が受粉すると茎がどんどん高く伸び、種子が成熟すると白い綿毛(冠毛)を広げて風を待つのです。 
種子にパラシュートのような冠毛を付けたり、雌株の茎が花後に草丈高く伸びるのは、種子の滞空時間を少しでも伸ばして親株からなるべく遠く飛ばすために進化したのです。 

山麓を流れる用水路沿いにフキの群落が自生していました。 
この時期は晴天が続いていたので、フキの冠毛が乾燥して開いていました。 
雌株の茎を激しく揺らすと、春風に乗ってフキの綿毛が飛散しました。 
冠毛の塊を指で弾いたり、手でしごいたりして積極的にほぐしてやると、一気に飛散します。 

風散布の様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:58〜) 


【考察】 
今回の実演は不自然な状況かもしれませんが、強風が吹くだけでもフキの種子は自然に飛散しますし、例えば野生動物が歩いてフキの雌株に触れただけでも揺れて種子が少しずつ飛ぶでしょう。 

Perplexity AIにいくつか質問してみました。

Q1:フキの雄株は花後に全体が枯死するのか? 地下茎があるということは、多年草ですよね?

A1:

フキは確かに多年草

フキ(Petasites japonicus)は多年草であり、地下茎をもって複数年にわたって生存・増殖します。 ja.wikipedia

  • 地下茎は肉厚で地中を横に這い、節からひげ根を下ろしながら新芽を出してクローン増殖します。 zoezoe
  • 冬期には地上部(葉柄・葉身)は枯れて休眠し、地下茎で越冬します。 ja.wikipedia

したがって、雄株も雌株も地下茎を持つ個体として複数年にわたって存続します。

「花後に全体が枯死」は誤解

一部の解説で「雄花は咲き終わると枯れる」「雄株は花後に枯れてなくなる」といった表現がありますが、これは花茎(フキノトウ→花序)が枯れることを指しており、個体全体が死ぬ(枯死する)わけではありません。 ja.wikipedia

雄株と雌株の花後の違い

雄株 雌株
花茎の高さ 10〜25(〜30)cm程度 受粉後、1 m程度まで伸びる
花後 花茎は花粉放出後に枯れ、地上部は目立たなくなる 花茎が伸び、綿毛をつけた種子を散布
個体 地下茎は生存し、翌年も葉・花茎を出す 地下茎は生存し、翌年も葉・花茎を出す

ja.wikipedia

つまり、雄株でも「花茎が枯れる」だけであり、地下茎は残って翌春に再びフキノトウと葉を出す多年草です。 ja.wikipedia

なぜこのような誤解が生まれやすいか

  • 雄株は花後に地上の花茎が早く枯れ、葉だけが残るため、「枯れた」と誤認されやすい。 ja.wikipedia
  • 雌株は花後に花茎が伸びて綿毛をつけるため、目立って「生きている」ように見える。
  • 野外観察で「黄色い花の株=雄株=すぐに消える」という経験則が「雄株は枯れる」と短絡的に言い換えられやすい。

結論

  • フキは雌雄異株の多年草であり、雄株・雌株ともに地下茎で複年生き続ける。 ja.wikipedia
  • 「雄株が花後に全体が枯死する」という記述は不正確で、正しくは「雄株の花茎は花後に枯れるが、地下茎は残り、個体は多年生する」です。 ja.wikipedia

Q2:夏にフキの丸くて大きな葉だけを見て、雄株か雌株か見分けることは可能か?

A2:結論から言うと、夏に葉だけを見て雄株・雌株を確実に区別することはできません。 jstage.jst.go

理由

1. 葉の形態に雌雄差は報告されていない

複数の文献で、フキの葉の形・大きさ・葉柄の長さなどに、雌雄による明確な差は認められなかったとされています。 ja.wikipedia

  • 葉の形:腎円形(ハート形)、幅15〜30 cm、基部は深い心形
  • 葉柄:長さ30〜80 cm(栽培型では1.5 mにもなる)、中空で多肉質
  • 葉裏:灰白色の綿毛が密生(幼時は縮れ毛あり、後に無毛)

これらの特徴は雌株・雄株で共通です。 ja.wikipedia

2. 開花期にのみ雌雄判別が可能

フキの雌雄は、花茎(フキノトウ)と頭花の形態で初めて明確に区別できます。 jstage.jst.go

特徴 雄株 雌株
花茎の高さ 10〜25(〜30)cm 開花後30〜70(〜100)cmに伸びる
頭花の外観 黄色っぽく、球状に密に並ぶ 白っぽく、糸状の柱頭が見える
小花の形態 筒状花のみ(機能的には雄花) 糸状の雌花 + 中心に数個の不稔両性花
結実 しない 綿毛をつけた種子を作る

jstage.jst.go

3. 栽培品種の例外

一部の栽培フキ(例:「愛知わせ」)は雌株のみで構成され、雄株が存在しないこともあります。 この場合、野外で見かけるフキのほとんどが雌株である可能性がありますが、自生種では雌雄混在が一般的です。 matsue-hana

実用的な判断法

野外で葉だけを見ている場合、過去の観察記録や花の時期の位置情報を頼りに「この株は春に黄色い花をつけていた=雄株」といった形で遡って判断するのが現実的です。

逆に、花の時期にタグやマーカーで株を記録しておけば、夏以降も「雄株」「雌株」として追跡可能になります。


結論:夏に丸い大きな葉だけを見ても、雄株・雌株の判別は不可能です。確実に区別するには開花期(3〜5月)に花を観察する必要があります。 jstage.jst.go


Q3:フキノトウとは、フキの塔という意味か? 旬を過ぎた野菜を「とうが立つ」と呼ぶことがあるが、関係あるか?

A3:はい、その通りです。「フキノトウ」の「トウ」は「薹(とう)」 と書き、野菜の「とうが立つ」と完全に同じ語源・意味です。 asahi-net.or

「トウ(薹)」の意味

植物学上の定義

**「薹(とう)」**とは、**野菜や草本植物が花を咲かせるために伸ばす花茎(かけい)**のことです。 tohokuseed.co

  • フキノトウ:フキの花茎
  • 菜の花:アブラナ科野菜の花茎
  • 大根の薹:大根が花を咲かせる茎

yasai-pal

「とうが立つ」の意味

  1. 原義:野菜などの花茎が伸びて硬くなり、食べ頃を過ぎる oshiete.goo.ne
  2. 転義:人間や物事の盛りを過ぎる、年頃を過ぎる ameblo

フキノトウの語源

漢字表記

フキノトウは**「蕗の薹」**と書きます。 ppnetwork.seesaa

「トウ」の語源説

複数の説がありますが、主要なものは以下です: ppnetwork.seesaa

  1. 「薹(とう)」の字音転訛説:

    • 「薹」の字音「タイ」が転じて「トウ」になった
    • 野菜類の花茎を指す「トウ」と同源
  2. 「塔」説:

    • 地下茎から伸びる花茎の形を**塔(九輪が重なる様子)**に見立てた
    • フキノトウの苞(ほう)が重なる様子が塔に似ている

ppnetwork.seesaa

別名

フキノトウには以下のような別名もありました: ppnetwork.seesaa

  • 蕗の姑(ふきのしゅうとめ):大和の方言
  • 蕗の祖父(ふきのじい):河内の方言

野菜栽培での「とう立ち」

代表的な例

野菜 とう立ちの特徴
アブラナ科(小松菜、キャベツ、大根など) 春に花茎が伸び、菜の花のような黄色い花をつける
レタス 花茎が伸びて小さな花をつける
玉ねぎ 花茎が立ち、球形の花序(ぼんぼん状)をつける
人参 花茎が伸び、傘状の白い花序(レースフラワー状)をつける

pref.niigata.lg

栽培上の問題

  • 葉菜類:とう立ちすると葉が硬くなり、食用価値が低下 ameblo
  • 根菜類:養分が花茎に回り、根(食用部)の肥大が阻害 ameblo
  • 例外:フキノトウは「とう」そのものを食用とするため、とう立ちが収穫のタイミング tohokuseed.co



屋根の上でのんびり対他毛繕いする2頭のニホンザル

 

2025年4月中旬・午前10:25・くもり 

山麓にある別荘の屋根に登った2頭のニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が並んでのんびり毛繕いしていました。 
自身の毛繕いをするのではなく、一方的に相手の毛繕い(ノミ取り)をしています。 
対他毛繕いを受ける方は、口をもぐもぐ動かして頬袋の餌を咀嚼していました。

2026/10/04

秋の畑で獲物を狩って捕食するノスリ(野鳥)待ち伏せ猟

 

ビニールハウスの骨組に止まって獲物を待ち伏せ、匍匐飛行で襲いかかり捕食するノスリ

2026年9月上旬・午後17:00頃・晴れ 

田園地帯の農村部で骨組みだけが残ったビニールハウスにノスリ(Buteo japonicus)が留まっていました。 
夕方に順光の西日を浴びながら、周囲の農地を眼光鋭く見回しています。 

しばらくすると、被覆されていないビニールハウスのフレームからノスリは右へ低空で飛び去りました。 (@0:57〜)
太陽を背にした私がずっとカメラを向けて動画に撮っていることを嫌がって逃げたのかと思ったのですが、ノスリは飛び立つ直前に脱糞していません。 
羽ばたきと滑空を繰り返して低く飛んで行くノスリを流し撮りすると、畑の端に着地したのと同時に鉤爪で獲物を掴んだようです。 
畑の農作物を獣害から守るために電気柵が張り巡らされている区画があります。
残念ながら、右手前に並んでいる電気柵の杭が邪魔になり、着地したノスリがその陰に隠れてしまいました。 
私が動画を撮り続けながら左に少しずれて、なんとかアングルを確保しました。 

最大限にデジタルズームしても、手前に生えたイネ科の雑草が邪魔になり、獲物が見えません。 
獲物の正体は野ネズミとは限らず、昆虫や爬虫類、両生類、または小鳥かもしれません。 
ノスリは獲物を持ち去らず、その場ですぐに獲物を啄みました。 
獲物が鳥なら食べる前に羽根を毟り取ったはずですが、そんな様子はありません。
ちなみに、奥に見えているのはソバ畑でしょうか。

食後のノスリは周囲をキョロキョロと見回してから空荷で右へ飛び去り、姿を見失いました。 
農地に隣接する防風林へ飛び込んだのかもしれません。 

飛び立ちや狩りの様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:06〜) 
最後に飛び立ったとき、ノスリは獲物を持ち去っていません。

私のフィールドでノスリは最も頻繁に見ることができる猛禽です。 
ノスリの狩りは成功率が低いようで、観察(撮影)していても、いつも失敗続きでした。 
成功した狩りの一部始終を見れたのは初めてかもしれません。 
今回はホバリング(停空飛翔)しないで待ち伏せ猟でした。
待ち伏せ地点から小さな獲物までの距離は数十m離れていたのに難なく発見していて、ノスリの視力が優れていることを実感しました

関連記事(13年前の撮影)▶ ノスリの狩り・捕食と飛翔(冬の野鳥) 

(ノスリの)狩りの際の挙動は、「停飛から急降下」[4]と、後述する「樹上から急降下して匍匐飛行」が見られる。

和名ノスリの由来の説として、上記後者の樹上からの狩りの際に、野を擦るような地表すれすれを匍匐飛行する(野擦)ことが知られている。[5]

獲物に気づかれぬように接近する目的の行動と思われるが、最終位置の確認と思われる「獲物の直前でポップアップ機動」をする場合も目撃される。 (wikipedia:ノスリの生態より引用)


野擦という語源も匍匐飛行という用語も知りませんでしたが、確かに今回の狩りにぴったり当てはまります。
獲物となる小動物の多くは地上にいても上空を常に警戒していて、猛禽が飛来すると警戒声を発して素早く逃げ出します。
それに対抗してノスリは、遠くから匍匐飛行で襲いかかる狩りを進化させたのでしょう。(軍拡競争)
獲物の目線からすると、見えないところから急に天敵が出現することになり、逃避行動に移るのが遅れます。
「獲物の直前でポップアップ機動」も行いましたが、獲物を定位しながら翼を広げて減速・着地するために必要な運動でしょう。
着地と同時に両足の鉤爪で獲物を捕獲するので、動きに無駄がありません。

ノスリ観察のバイブル『フィールドガイド日本の猛禽類vol.04ノスリ』によると、

・ノスリは“野擦り”、すなわち野原を擦るように低く滑空する姿がその名の由来となった鷹
・餌となる動物の種類は地域によって異なるが、ナンバーワン人気は決まってネズミ類かモグラ類である。(中略)ノスリの足は握力は強いが小さめで、大きなサイズの餌をとることに適さない。(中略)イタチ類、リス類、ウサギ類の幼獣も獲物となることがあり、鳥類、爬虫類、両生類、昆虫類も捕食する。餌食となる鳥類は、地上で採食する種が多い。
・最も多く使われる狩りのスタイルは待ち伏せ型で、林縁や農耕地など開けた環境に立つ木の枝、杭、電柱に止まって地面を見張り、忍耐強く獲物が出現するのを待つ。 (p4より引用)

飛び去る鳥を流し撮りすると、たまに幸運なスクープ映像が撮れるという好例でした。 
何度も練習して体で覚えないと流し撮りは上達しないので、普通種の鳥でも良いからとにかく練習あるのみです。


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