2024/06/10

携帯電話の基地局鉄塔の天辺にノスリの♀♂ペアが並んで止まり頭を掻く(野鳥)

 


2023年9月中旬・午後15:20頃・晴れ 

広大な田園地帯にぽつんと建っている巨大な携帯電話基地局(電波塔)にノスリButeo japonicus)が2羽止まっていました。 
ここはノスリのお気に入りの止まり場になっています。
電波塔最上部の円形ステージに取り付けられた手すりに仲良く並んでいます。 
2羽が寄り添うように並ぶのではなく、同時に翼を広げてもぶつからない程度には離れていました。

遠近法で奥の個体が小さく見えるはずなのに逆ですから、明らかにこの2羽には体格差があります。 
図体の大きな右の個体が♀で、小さい左の個体が♂なのでしょう(♂L<♀R)。 
親子の可能性とか考え出すとややこしいので、とりあえず♀♂つがいとしておきます。 
(ノスリが子別れする時期はいつ?) 

雲がほとんどない青空を背景にして、ノスリの勇姿が西日を浴びてよく撮れています。 
吹きさらしの高所では羽毛が風で逆立ち、なびいています。 
眼下に広がる田園地帯を眼光鋭くキョロキョロと見回して、 獲物を探しているようです。
ときどき右の♀が右足の鋭い鉤爪で痒い頭部をポリポリと掻きました。 
獲物を捕らえるために発達した凶器の鋭い鉤爪を使って、自分を傷つけないように繊細な動きもできるのですね。
ノスリ♀の頭部の羽毛がまるで冠羽のように逆立ってボサボサになりました。 

近くでカラスの鳴き声がします。 
カラスが飛来したものの、なぜか猛禽の♀♂ペアに対してモビング(嫌がらせ)をしないで通り過ぎました。 

私が長々とカメラを向けていても、少しずつ電波塔に近づいて撮っても、ノスリ♀♂が飛び立つ気配が全くありません。 
三脚を持ってこなかった私は、強風下でカメラを長時間構える腕が疲れてしまい、撮影を打ち切りました。 


※ 動画の素材を撮影順から入れ替えました。 


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2024/06/09

風倒木の根元の巣口で立木に排尿マーキングしてから仲間と追いかけっこするホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 



2023年9月中旬・午後15:00頃


シーン0:9/7・午後15:00・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
スギ防風林で風倒木の根元に掘られた謎の巣穴をトレイルカメラで見下ろすように監視しています。 
巣口を取り囲むように、根元が雪圧で強く湾曲した落葉灌木(樹種はマルバゴマギ?)が生えています。 


シーン1:9/7・午後14:57(@0:03〜) 
1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が画面の下から登場しました。 
曲がりくねって伸びるマルバゴマギ灌木の匂いを嗅ぎ回り、根元に排尿マーキングしました。 
左後脚を上げながら小便したので、タヌキの性別は♂と判明。 
その後も巣口で落ち葉の匂いを嗅いだりして、なかなか立ち去ろうとしません。 


シーン2:9/7・午後14:58(@1:04〜) 
続けてトレイルカメラが起動したときには、さっきの個体aは画面の左端に移動して佇んでいました。 
そこへ右から別個体bがやって来ました。(@1:14〜) 
すると先行個体aが後続個体bに襲いかかり、一緒に走り去りました。 
唸り声や吠える声♪などは聞き取れず、本気の縄張り争いというよりも、家族間(幼獣の兄弟姉妹?)での追いかけっこ遊び(鬼ごっこ)のように見えました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
本命のタヌキがようやくトレイルカメラに写りました。 
謎の巣穴から外に出てきた直後なのか、それとも通りかかっただけなのですかね? 
なんとなく後者のような気がしているのですけど、巣穴の主の正体はまだはっきり分かりません。 

現場は風倒木や灌木が藪のように入り組んで生い茂っているためにトレイルカメラが非常に設置しにくく、巣穴を上から見下ろす今回の撮影アングルでは画角が非常に狭いのが問題です。 
野生動物が画角内を素早く横切ったり巣穴に出入りしたりすると、監視カメラのセンサーが起動したときには間に合わずに何も写っていないということが多いようです。 
センサーの感度を上げると、風揺れで誤作動が頻発します。 
起動スピードが速い新機種のトレイルカメラに交換すべきかもしれません。 
もっと引きの絵で(離れた位置から)巣穴を監視したいのですけど、藪の中にある巣穴なので、どうしても無理です。 
かと言って、撮影アングルを確保するために巣穴周辺の藪を勝手に伐採したりすると、「営巣地の安全が脅かされた!」と怯えた巣穴の主が逃去してしまうことが予想されます。 





ホンドタヌキの糞を食べるモエギザトウムシ?

 

2023年9月上旬・午後12:40頃・晴れ 

平地のスギ防風林で風倒木の横にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場phを定点観察しています。 
この日はタヌキの新鮮な糞塊が追加されていました。 
丸呑みにした果実(液果)の種子が未消化のまま糞と一緒に大量に排泄されていました。 
なんとなくウワミズザクラの種子かな?と予想したのですが、真面目に糞分析をして種子散布を調べる余力がありません。 
久しぶりに大雨が降った後のスギ林内は蒸し暑いものの、食糞性の様々な虫たちが生き生きと活動していました。 

ザトウムシの仲間が林床を徘徊中に溜め糞場を横切るシーンは、これまで何度も見てきました。 
ところが今回見つけたザトウムシは、溜め糞上に居座って黒い糞塊に口を付けていました。 
おそらくモエギザトウムシLeiobunum japonicum)だと思うのですけど、どうでしょうか? 

ザトウムシが食糞するとは知らず、とても驚きました。 
獲物を体外消化するクモと違って、ザトウムシは固形物を咀嚼・嚥下して体内消化できることになります。
溜め糞場ph周辺の林床では、多数のモエギザトウムシ♀♂が配偶行動を盛んに繰り広げていました。(映像公開予定) 
どうやら彼らの繁殖期のようです。 
ザトウムシの食糞行動は繁殖期限定の食性なのでしょうか? 
鱗翅目のように、性成熟に必要なミネラル成分を汚物から摂取しているのかな? 
それとも、獣糞に群がる微小なダニなどを捕食しているのでしょうか? 

あいにくマクロレンズを持ってこなかったので、肝心の口器の動きを接写できませんでした。 
口元で触肢が動いたのは見えました。 
最長の第2歩脚をゆっくり動かして、触角のように辺りを探っています。 
私が下手に近づくと、モエギザトウムシは警戒して逃げてしまいます。 
仕方がないので、望遠マクロで撮影しました。 

ザトウムシの他には、ニクバエ、キンバエ、ワラジムシ、アリ、シデムシ幼虫などがタヌキの溜め糞場phに群がっていました。 
溜め糞上をモエギザトウムシが歩き始めると、飛び回るハエが細長い歩脚にぶつかりました。 
飛び回るキンバエが何度もぶつかってザトウムシを追い払ったようにも見えます。 
ハエの卵や幼虫(ウジ虫)がザトウムシに捕食されないように、ハエの成虫が守っている(ガード)しているとしたら大発見ですが、ただの偶然かな…?



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