2024/03/06

イトバハルシャギクの花蜜を吸い飛び回るモンキチョウ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年6月下旬・午前10:50頃・晴れ 

交差点の花壇に咲いたコスモスのような黄色い花にモンキチョウ♀(Colias erate poliographus)が訪花していました。 
いつものように、翅をしっかり閉じたまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
よほど蜜量が多いのか、何度飛び立っても同じ群落に舞い戻って来ます。 
隣に咲いたピンクのマツバギクの花には見向きもしません。 

関連記事(3年前の撮影)▶ マツバギクの花で吸蜜するモンシロチョウ♀


交通量の多い横の車道を車が往来しても、モンキチョウ♀はあまり気にしないで吸蜜を続けています。 

花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:45〜) 
飛び立っても同じ花に舞い降りるときには、飛翔中も口吻を丸めずに伸ばしたままでした。 
なかなか見応えのある飛翔シーンが撮れました。 
よく晴れて太陽光が強く、ハイスピード動画撮影日和でした。 


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家に帰ってからこの園芸植物の名前を調べると、イトバハルシャギクと判明。 
葉の形状が確かに「糸葉」でした。

2024/03/05

スギ防風林の溜め糞場に通って排便するニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬 

平地のスギ防風林にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場wbcがあります。 



タヌキの溜め糞場wbc-1から約5m離れた地点に、別の溜め糞場stmpを新たに見つけました。 
朽ちた切株と捨てられた古い手押し車(猫車)の間に溝が掘られていて(農業用水路の跡?)、そこに黒っぽい下痢便が残されていたのです。 
タヌキの溜め糞場とは異なり、しっかりした固形の糞が残っていないのが特徴です。 
気にはなっていたものの、監視するためのトレイルカメラの数が足りなくて、検証が後回しになっていました。 
他のプロジェクトがようやく一段落したので、溜め糞場stmpにトレイルカメラを設置したところ、ニホンアナグマMeles anakuma)が排便に通っていることが判明しました。 

アナグマの溜め糞場を見つけたのは、これが2例目です。(n=2) 
タヌキとアナグマが溜め糞場を共有(隣接)しているのは、別の地点(里山のスギ林道)でも観察しています。 
アナグマが溜め糞場に下痢便を排泄するのも、同じく別の地点(里山のスギ林道)で観察済みです。 


シーン1:6/27・午前2:44・(@0:00〜) 
夜中に左から来た獣が溜め糞の匂いを嗅いでいます。 
切株の方を向いて溜め糞場stmpに跨がり、脱糞しました。 
残念ながら手前の切株が邪魔で顔が見えませんでした。 
(もっと高所から見下ろすように監視カメラを設置する必要ありそうです。) 
林床の溝を通って右下へ立ち去る際に、ようやくアナグマと判明しました。 
おそらく♀(または若いヘルパー♂)のようです。 
スクワットマーキング(臭腺や肛門腺による匂い付け)はしませんでした。 


シーン2:6/28・午前3:45・大雨(@0:25〜) 
梅雨の激しい豪雨が降りしきる深夜に、溜め糞場stmpに来たアナグマが左を向いて軟便を排泄しました。 
用を足すと、溝を通って右に駆け去りました。 
逃走シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。


【考察】
詳細は伏せますが、アナグマの営巣地(セット)から遠くない場所に、この溜め糞場stmpは位置しています。 
この映像では、画面の左上の方向にアナグマの営巣地があります。 
ちなみに、タヌキの溜め糞場wbcは、画面の左下方向にあります。
溜め糞場stmpに通うアナグマを個体識別したくなりますが、右目が左目よりも小さい♀かどうか、この動画のアングルからは見分けられませんでした。 

アナグマ関連の本には、巣穴の近くに溜め糞場があると記述してあります。
例えば、熊谷さとし、安田守『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』(2011年)でアナグマの掲載ページを参照すると、
巣穴の近くに穴を掘り、中にフンをした「表札フン」。ミミズ類を多く食べたときのフンは、形状が崩れやすいという。
地域によっては、タヌキに似た「ためフン場」をつくる場合もある。(p68より引用)


鈴木欣司『アナグマ・ファミリーの1年』(2000年)によると、
アナグマの糞は、よく巣穴の近くに掘った小穴にタメ糞で見られます。5cmほどの細長い形ですが、軟便のものも多く、ためるとトイレを移します。(p35より引用)

ところが、なぜか私のフィールドでは当てはまらず、巣穴から結構離れた地点にあります。(n=2)
営巣地にトレイルカメラを2台設置して重点的に監視しても、巣穴の近くで脱糞するアナグマの決定的な証拠映像を一度も撮れたことがありません。
(排尿マーキング行動は何度も撮れています。)
営巣地と溜め糞場の分離がこの地域のニホンアナグマ個体群に特有の習性だとしたら面白いのですが、進化的にどんな意味があるのか、今のところ分かりません。
ホンドタヌキの縄張りと重なり合って密接に共存していることが一つの鍵になりそうです。


【追記】
日本の食肉類:生態系の頂点に立つ哺乳類』という専門書の第8章:金子弥生「ニホンアナグマ」を読んだら、アナグマの溜め糞についてようやく私にも納得できる包括的な記述がありました。
私が見ている溜め糞場stmpはまさに、獣道の交差点です。
・ 個々の行動圏内に、タメ糞が複数ある。タメ糞は巣穴の入口そばや、5m以内、けもの道の交差点などで見られる。(中略)けもの道上のタメ糞は、行動圏内の移動に関する情報表示、また外から入ってくる個体に対する定住個体の存在のアピールの意味合いがあるものと考えられる。 (p179より引用)
・ ミミズをたくさん食べたときの糞はタール状でかたちを形成していない場合もあり、なかにミミズの体のなかにあった土をたくさん含むため、黒っぽく見える。分析のために水洗すると(中略)ミミズの体表の毛が含まれている (p181より引用)


丸太の表面から繊維をかじり取って巣材を集めるセグロアシナガバチ♀

 

2023年6月下旬・午後12:05頃・くもり 

雪国で冬に屋根から雪下ろしをすると、1階の窓が重い雪に埋もれて破損する恐れがあります。
それを防ぐため、冬になる前に窓を雪囲いする必要があります。 
この平屋建ての古い民家では、細い丸太を何本か軒下の外壁に立てかけ、その支柱に釘で板を横に打ち付けて窓を守る雪囲いとしています。 
春になって採光のため板を数枚撤去した後も、骨組みはそのまま残してありました。 

ある日私が通りかかると、1匹のセグロアシナガバチ♀(Polistes jokahamae)が軒下の雪囲いから巣材集めをしていました。 
初めは横板の端をかじっていたのですが、材質が固くて表面の繊維がうまく採取できなかったようです。 
少し飛び回ってから、支柱の細い丸太に止まり直しました。 
今度は横を向いてくれたので、大顎で繊維を齧り取る様子がしっかり観察できました。 
毛羽立った繊維を上から下に向かって薄く剥ぎ取っていきます。 

同定の識別ポイントである前伸腹節が側面からは見えませんが、肩が茶色ですし、腹部に波打った褐色紋があることから、キアシナガバチではなくセグロアシナガバチだろうと判断しました。 
セグロアシナガバチ♀の巣材集めは初見です。 
時期的に創設女王とワーカー♀の可能性が両方ありますが、体長を測ってないので見分けられません。 

セグロアシナガバチ♀は、せっかく集めかけた巣材を惜しげもなく前足で払い落とすように捨ててしまいました。 
それまでも材木の表面の繊維をあちこちで試しにかじり取っていました。
巣材となるパルプの質に納得がいくまでこだわりを示すアシナガバチを見たのは初めてかもしれません。 
巣のどの部分を作るための巣材なのか、確かめられなかったのが残念です。
丸太の表面をタールで防腐処理してあるのが気に入らないのかな? 
しかしアシナガバチは天敵のアリが巣に来ないように、自ら分泌したタール状の物質を巣柄や巣盤の天井に塗りつけます。

セグロアシナガバチ♀は丸太で一度下向きになったものの、再び上向きに戻って場所を少し変え、巣材集めを再開しました。 
齧り取った繊維を噛みほぐして前足で丸く整形すると咥え直し、追加の巣材集めに戻ります。 

前脚で顔を拭ってから、巣材の団子を抱えて飛び立ちました。 
どこか近くに営巣地がありそうですけど、蜂を見失ってしまいました。 
丸太のあちこちに蜂が繰り返し齧った跡が残っているということは、お気に入りの場所なのでしょう。 
同一個体が巣材集めに戻って来るまで、ここでしばらく待てば良かったですね。 
用事があって先を急いでいた私は、1回で観察を打ち切りました。 


【追記】
この細長い真っ直ぐな丸太は、おそらく間伐された若いスギと思われます。
余計な横枝を切り落とし、ゴワゴワした樹皮をきれいに剥いでから丸太として利用されます。
したがって、今回セグロアシナガバチ♀が巣材としてかじり取った丸太表面の繊維を樹皮と呼ぶのは間違いですね。
樹皮直下の繊維状の組織を何と呼ぶのか、正式名称を知りません。(形成層?)
靭皮繊維と呼ぶらしい。


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