2023/08/24

中州横の雪深い河畔林で排便の前後にクゥーン♪と鳴くホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

2023年1月中旬 

川沿いの河畔林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場を2箇所(bL、rv)見つけたので、今度は上流に向かって雪原の足跡を辿ってみました。
ニセアカシア灌木林を通って中州の横に出た地点で、新しい溜め糞場wnを発見。 
冬にしては大きな糞塊が雪面に残されていました。 
同じ左岸の上流から下流に向かって数百m間隔でwn➔rv➔bLの順で3つの溜め糞場が見つかったことになります。
こうやって雪原の足跡を辿って芋づる式に溜め糞場を見つけられるのは、雪国の特権かもしれません。
 
雪原に残る足跡と糞塊
15cm定規を並べて置く
糞の一つに大量の輪ゴムの束と緑色のビニール片が含まれていました。 
ヒトの残飯を漁る際に包装など消化できないゴミ(緑は寿司パックのバラン?)も一緒に誤食してしまったのでしょう。 
野生動物がプラスチックごみを誤食してしまう問題は深刻です。 




溜め糞場wnを監視するために、近くの川岸に立つオニグルミの幹にトレイルカメラを設置することにしました。 
昼間の河原は吹きさらしで強風による誤作動が多いので、夜間のみ監視するようにタイマー設定しました。(午後17:00〜午前6:00)

 

2023年1月中旬〜下旬 

シーン1:1/23・午後19:50・(@0:00〜) 

晴れた晩にタヌキが登場。 
古い足跡は新雪でほぼ埋もれていました。 
右から来たタヌキaが溜め糞場wnの雪面(サラサラの乾雪)を前足で浅く掘っていました。 
掘った穴に跨って排便を始めると、その後ろからペアのパートナーbが現れました。 
背後でおとなしくトイレの順番を待っています。 
脱糞の最後に尻尾を上下して糞切りしている際に、クゥーン♪と鳴き声が小さく聞こえましたが、どちらの個体が鳴いたのか不明です。(@0:19〜) 
先客のaが左下へ歩き去ると、新雪の雪原にはタヌキに特徴的な2列の足跡が残ります。 

後続の個体bはaが排泄したばかりの新鮮な糞の匂いを嗅いでから、溜め糞場wnに跨りました。 
このときにまたクゥーン♪(またはヒューン♪)と小声で鳴きました。(@0:34〜) 
ところが、便意を催さなかったのか便秘気味なのか、結局は排便せずに左へ歩き去りました。 

急にガリガリ♪と大きな物音がしたのは、先行する個体aがカメラを固定したオニグルミの幹を引っ掻いたのかもしれません。(@0:40〜) 
ちなみに、画面の左で落葉した藪から多数ぶら下がっているのは、クズの豆果です。 


シーン2:1/24・午後18:54・(@0:51〜) 
翌日の晴れた晩にもタヌキが登場。 
古い足跡は新雪に埋もれて消えていました。 
左から右へ、新雪の雪原を足早に歩き去りました。 
溜め糞場wnで立ち止まって匂いを嗅いだりせずに素通りしました。 


シーン3:1/20・午後23:19・(@0:59〜) 
動画を披露する順番が前後してしまいましたが、トレイルカメラを設置した当日の深夜にも実はホンドタヌキが来ていました。 
吹雪が降っているせいでレンズに雪が付着してしまい、画面の下半分が曇っています。 
画面の右上に現れた光る白い目が1つから2つになりました。 
昼間に私が歩き回った巨大な足跡を警戒しているようです。 
ようやく安全を確かめると、溜め糞場wnでしゃがんで排便開始。 
残念ながら、無念の尻切れトンボで録画は終わりました。 


シーン4:1/20・午後23:19・(@1:54〜) 
20分後にカメラが再び起動すると、吹雪がほぼ止んで、画面がクリアになっていました。 
カメラ本体の発熱により、レンズの結露が飛んだのかもしれません。 
タヌキは後ろ向きで(北向き)溜め糞場wnの雪面に排便していました。 
脱糞直後にクゥーン♪という鳴き声が聞こえました。(@2:05〜) 
最後は画面の奥のニセアカシア河畔林に立ち去りました。 




あちこちの溜め糞場に設置したトレイルカメラでタヌキの鳴き声が録音できるようになったのは、真冬になってからのことです。 
他の季節には全く鳴き声を聞いたことがなかったので、繁殖期の始まりと関わりがあるのでしょうか? 
食糧事情の厳しい厳冬期には便秘気味となり、排便がつらくて悲鳴を上げている可能性もありそうです。


※ 一部は動画編集時に自動色調補正を施し、音量を正規化して音量を上げています。 
演出のため順番を入れ替えました。 
視聴者の離脱防止の為、引きのある動画を先に見せています。 



ヤブガラシに訪花中のコクロアナバチ?が小競り合い

 

2022年7月上旬・午後13:10頃・晴れ 

民家の裏庭に蔓延るヤブガラシのマント群落で黒い狩蜂が訪花していました。 
1匹目の個体aが吸蜜している間に、別個体bが左から飛来しました。 
先客aにちょっかいをかけたものの、激しく攻撃したり蜜源植物から追い払う行動は見られませんでした。 
bも近くの花序に着陸。
aが先に飛び立つと、追いかけるようにbも飛び去りました。 
思わせぶりな小競り合いを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:13〜) 
クロアナバチの仲間ですかね?(コクロアナバチかな?) 
以前は狩蜂の観察がマイブームだったのですが、細かい識別点などをすっかり忘れてしまいました。 

顔が白い蜂は雄蜂♂というのが多くの種類で当てはまる経験則です。
しかしクロアナバチの仲間では♀も♂も顔が白く、その方法では性別を見分けられません。 (しかも映像を見直すと、顔がそれほど真っ白ではありません。) 
この映像に登場する蜂の性別を外見で見分けられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 
行動からなんとなく2匹とも雄蜂♂ではないか?と思うのですが、どうでしょう? 
探雌飛翔してきた♂bが訪花中の♂aに誤認求愛しかけた、という解釈です。 
もし2匹とも♀なら、蜜源植物をめぐる縄張り争いになります。 
喧嘩するぐらいなら、ちょっと離れたところにいくらでも花が咲いているのに…と素人目には思ってしまいます。 
もし2匹が♀♂なら、♂はすかさず♀に交尾を挑んだはずですが、見失ってしまいました。 

身近なフィールドで狩蜂の数がめっきり減ったせいで、じっくり観察できなくなってしまいました。 

2023/08/23

厳冬期のスギ林道で新雪をかきわけて歩くニホンカモシカが立ち止まってカメラ目線【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年1月下旬・午前2:45・気温-8℃(最低気温を更新) 

極寒の深夜に里山のスギ林道をニホンカモシカCapricornis crispus)が降り積もった新雪をかき分けながら右からやって来ました。 
その体温に反応してトレイルカメラが起動すると、カモシカは驚いて立ち止まり、片足を持ち上げたままカメラを不思議そうに見つめています。 
林道上の積雪が増すとカメラの位置が相対的に下がり、往来する野生動物の目線に近くなる結果、どうしても気づかれやすくなってしまいます。 
雪山に設置する場合、積雪期はカメラの固定位置を少しずつ上にずらした方が良さそうです。 
前年(2022年の冬)にはトレイルカメラが雪に完全に埋もれてしまいました。 
赤外線を照明とする暗視カメラは野生動物に気づかれずに隠し撮りできるとの触れ込みですけど、どうやらカメラが発するかすかな物音(電子ノイズ?)や赤く光る赤外線LEDでバレてしまうようです。 

警戒を解くと、カモシカはそのまま左に歩き去りました。 
今回は眼下腺を立木に擦り付けるマーキングをしませんでした。
カモシカの蹄はサラサラの新雪にそれほど深く潜っておらず、ラッセルに苦労している様子はありませんでした。 

野生動物にとって餌が乏しいはずのスギ林に真冬でもどうして様々な野生動物が頻繁に往来するのか、考えてみると不思議です。 
餌場とねぐらを結ぶ通り道として、スギ林道は積雪期でも歩きやすいのでしょう。 
激しい風雪を凌げるシェルターとしてスギ林を使っているのかもしれません。 

豪雪地帯の雪山でも鬱蒼と育ったスギ林の林床は微気象が安定しています(強風が遮られて吹き込まない:防風林)。 
積雪のほとんどは常緑の枝葉で一旦受け止められるために、林床の積雪量はあまり多くないのです。 
これを専門用語で森の樹冠遮断作用と呼ぶそうです。
雨についてよく調べられているのですが、降ってきた雨が樹冠の葉に当たって跳ね返ると、一部はそのまま(霧となって)蒸発するために、林床に届く降雨量がオープンフィールドよりも少なくなるのです。
葉の茂った木の下で雨宿りする理由がこれです。
雪の場合は、樹冠の枝葉に積もった雪は林床に落ちる(落雪)前にその一部が昇華蒸発するのだそうです。

スギ樹上からときどき一気に落雪した後は雪面がガリガリに固く凍り、歩いても足があまり深く潜りません。(雪原を闇雲にラッセルするよりも体力の消耗が遥かに少ない) 
山スキーやスノーシューを履いて雪山を実際に歩いてみれば、このことが実感できます。
もしも厳冬期の低山で迷って遭難した場合、とりあえずスギ植林地を目指すのも有効なサバイバルかもしれません。

雪崩が発生しても、巻き込まれる心配は(ほとんど)ありません。 
雪崩の多発地帯に杉を植林することはないからです。
仮に強引に植林したとしても、杉の苗が大きく育つまでに雪崩でなぎ倒されてしまうでしょう。
雪山サバイバルの定石に従って、深雪が積もった地点で雪洞を掘るとしたら、逆にスギ林から離れないといけません。 



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