2023/07/11

ニホンザルの群れに占領された砂防堰堤

 

2022年9月中旬・午前10:50頃・くもり 

野生ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れが砂防堰堤の上でのんびり寛いでいます。 
曇天ですが巨大なコンクリートの塊が日光で程よく温められて、ニホンザルにとってはホカホカと暖かくて気持ち良いのかもしれません。 
個体数があまりにも多いので、どの個体に注目すべきか目移りしてしまいます。 

多くの個体が互いに毛繕い(グルーミング)しています。 
私に気づいて逃げたり隠れたりする個体もいれば、図太く堰堤に居残る個体もいます。 

堰堤の周囲に自生するオニグルミやニセアカシアの枝葉がときどき激しく揺れるのは、ニホンザルが飛び移ったり登り降りしたりしているのでしょう。 
若い個体が柳?の枯木に噛み付いて樹皮を剥がしています。(@0:49〜) 
餌の豊富な夏はわざわざ樹皮を食べないはずなので、樹皮の下に隠れている虫を探しているのでしょう。 
口の中や頬袋に餌を詰めて歩く個体が何頭かいますが、採食メニューが何なのか検討もつきません。 
オニグルミの未熟果はタンニンが渋くて食べられないはずです。 
口元がオレンジ色に汚れているのも気になります。 
子猿がニセアカシアの小葉を手で毟り取ったものの、後ろ姿では採食したかどうか不明です。(ただの暇つぶし?) 

3頭の母子家族がいます。
母親♀と思われる個体が、右手を伸ばして近くに居た長子(若猿)を掴まえました。(@1:50〜) 
嫌がる若猿を引き寄せて対他毛繕いをしてやろうとしたものの、結局は拒まれました。 
いかにも思春期の子供と母親の関係を彷彿とさせるシーンで、微笑ましく思いました。 


※ 撮れた映像素材を順不同に入れ替えて再編集しました。 


【追記】
これまで私は「砂防ダム」と呼んでいたのですが、高さ15m以下の物は「砂防堰堤」と呼ぶのが正式らしいです。
拙ブログの記事に出て来る用語を全て訂正しておきました。

晩秋にヌルデの樹上から飛ぶモズ♀(野鳥)

 

2022年11月下旬・午後13:25頃・晴れ 

川沿いに自生するヌルデの枝にモズ♀(Lanius bucephalus)が止まっていました。 
紅葉を過ぎたヌルデの葉は枯れ、熟した果実(核果)が大量に付いていました。 
モズがヌルデの熟果を食べたら面白いのに…と期待しながら見守るも、どうやら私のことを警戒しているようです。

尾羽根を上下に動かしていたモズ♀は横枝上でピョンと方向転換してから、川の方へ飛び降りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2023/07/10

冷たい雨が降る晩秋の夜にオニグルミ堅果を持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月下旬・午後18:02・気温6℃ 

山林の斜面に立つカラマツ大木の根元にオニグルミの実を給餌して、野生動物が来るのを自動撮影カメラで監視しています。 
4回目の給餌となる今回は、シワシワに干からびた果皮が付いたままのオニグルミ果実15個と、予め果皮を剥いた堅果7個を分けて、左右2箇所に山盛りに置いてみました。 



野ネズミ(ノネズミ)が果皮を歯で剥いてから堅果を持ち去る様子を観察するのが目的です。 
より自然な採食・貯食行動が見れるはずです。
予めクルミの果皮を剥いてから給餌するのは過保護だと気づいたのです。
野ネズミが通い慣れている餌場は左なのですが、そこにはいつもと違う果皮付きの果実を並べています。 
右にはいつものように果皮を剥いてある堅果を少しだけ置きました。 
カラマツの幹が根元付近で強く湾曲しているため(山地の多雪地帯に特有の樹形)、落ち葉や雨が給餌場にあまりかからないようになっています。 

給餌した翌日、雨が降る晩に野ネズミが来たのは右の給餌場でした。 
オニグルミの果皮を剥くのは面倒臭い(手間がかかる)ので、果皮なしの堅果を優先して運ぶのでしょう。 
いつものようにクルクルと胡桃を回して咥えやすい向きを見つけると、斜面を駆け下りて姿を消しました。 
左の餌場に置いた果皮付きのオニグルミは手つかずのままでした。 
低温のため乾電池の電圧が低下したようで、2分間の録画時間を待たずに途中で切れてしまいました。 
これ以降、野ネズミの貯食活動がなぜか全く記録されていませんでした。 
冷たい雨で野ネズミの毛皮が濡れて冷えてしまい、トレイルカメラの熱源センサーが感知できなかった可能性も考えられます。 
秋が深まるとともに厳しい気象条件になり、撮影も難しくなります。
こんなことなら、果皮付きのクルミだけを給餌すれば良かったですね。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


後日現場入りすると、左の給餌場には野ネズミが剥いた黒い果皮だけが捨てられていて、オニグルミの実は全て持ち去られていました。 
当然もう一度やり直したかったのですけど、このプロジェクトのために個人的に拾い集めたオニグルミのうち果皮付きのストックが1回で全部無くなってしまいました。 
(果皮付きのままのストックは嵩張る上に、カビが生えやすいのです。) 
来季の宿題として持ち越しです。
果皮なしのオニグルミ堅果は未だ大量にストックが残っているので、それを使った給餌実験をしつこく続けます。 



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