2023/03/17

クルマバナの花蜜を吸うモンシロチョウ♂

 

2022年7月中旬・午前11:30頃・晴れ 

休耕地に咲いたクルマバナの群落でモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が訪花していました。 
翅をしっかり閉じて吸蜜しています。 

クロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が飛来すると、モンシロチョウ♂は驚いて飛び立ちました。 
少し飛んだだけで上の花に止まり直し、吸蜜を再開。 
クロマルハナバチ♀とニアミスした瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2023/03/16

夜の林道で独りミゾソバを食べ歩くニホンカモシカの幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年9月下旬・午後18:57〜19:15 

里山の林道で年中水溜りのある湿った区間をトレイルカメラで見張っています。 
動画の冒頭は明るい昼間に撮った現場の様子です。 

ある日の晩に1頭のニホンカモシカCapricornis crispus)が林道を右から左へ足早に通り過ぎました。 
カメラの起動が遅れ、下半身の左側がちらっと写っただけです。 
おそらく母親♀だろうと後に判明します。 

約1分後に画面の右端からカモシカの幼獣がやって来ました。 
先行する母親♀の後を追いかけてきたのでしょう。 
水溜りの手前で立ち止まり、下草を採食し始めました。

関連記事(9日前の撮影)▶ 渓流沿いの土手で下草を食べるニホンカモシカの母子

母親とはぐれて離れ離れになってしまったのか、それとも既にかなり親離れした個体なのか、どちらでしょう。
闇夜の林道でカモシカの幼獣が単独で採食していても安全なのでしょうか? 
ニホンオオカミが絶滅し野犬も駆除された現代の日本では、カモシカを襲う捕食者はほとんどいないと考えられています。 (大型の猛禽やキツネはカモシカ幼獣を狩るか?)
大型肉食獣の不在こそが日本の山林で生態系が荒廃する深刻な遠因になっているのですが、ここでは深く立ち入らないことにします。 

林道のこの区画には山から沢の水が流れ込み、水溜りが乾くことなく常にジメジメしています。 
その結果、ミゾソバなどの湿地帯を好む下草が林道一面にびっしりと生い茂っています。 
したがって、ニホンカモシカ幼獣はミゾソバを主に採食しているようです。 
カモシカにとってこの林道は食草が豊富に生えていて、食べ放題の餌場になっています。 
この幼獣はほとんど移動せずに立ち止まったまま、監視カメラの前で採食を続けています。(サービス精神旺盛?) 

カモシカ幼獣が急に採食を中断し、振り返って林道の右を凝視しました。(@1:12〜) 
音量を上げても私には何も聞き取れませんが、カモシカ幼獣は油断なく耳をそばだてています。 
やがて警戒を解くと、採食再開。 

しばらくすると、遠くから別個体のカモシカがフシュ♪と鼻息を荒らげました。
その鼻息威嚇を聞きつけると、幼獣はすぐに頭を上げて辺りを警戒しました。(@3:07〜) 
何事もなかったので、幼獣はすぐに警戒を解いて採食再開。 
カメラに写ってないだけで、実は母親♀が幼獣の近くに居るのかもしれません。 
ニホンザルは群れの仲間とはぐれないように、常に鳴き交わしています(コンタクトコール)。 
カモシカの鋭い鼻息は威嚇のディスプレイだとばかり思っていましたが、親子間のコンタクトコールとしての役割もありそうです。
しかし今回のカモシカ幼獣は、採食中に鳴き声を全く発しませんでした。 (そもそもニホンカモシカは滅多に鳴きません。) 

 1分間の録画時間が終わってもすぐにまた熱源センサーがカモシカ幼獣の動きを感知して撮影を再開します。 
カモシカ幼獣は水溜りの岸辺から離れようとしません。 
その辺りの下草が一番みずみずしくて美味しいのでしょう。 

採食の合間にカモシカ幼獣が体を曲げて右脇腹(または右腿?)を舐めました(または口で掻いた?)(@8:09〜) 
手前に生えた幼木の枝葉が邪魔でよく見えませんが、 おそらくヤブ蚊に喰われて痒かったのでしょう。 
ときどき耳をパタパタと動かしているのは、顔にたかるヤブ蚊を払っているのでしょう。 

延々と道草を食っていたカモシカ幼獣が遂にカメラの近く(画面の手前右)に近づいてくれました。 
道端に自生する幼木の葉に興味を示したものの、匂いを嗅いだだけで結局食べませんでした。(@10:45〜) 
最後は画面の右下隅に消えました。 
林道を外れて谷側に降りる獣道を利用したのかもしれません。 

1頭の野生動物がこれほど長時間トレイルカメラの前で立ち止まって自然な採食行動を披露してくれたのは初めてです。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



タヌキの溜め糞に集まる様々なハエ類に序列はあるか?

 



2022年9月中旬・午後13:45頃・晴れ 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が里山の尾根道に残した溜め糞場cに集まるハエ類をマクロレンズで接写しています。 
オオマダラヒロクチバエEuprosopia grahami)が地面を歩き回っています。 
なぜか迂回するようにぐるっと回り込んでからタヌキの溜め糞に到着しました。 
溜め糞で待ち伏せている肉食性のハネカクシ類に捕食されないように警戒しているのかもしれません。
関連記事(9日前の撮影)▶ アカバトガリオオズハネカクシがタヌキの溜め糞で獲物を待ち伏せオオマダラヒロクチバエを狩る
タヌキの糞塊にようやく到達すると、オオマダラヒロクチバエは口吻を伸縮させて獣糞を舐め始めました。 
ズカズカと近づくと先客のキンバエ(青緑色:種名不詳)は飛んで逃げました。 
(先客を追い払った?) 

タヌキの糞を吸汁するオオマダラヒロクチバエの左後ろからツヤホソバエ科(Sepsis sp.)が乱入しました。
Sepsisは両翅を激しく振り立てる動きでオオマダラヒロクチバエを牽制しました。 
うんちレストランから追い払った訳ではなく、Sepsisは通り過ぎただけでした。 

今回登場したハエ3種の体格を比べると、Sepsis sp.<キンバエsp.<オオマダラヒロクチバエ でした。 
ところで、「ハナアブ類のあいだには、種類により花を利用するさいの優劣関係がある。優位の昆虫が来たら席をゆずる」ことが知られているそうです。
(田中肇『花と昆虫、不思議なだましあい発見記』p113-114より) 
樹液酒場に集まる昆虫類の間に力関係の序列があるのは有名ですが、訪花するハナアブ類にも序列があるとは驚きました。 
それなら獣糞に集まる糞食性のハエ類の間にも餌資源をめぐる争いや序列があっても不思議ではありません。
ハネフリバエ科Euxesta sp.やツヤホソバエ科Sepsis sp.が翅を盛んに振り立てる謎の誇示行動は、体格のハンディキャップを補って異種間の縄張り争い(牽制)を少しでも有利に運ぶためにやっているのかもしれません。 
ハエには武器がありませんから、派手な異種格闘戦や「糞山の大将」を目指すバトルロイヤル(喧嘩・闘争)にはなりません。
それでも地道に動画撮影して、獣糞上でハエ同士がニアミスする度にどちらが逃げたかを丹念に記録すれば、何か傾向が見えてくるかな?

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