2022年3月上旬・午後13:30・晴れ
里山の杉林の林道を通る野生動物をトレイルカメラで監視しています。
前回の記事:▶ 根雪が積もる前後に杉林の溜め糞場をチェックするホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】
珍しく明るい時間帯にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が現れました。
雪道に立ち止まってトレイルカメラを見つめています。
ただしカメラに鼻を近づけて匂いを嗅ぐことはありませんでした。
最後は右から左へと歩き去りました。
タヌキはほぼ夜行性と考えられていて、昼間にトレイルカメラの前に現れるのは珍しいです。
ただし、カメラのバッテリーを節約するために夜間しか監視しないようにタイマー設定にすることが多く、終日監視すれば意外に日中も活動しているのかもしれません。
林道のこの区画は晩秋までタヌキの溜め糞場sだったのですが、冬になって根雪が積もるとタヌキはたまに通りかかるだけで、なぜか排便しなくなりました。
積雪期でも使い続ける溜め糞場との違いは何なのか、不思議です。
ここではタヌキの通行頻度が低いことは確かです。
例えば同時期に並行して調べている平地の河畔林では複数のタヌキが溜め糞場rvに通い続け、ときどき排便していました。
もし調査地を1ヶ所だけに絞って調べていたら、雪国のタヌキの生態について私は偏った印象を抱いていたはずです。
したがって、今後もトレイルカメラによる観察例数を地道に増やしていくことが大切だと痛感しました。