2021/12/10

砂利道を舐めてミネラル摂取するナミハナアブ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年9月上旬・午後17:10頃・晴れ 

田んぼと畑に挟まれた砂利道の農道で夕方にナミハナアブ♀(Eristalis tenax)が飛び回っていました。 
地面を味見しながらあちこち歩き回り、忙しなく離着陸を繰り返しています。 
ようやくお気に入りの場所を見つけたらしく、飛ばなくなりました。 口吻を伸ばして小石や乾いた泥を頻りに舐めています。 
地面は濡れておらず乾いているので、吸水行動ではなさそうです。 
おそらくミネラル成分を摂取しているのでしょう。 
ハナアブのしかも♀がそんな行動をするとは知りませんでした。
ときどき左右の前脚で口吻を挟んで付着した砂を擦り落とします。 

砂利道から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:55〜) 
同一個体をしつこく追いかけて撮影。
   

2021/12/09

田んぼの用水路でトノサマガエルを捕食するダイサギ(野鳥)

 

2021年9月上旬・午前10:30頃・くもり・強風 

田んぼの農道にダイサギ(Ardea alba)が単独で佇んでいました。 
周囲の水田には稲穂が実りつつあります。
ダイサギが農道を歩いて左に移動し始めました。 
ときどき長い首をグニャグニャと左右にしならせているのが面白く思いました。 
それでも頭部の位置は安定しています。 
長い首が強風で揺れているのでしょうか? 
ダイサギの足元が見えないのですが、もしかすると川でやるように足踏みの振動で獲物を隠れ家から追い出そうとして、それで首が動いてしまうのかもしれません。 

やがて画面奥にある細い用水路に大股で歩み寄ると、嘴を素早く突き出して大きなカエルを捕らえました。 
獲物はトノサマガエル(Pelophylax nigromaculatus)のようです。 
カエルはもう死んだのか、力なくダランとしていて暴れたり抵抗することはありませんでした。 
ダイサギは嘴で獲物を突き刺しているのではなく、挟んでいました。 
 獲物を咥えたものの、大き過ぎて飲み込むのに四苦八苦しています。 
トノサマガエルを咥えたまま振り回したり、ときどき地面に一瞬だけ獲物を置いて持ち替えたりしています。 
上を向きながら遂に獲物を丸呑みしました。 
食後のダイサギは嘴を拭う行動をやらずに目の前の田んぼを眺めています。 

画面の左側がときどき白くぼやけたのは、コンクリートの電柱が手前にあるせいです。 
警戒心の強いダイサギに対して少しでも身を隠そうとして、私は電柱の陰ギリギリに立って撮り始めました。 
ところが強風で私の体ごと煽られるので、手ブレが抑えられませんでした。 
もっと体幹を鍛えないといけませんね。 
撮影途中でアングルを変えるために移動しようか迷ったのですが、私が下手に動くとダイサギが警戒して逃げてしまうだろうと判断し、そのまま撮り続けました。 

捕食シーンを撮り終えたところで、私はそっと右に移動して被写体に少し近づきました。 
雑草だらけの農道を歩き去るダイサギの後ろ姿を撮っていると、ダイサギの眼の前からスズメの大群が飛び去りました。 
農道上に生えたキンエノコロの群落にそれまで隠れていたようです。 
ダイサギの行く手には左側にアオサギが佇んでいました。 
ダイサギはアオサギに遠慮しているのか、動かなくなりました。 
もう少し粘って見守ればダイサギvsアオサギの縄張り争いが勃発したかもしれません。 
しかし先を急ぐ用事がある私は、ここで撮影を打ち切りました。

有毒植物ホツツジの花蜜を吸うキオビツチバチ♂は中毒症状で飛べなくなる?

 

2021年9月上旬・午後12:50頃・くもり 

里山の尾根道沿いに咲いたホツツジの群落で2匹のキオビツチバチ♂(Scolia oculata)が訪花していました。 
口吻を伸ばして吸蜜しています。 

私の気のせいかもしれませんが、飛翔能力の減退が気になりました。
隣の花序になかなか飛び移れず、ようやく飛び立っても無様に墜落しています。 
1匹だけならともかく、2匹とも飛び方が下手になっているのです。
一方、脚を使った歩行移動に異常は認められませんでした。
(雄蜂♂には毒針はありませんし、蜂を一時捕獲して、本当に飛べなくなっているのかきっちり確かめるべきでしたね。)

ホツツジはグラヤノトキシンという神経毒を含む有毒植物です。 
花蜜や花粉にもグラヤノトキシンが含まれているらしく、それを集めた蜂蜜を摂取すると人体にも危険らしい。 
キオビツチバチ♂はホツツジの中毒症状で飛翔筋や運動神経が麻痺しつつあるのでしょうか? 
グラヤノトキシンの解毒剤(アンタゴニスト)を蜂に投与して症状が回復すれば、逆に中毒症状だったと証明できるはずです。 

植物が毒を生産して蓄えるのは、草食動物による食害を防ぐためです。 
しかし、虫媒花が果たして送粉者に毒を盛ったりするでしょうか? 
そのさじ加減を植物はどうやって実現しているのでしょう?
訪花昆虫の筋肉を単純に麻痺させるだけだと、行動半径が狭くなりますから、遠くの株と他家授粉できなくなってホツツジの適応度が下がる気がします。 
送粉者が微量の毒を含む花蜜に病みつきになって他の種類の花には行きたくないようにする高等戦術だとしたら面白いですね。(神経毒による送粉者の行動操作) 
個々の花によってグラヤノトキシンの含有量にばらつきがあるとすれば、一つの花から花蜜の飲み過ぎを防ぐ効果があるのかもしれません。 (ロシアン・ルーレット)

これまでホツツジに訪花する昆虫を観察してきました。(▶ 動画をまとめた再生リスト) 
訪花昆虫で行動に異常を来した例をあまり見たことがなくて、それもまた不思議です。
関連記事(8年前の撮影)▶ 飛べないオオマルハナバチ♀は中毒症状か?
多くの種類の昆虫では、ナトリウムイオン・チャンネルがグラヤノトキシンに対して耐性を示すよう進化したのでしょうか? 
訪花昆虫は味覚でグラヤノトキシンを含む花を忌避するように対抗進化したのかな?
私はもう何年もこの疑問を抱き続けているのですけど、素人には手が出せないテーマです。
誰か薬学部の研究者に調べて欲しいです。

試しに検索ワード「grayanotoxin pollinator」で文献検索してみると、私が知らなかっただけで、面白そうな研究結果が既に出ているようです。
やはり生態学的に重要なテーマだと分かったので、これから読んで勉強してみます。
 

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