2021/08/02

鯉のぼりと本物のコイの泳ぎを比較【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年5月中〜下旬・午後・晴れ

ようやく水面にハスの若葉が開き始めた蓮池で、コイ(鯉;Cyprinus carpio)が泳ぎ回っていました。(@2:28〜) 
オーソドックスな黒いコイに混じってオレンジ色の錦鯉も泳いでいます。 
大型個体のコイが池底の泥を巻き上げながら岸辺を泳ぐと、ときどき気泡がブクブクと浮き上がります。 
これは泥の中のメタンガスなのですかね? 
私が岸辺から池を覗き込むと、給餌するのを期待して鯉が集まって来ます。 
水面で口を大きく開けて餌乞いしています。 

今さら池のコイを撮っただけでは面白みに欠けるので、ちょうど5月に街なかで見かける鯉のぼりの映像とつないでみました。 
春風で勢いよくたなびく鯉のぼりを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:18〜) 
支柱の天辺で風車がクルクルと回っています。 
私がちょうど風下に立った位置で撮影したので、いまいち迫力ある絵になりませんね。 
横着せずにちょっと回り込んで、鯉のぼりの側面から撮るべきでした。 

アカショウビン♂のさえずり♪(野鳥)

 

2021年6月上旬・午後18:15頃・くもり 

夕方の里山で雑木林の方からキョロロー♪という特徴的な下降音階がかすかに聞こえました。 
これはアカショウビン♂(Halcyon coromanda major)の囀り(さえずり)です。 
この山林に憧れのアカショウビンが生息しているとは知りませんでした。
山中の沢や池でオタマジャクシなどの小動物を捕食するのかな? 
いつかその姿を動画に撮ってみたいものです。 

『日本の野鳥さえずり・地鳴き図鑑』でアカショウビンの鳴き方を調べると、
朝夕や曇の日に「キョロロロロー」と尻下がりの声でさえずる。(p105より引用)
 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
他にもシュレーゲルアオガエル♂、ウグイス♪、ニホンアマガエル、ヒヨドリ♪などの鳴き声が録音されています。



【追記】
藤井幹『野鳥観察を楽しむフィールドワーク:鳥はどこにいる!? 地図・植生・フィールドサインから探る』というバードウォッチングの指南書を読んでいたら、面白いことが書いてありました。
鳥によっては雨が好きな鳥もいます。例えばアカショウビンは「雨降り鳥」や「雨乞い鳥」と呼ばれるぐらいで、今にも降り出しそうな空模様のときや、雨が降り始めるとよくさえずります。

今回の動画を撮ったときはくもり空だったのですが、 下り坂の天気だったかどうか、覚えていません。

これまで気にしてなかったのですけど、今後は天気も意識してアカショウビンの囀りを聞いてみることにします。


 

2021/08/01

キイロクビナガハムシ♀♂の配偶者ガード#2:逆向きマウントするペアの♀に交尾栓?

 

2021年5月中旬・午前6:20頃・晴れ
前回の記事:▶ キイロクビナガハムシ♀♂の配偶者ガード#1
雑木林の林床に生えた蔓植物(種名不詳:サルトリイバラ?)にもう1組のキイロクビナガハムシ♀♂(Lilioceris rugata)を見つけました。 
下部の葉の上に乗っていたペアに注目して接写してみましょう。 
マウントしているものの交尾器は結合しておらず、やはり交尾後に配偶者ガードしているようです。 
撮影開始時には、♀の背に乗った♂は通常通り順向き(♀と同じ向き)でマウントしていました。 
ところが、この♂は♀の背中でなぜか方向転換して逆向きのマウント体勢になりました。 
マクロレンズで接写する私の動きに対して警戒したのでしょうか? 
♀に交尾を挑む♂は♀の背後からマウントするはずですから、配偶者ガードする♂は後ろ向きに見張っていた方がライバル♂の接近を防げるのかもしれません。

♀の腹端に白っぽい固形物が付着していることに気づきました。 
♀が脱糞した後なのかもしれませんが、ハムシの糞は黒っぽい気がします。(要確認) 
もしかすると、交尾中に♂が精包の他に粘液を送り込んで作った交尾栓(交尾プラグ)かもしれない!と思いつきました。 
昆虫やクモの一部の種では、♂が交尾相手の♀に交尾栓を作って、♀が別な♂と交尾するのを物理的に阻止することが知られています。(それでも浮気を完全には防げないらしい) 
いわば貞操帯です。 
もしこれがキイロクビナガハムシの交尾栓なら、♂が♀を交尾後ガードする必要はないのでは?と疑問になってきます。 
また、別の♀♂ペアの♀にはこの交尾栓(?)は付いていませんでした。
交尾行動を見逃したことがつくづく悔やまれます…。 

この♀は葉上でじっと休んでいるだけで、動き回ったり食事したりすることはありませんでした。 
ときどきのんびりと身繕いするだけです。 
左脚の跗節を擦り合わせたり、触角や前脚を舐めて掃除したりしています。 
♀は一体いつになったら産卵するのでしょう? 
三脚を持参していれば、♀が産卵するまで微速度撮影で記録したかったところです。 

ちなみに、『ハムシハンドブック』p16によると、本種は成虫で越冬するらしい。 

撮影後にありあわせのビニール袋で、この2ペアを採集しました。(以降は映像なし) 
帰宅後に、透明プラスチック容器に移して閉じ込めると、しばらくしたらマウントの向きが逆向きから順向きに戻っていました。 
離れてしまったペアもしばらくしたら交尾後ガードが復活しました。 
しばらくすると♀が嫌がって♂を振り落とし、ペアを解消。 
つるつるしたプラスチック容器の天井から♀が滑落して仰向けに暴れていると、♂が駆け寄って来てマウントを試みていました。


【追記】
「ハムシ 交尾栓」をキーワードにネット検索してみても、そのような事例はヒットしませんでした。
その代わりにキャサリン・ブラックリッジ『ヴァギナ 女性器の文化史』という書籍の中に興味深い記述が見つかりました。
 望まない精子を追い払うための最も鮮やかで劇的な方法は精子排出である。(中略)♀による精子排出は何年もまえから気づかれていたかもしれないが、重要ではないとして無視されていた。1886年のバッタの仲間(Podisma pedestris)についての研究は、交尾の直前に♀が排出する「特殊の性格を持つ排泄物」について詳しく記述しているが、そこから先の観察はなされていない。しかし、今日では、♀による精子排出あるいは投棄がありふれた行為だということが明らかになってきている。
 クモ、ヘビ、昆虫、オウム、家禽、ブタ、ネズミ、ヒツジ、ウシ、ウサギ、人間、こうした動物はみな、余分な精子を排出していることがわかっている。(中略)ハムシの例では、性行為の翌日に行なわれることもある。(中略)
 昆虫の♀の多くは単純に精子の包みを食べてしまう。(中略) 
 ハムシの仲間(Macrohaltica jamaicensis)の♀は、ヴァギナの筋肉を使って望まない♂が精液を注入するのを防ぐ。♂がすでに生殖器をヴァギナ、あるいは嚢に挿入したあとでも妨げることができる。この小さなハムシは嚢の強力な筋肉を収縮させて、嚢に栓をしたような状態を作りだす。嚢を締めつけることで、2つの効果が得られる。1つは、嚢の奥にある貯精場所に精液が選ばれるのを妨げる。もう1つは、♂が生殖嚢を膨らませるのを妨げる。というのは、♂は生殖嚢を膨らませなければ精包を作れないからだ。♂が精包を準備するまでに通常1分ほどかかるので、♀が鉄の壁を作ってしまえばあきらめて生殖器をひっこめなくてはならない。ハムシやミツバチと同じように、ツェツェバエもヴァギナを強く収縮させて♂を追いだすことができる。
筆者は科学ジャーナリストらしく膨大な事例を集めて列挙していますが、昆虫学の専門家ではないようです。(翻訳の問題か?)
ハムシ(Macrohaltica jamaicensis)の交尾に関する原著論文を読んでみたいものです。
もしこの記述がキイロクビナガハムシにも当てはまるとすれば、私が想像したような♂による交尾栓とは全く逆で、♀による交尾拒否(または♀による♂の精子の選択)ということになります。
昆虫の中でもチョウ類の♀は♂から精包と一緒に受け取った(注入された)栄養豊富な分泌物を体内で吸収して、栄養源としていることが知られています。
むしろ♀はそれを目当てに複数の♂と多回交尾することが分かってきたそうです。
最近『チョウの生態「学」始末』という専門書でその話を読んだばかりの私は、ハムシの♀による精子排出という現象は非常にもったいない(無駄)と感じてしまいます。
いずれにせよ非常に面白いので、キイロクビナガハムシ♀♂の交尾行動の一部始終をますます観察してみたくなりました。

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