2021年5月中旬・午前6:25頃・晴れ
平地の田畑を囲む防風林(雑木林)の林床から伸び始めた謎の蔓植物※で真っ赤な甲虫を2ペア見つけました。
こんなに毒々しいほど赤いハムシを私は今まで見たことがありません。
帰ってから調べると、どうやらキイロクビナガハムシ♀♂(Lilioceris rugata)という種類らしいです。
蔓植物の茎に居た♀♂ペアの行動に注目し、マクロレンズで接写してみました。
(手ブレを抑えるために一脚を使っても、風揺れに悩まされました。)
体格は♀>♂です。
♂が♀の背に乗ってマウントしているものの、交尾器は結合していません。
つまり交尾中ではなく配偶者ガードのようです。
側面からのアングルが良ければ、♂の腹端に交尾器が少しだけ見えました。(@5:38)
おそらく♂は♀を交尾後ガードしているのでしょう。
♀が産卵するまでライバル♂から守って自分の精子が受精に使われるようにガードするのです。
♂が♀の丸い背中から左後脚を踏み外しても、すぐに足を元に戻しました。(@0:13)
♂を背負ったまま♀がゆっくりと茎を登り始めました。
♀はときどき立ち止まって身繕いします。
触角を舐めたり、同側の中脚と後脚の跗節を互いに擦り合わせたりしています。
てっきり♀の産卵行動が見られるかと期待したのですが、20分間観察しても産卵してくれませんでした。
林床には木漏れ日も射して気温が低い訳でもないのに、とにかくキイロクビナガハムシ♀♂の動きが緩慢です。
まさか夜行性なのですかね?
茎を先端に向かってゆっくり登っていた♀が立ち止まると、茎の傷口から滲み出る汁に口を付けて味見しました。(@4:00)
しかし♀は若葉を摂食することもありませんでした。
最後は蔓の先端付近に生えた若葉に到達しました。
そこでも♀はじっとしているだけで、何をしに来たのか目的が分かりません。
※ 花も実もついていない状態では肝心の植物の名前が分かりません。
素人目には、おそらく蔓植物だと思うのですが、どうでしょう?
キイロクビナガハムシが残したと思われる食痕が葉に残っていました。
本種の食草は、ヤマノイモ、オニドコロ、ウチワドコロなど(ヤマノイモ科)、およびサルトリイバラ(サルトリイバラ科)が知られています。
いずれも蔓植物なので、そのうちのどれかだと思います。
ヤマイモの葉とは形が違いますね。
今回見つけた謎の蔓植物に目印のテープなどを巻いて、特徴が分かるまで定点観察すべきでした。
もし、この植物の名前が分かる達人がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。
撮影した写真のEXIFに位置情報(GPSデータ)が残っていたので、それを頼りに現場を再訪してみます。
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