2020年9月中旬
初夏(5〜6月)に咲く花であるはずのタニウツギが季節外れに咲いていました。
河原の遠く離れた2箇所に自生する灌木で、狂い咲きしているタニウツギの花を違う日に続けて見つけたので、気になりました。
あまり記憶になかったので、過去のフィールドノートを全文検索してみると、6年前の「2014年10月中旬に里山の林道沿いで季節外れのタニウツギの花が数輪、開花していた」との記録が一例だけ残っていました。
残念ながら証拠写真を撮らずに素通りしていました。
どうしても異常気象と結びつけたくなりますが、2014年と2020年に何か共通した気象条件があるのかな?
それとも、実は探せばタニウツギの狂い咲きは結構よくあることなのでしょうか?
フィールドで気になることは何でも記録しておくことの大切さを実感したので、ブログに残しておくことにします。
季節外れに狂い咲きした虫媒花を訪れる昆虫がいるのかどうか、結実するのか?というのは興味深いテーマです。
ジェネラリストの送粉者はともかくスペシャリストはきっと少ないだろうと予想されるので、かなり長時間粘って観察する必要がありそうです。
※ この記事は動画無しの写真ネタです。
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この株では多数の花が咲いている@地点a |
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5日後@地点b |
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この株では2輪だけ咲いている:全景@地点b |
2020年7月中旬・午後15:30頃・くもり
河川敷の舗装された歩道に出来た浅い水溜りに小さな虫が多数集まっていました。
てっきりアメンボの幼虫かと思いきや、戯れにカメラでズームインして見ると小さなハエの群れでした。
複眼は赤っぽく、全身は黄土色のようなやや緑がかった金色でした。(晴れていたら色味が変わって見えるかもしれません。)
アメンボのように水面に立って浮いてます。
その証拠に、風が吹くと水面を流されて行きます。
互いに至近距離にニアミスしても、争いや交尾行動は見られませんでした。
ただしアメンボのように自力で水面を遊泳する能力は無いようで、たまにピョンピョン飛び跳ねていました。
1匹が跳ぶと連鎖反応で近くの群れが跳びはね、水面に波紋が広がります。
跳躍するミギワバエを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:08〜)
水面で口吻を激しく出し入れしていました。
水底の泥を舐めているのか、水を飲んでいるのか、撮影中は分かりませんでした。
帰宅後に調べてみるとミギワバエ科の一種で、水中の藻類を採食しているのだそうです。
(ニセミギワバエ科の可能性は?)
海から遠い内陸部(川の上流域)なので、この水溜りは間違いなく淡水です。
最後にちょっとした実験を試してみました。
持参した電動歯ブラシで水溜りの水面に振動を与えてみたのです。
ミギワバエは捕食性(肉食性)ではないので、アメンボのように振動に反応して集まって来ることはありませんでした。(映像なし)
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