2019年7月中旬・午後14:18〜14:29
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早朝から止まり木で羽繕いするチゴハヤブサ(野鳥)
いつものように、チゴハヤブサ(Falco subbuteo)がお気に入りの止まり木(ヒノキ高木の枯れた横枝)に居ました。
獲物となるトンボが周囲を飛び回っているのに、この日のチゴハヤブサはそれどころでは無いようです。
急に枝から飛び降ると、いつもとは違うキキキキキキ…♪と切迫した甲高い声で鳴きながら辺りを高速で飛び回り始めました。
あまりにも飛ぶのが速いので、流し撮りしてもすぐに見失ってしまいます。
しばらくすると再び同じ止まり木に戻っていました。(同一個体かどうか不明)
私が少し移動して撮影アングルを変えると、チゴハヤブサは止まり木から再び飛び立ち、周囲を猛スピードで飛び回ります。
近くでハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)の群れが大騒ぎする鳴き声♪が聞こえます。
チゴハヤブサは別なヒノキの木に止まり直し、そこからまた出撃を繰り返しています。
チゴハヤブサの見事な飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、2羽のチゴハヤブサが空中ですれ違っていました。
♀♂
(幼鳥の可能性を排除できるか?)
今回は高速で飛び回るチゴハヤブサを撮るのに必死でカラスの動向を撮れていません。
それなのに、鳴き声だけで「チゴハヤブサとハシブトガラスの大喧嘩」という解釈をしました。
カラスが主導権を握って猛禽類をモビング(擬攻撃)しているのではなく、逆にチゴハヤブサが縄張りからカラスを追い払おうとしている印象を受けました。
飛翔能力やスピードではチゴハヤブサが圧勝なので、カラスはモビングしたくても太刀打ちできない気がします。(個人的な予想)
チゴハヤブサの営巣習性は樹上にあるカラスの古巣を再利用することが知られていて、その点でもチゴハヤブサの方がカラスよりも力関係は上だと思います。
あるいはもしかすると、チゴハヤブサが森で別の野鳥を狩ろうと追い回していて、カラスの群れは単に野次馬だったのかもしれません。
(果たしてチゴハヤブサは真剣な狩りの最中にわざわざ鳴いたりするかな?という疑問がわきます。)
目障りな私に対してチゴハヤブサの親鳥が威嚇飛翔を行った、という可能性は低いと思います。(定点観察に通う私の存在は顔馴染みのはず)
木々に囲まれて撮影しにくい(障害物が多い)場所なので、今後の観察も苦戦しそうです。
チゴハヤブサの巣が近くにあるはずだと予想しているのですが、依然として見つけることができません。
※ 逆光対策で動画編集時に彩度を上げています。
つづく→止まり木で羽繕い中のチゴハヤブサと並ぶ恐れ知らずのカワラヒワ(野鳥)
【追記】
チョウゲンボウも同じハヤブサ科ですが、カラスにモビングされている光景を見たことがあります。
・チョウゲンボウ(野鳥)をモビングするハシボソガラスの空中戦
・チョウゲンボウ♂をモビングするハシボソガラスの群れ(野鳥)