2017年5月上旬・午後14:44~14:57および17:20~17:26
▼前回の記事
高圧線鉄塔の巣に出入りするハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)
高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#3
抱卵期を終えハシボソガラス(Corvus corone)の雛が孵化したのをようやく確認できました。
雛がある程度成長してお椀状の巣の深さよりも大きくならないと、外からは見えないのが悩みでした。
鉄塔の直下の小さな水田には、田植えに備えてもう水が張られていました。
親鳥が雛に甲斐甲斐しく給餌するシーンを何度か撮ることができました。
巣立ち後のスズメ幼鳥やカラス幼鳥への巣外給餌は何度か見たことがありますけど、野鳥の雛への(巣内)給餌を観察するのは初めてで、とても感動しました。
ハシボソガラスの巣は高所とは言え剥き出し(丸見え)状態なので、バードウォッチングの初心者向けですね。
♀♂番(つがい)が同時に巣に居て親子が全員集合するときもありました。
帰巣した親鳥が嘴に餌を咥えてきたようには見えません。
喉袋に詰めてきた餌を雛に吐き出して与えるのですかね?
親鳥は餌を少量ずつ複数の雛に口移しで分け与えています。
帰ってきた親鳥が巣に飛び乗ると、雛が振動に反応して一斉に背伸びをして餌乞いを始めます。
遠いので聞こえませんが、うるさく鳴いていることでしょう。
口の中が赤いのがカラスの雛や幼鳥に共通した特徴です。
この赤い色が親鳥に給餌行動を解発する刺激となっています。
ちなみにカラスの幼鳥が成鳥になると、口の中は黒色になります。
食後に雛が排泄した糞を捨てるはずですが、排糞行動は見れませんでした。
雛が幼い間は、親鳥が雛の糞を食べてしまうそうです。
雛に給餌した後に親鳥が何かを啄んで食べるのを見ました。
しかし雛の食べ残しなのか雛の排泄した糞なのか、不明です。
親鳥は外出する前に鉄骨に止まって辺りを監視したり羽繕いしたりすることがあります。
鉄骨から巣に乗る度にその振動で雛が反応し、餌乞いを一斉に始めます。(もちろん餌はもらえません)
反射行動なのでしょう。
親鳥2羽が共に巣を留守にすることも珍しくなく、夫婦共働きのようです。
晴れていれば充分に暖かいし、抱雛する必要が無いのでしょう。
親鳥♀♂が巣から出ていく方角はまちまちで、各自が採餌してくるようです。
撮影する私の頭上を通り過ぎたのは、警戒して偵察に来たのでしょう。
鉄塔の周りで色んな撮影アングルを探りながら観察しました。
午後17:45頃まで粘ったものの、親鳥は巣に戻って来ません。
夜は抱雛しないのかな?
近くの雑木林に親鳥や若鳥の集団塒がありそうです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#4:巣内の雛に給餌し辺りを見張るハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)
2017年5月中旬
水路に近い湿地帯の遊歩道で私が縁石に腰を下ろして食事をしていたら、足元の草に気になる虫を発見。
オレンジ色のタカラダニかと思ったら、とても小さな美しいハエトリグモでした。
カタオカハエトリ♂(Euophrys kataokai)は初見です。
頭胸部と腹部こそ地味な灰色ですけど、とにかく歩脚と触肢がド派手です。
枯れ草の間を徘徊しながら濃紺の第一脚を振り上げて誇示行動を披露してくれました。
他の歩脚および触肢は派手な朱色です。
歩きながら立ち止まると、目立つ第一脚を左右交互にあるいは左右同時に広げてみせます。
注意深く見ると、第一脚の先端だけが白いです。
細い枯れ草の茎を下向きに伝い歩くので、腹面しか見えず残念でした。
第一脚が視覚的に目立つ工夫を凝らしているのは、きっとこれを使って同種に対するコミュニケーションがあるのでしょう。
いつか求愛行動や♂同士の喧嘩を見てみたいものです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
撮影後は枯れ草や草むらをかき分けて必死で探し、ありあわせのビニール袋に採集しました。
後で思い返すと、住居網に潜んでいたようにも思いました。
『クモ生理生態事典 2016』でカタオカハエトリの項目を参照すると、
石の下のへこみに白色の小さな袋状住居を作り,その中に潜んでいることが多い
2017年5月中旬
郊外の交差点で信号待ちをしていると、電柱の最上部で謎の装置を固定するための水平の角パイプにスズメ(Passer montanus)が出入りしていることに気づきました。
角パイプにスズメが2羽止まり、交差点を見下ろしています。
しばらくすると、1羽がその開口端に飛び込みました。
どうやらこの角パイプ内に営巣しているようです。
逆光で少し見えにくいのですが、2本ある角パイプのうち左側は開放端ですが、右の物は開口部に蓋がされています。
おそらく蓋付きのパイプに少しずつ交換することで、野鳥の営巣を防止する対策が進んでいるのでしょう。
この日は先を急ぐ用事があったので、また改めて観察に来ることにしました。
電気に疎い私はこの装置の存在を知らなかったのですけど、柱上トランス(変圧器)ではなさそうです。
箱状の装置の側面にFTASという文字があるものの、ネット検索しても正体不明で困りました。
「入・切」という巨大なスイッチのような物も見えますし、家庭用ブレーカーの親玉みたいな装置でしょうか。
検索で代わりにPASがヒットして、名前が分かりました。
保安点検ドットコムの解説記事によると、
・PAS(気中負荷開閉器)とは、電力会社とお客さまの責任分界点に設置される保護装置のことをいいます。
・PAS(気中負荷開閉器)は、お客様側の設備における電気事故が発生した場合に、近隣への波及事故(近隣を巻き込んだ停電事故)を防ぐ役割をもっています。
名前を知ってから改めて街中の電柱を見て回ると、あちこちに設置されていることに気づきました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→電柱の角パイプ内の巣に出入りするスズメ♀♂【野鳥:ハイスピード動画】
▼関連記事(PASとは違う円筒内に営巣)電柱の丸パイプ内に巣材を搬入するスズメ(野鳥)