2016/02/01

アメリカセンダングサの花を食べなくなったイシサワオニグモ♀(蜘蛛)



2015年10月上旬・午前5:44〜5:52

花を食べる造網性クモの謎#7:再現実験2


網の張り替えを期待して徹夜で監視していたら、夜が白々と明けてきました。
赤外線の暗視カメラを使わなくても普通のカメラでなんとかギリギリ映るぐらいの明るさになりました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。

映像冒頭でまず信号糸を説明します。
キイチゴ?葉裏の隠れ家に居るイシサワオニグモ♀(Araneus ishisawai)は、歩脚の先で信号糸に触れています。
その信号糸を下に辿ると、垂直円網の甑につながっています。
円網を横から撮ると、縦糸とは別に信号糸が甑から直接隠れ家まで伸びていることが分かります。※
網の右下はだいぶ破損が激しいですね。
もし信号糸をこっそり切ると、クモは網に獲物がかかっても気づかなくなるのでしょうか?
異変に気づいて信号糸をすぐに張り直すでしょうか?(いつかやってみたい実験です)


※【追記】
『田んぼの生きものたち:クモ』p28によると、オニグモの仲間が張るのは「呼糸(こし)円網」と呼ぶらしい。
網の中心部から一本の糸(受信糸)を円網の外に引いて、葉の中などに住居をつくる。




眠気覚ましに懸案の花給餌実験をしつこく繰り返してみました。
近くに生えたアメリカセンダングサの頭花を摘んできてイシサワオニグモ♀の垂直円網に向かって投げつけると、画角から外れ網の下部に付いてしまいました。
隠れ家(キイチゴ?葉裏)に潜んでいたクモがすかさず信号糸を伝って甑まで急行します。
歩脚の先で恐る恐る花に触れると、周囲の糸を噛み切り始めました。
捕帯による梱包ラッピングを行わず、異物を網から捨てました。

その場で網を引き締めて揺らし、他の異物の有無を確かめています。
甑に戻ってからも同様の確認作業を繰り返します。
下向きに占座すると、歩脚の先を舐めて身繕い。
網の引き締めを繰り返すのは、網を張り替えるべきかどうか全体の破損状況を評価しているのでしょうか?
最後は信号糸を伝い隠れ家に戻りました。
上から伸びた信号糸を甑で切って手繰り寄せながら登ると同時に、新たに信号糸を張り直しているようにも見えます。

途中でピンぼけになり、良く分かりませんでした(薄暗い条件ではカメラのAFが効きにくいのです)。
ちなみにこの日の日の出時刻は公式発表で5:42。

アメリカセンダングサの花を繰り返し給餌しても二度と食べてくれず、私は落胆しました。
なぜだ…?
逆に5日前にはどうして食べてくれたのか、不思議になります。
花の種類を変えてみるのはどうでしょう?

つづく→#8:イシサワオニグモ♀(蜘蛛)の網にノコンギクの花を給餌すると…?


体内寄生されて弱ったキイロスズメバチ♂



2015年10月上旬

キイロスズメバチ巣の定点観察#6


巣の下の壁際でキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)♂が地面を弱々しく徘徊していました。
日光浴しているようにも見えますが、飛べなかったり歩行がぎこちなく前脚が震えています。
交尾を済ませ寿命が近いのでしょうか?
それとも体内寄生による神経症状なのかな?

撮影後に捕獲し、持ち帰りました。
スズメバチ好きとしては、手元に置いておくための雄蜂の標本を一匹ぐらい欲しかったからです。
そして翌日、私の予想は的中しました!
捨てずに良かった。
この雄蜂を採集したのは「虫の知らせ」だったのかもしれません。
果たして獅子身中の虫の正体は…?

つづく→#7:宿主キイロスズメバチ♂から脱出したハリガネムシ


2016/01/31

網にかかった蚊を捕食するイシサワオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015年10月上旬・午前5:24〜5:38・気温11.3℃

イシサワオニグモ♀(Araneus ishisawai)が夜中に網を張り替えることを期待して徹夜で観察していると、夜が少しずつ明けてきました。
退屈のあまり、私は居眠りしてしまったようです。
いつの間にかクモが垂直円網の甑に占座していました。
慌てて赤外線の暗視カメラで撮り始めました。
歩脚で周囲の糸を引き締めて揺すると、すぐ左下に付着していた蚊の存在に気づいたようです。
私が網に生き餌を給餌したのではなく、自然に網にかかった物です。
おそらく私の血を吸おうと飛んできた藪蚊が天然の蚊帳に囚われたのでしょう。
こんな小さな獲物が網にかかってもイシサワオニグモは隠れ家に居ながらにして感知できるとは、信号糸の感度の良さに驚かされます。
梱包ラッピングするまでもない小さな獲物なので、クモはその場で噛み付いていきなり捕食しました。
甑に戻ると再び網を引き締めて揺らし、他の獲物の有無を確認しています。
そのまましばらく下向きに占座。
それまでこの個体は昼も夜も基本的に隠れ家に潜んでいて必要に迫られなければ網に出てこなかったので、甑に堂々と占座する様子は新鮮でした。



隠れ家に戻る様子を撮り逃さないよう通常のカメラに切り替え、三脚に据えて監視記録してみます。
夜明け前でかなり暗いものの、補助照明無しでもなんとか写っています。
※ この中盤(@1:14〜1:55)の映像のみ動画編集時に自動色調補正を施して、自然光下の暗い映像を増感しています。

やがてクモはゆっくりと信号糸を登り、隠れ家に戻りました。

午前5:00および5:30に測った気温はともに11.3℃、湿度100%
ちなみにこの日の日の出時刻は公式発表で5:42。


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