2016/01/24

境界標の泥巣上で身繕いするヒメクモバチ♀a



2015年10月上旬

境界標に営巣したヒメクモバチの定点観察#5


7日ぶりに営巣地を訪れると、まず一つ目の境界標に作られた泥巣aにヒメクモバチ♀a(旧名ヒメベッコウ;おそらくAuplopus carbonarius)が居てくれて一安心。
こちらの個体♀aは1週間前に見た時と変わらず基本的にいつも泥巣上に居座りガードしているだけで、造巣などの進展が全くありません。
泥巣上を徘徊し、穴にも少しだけ頭を突っ込んで点検しています。
この穴は1週間前から開いたままなので、作りかけの育房ではなく羽化孔だと思っています。
見回りの後は触角を拭い化粧しました。

この個体♀aは触角の先が巻いている点が気になります。(一方、♀bは比較的真っ直ぐ)

クモバチ科の特徴として、触角はふつう♀では死後ゼンマイのように巻くが、♂では巻かない。(『保育社標準原色図鑑全集2昆虫』p29より)

※ マクロレンズ使用の接写動画のみ自動色調補正を施してあります。

珍しく外出の瞬間が撮れたものの、すぐに見失ってしまい、行き先や目的は不明です。

映像の最後は山道沿いに並んだ2本の境界標を順に訪れ、♀a→♀bの順に在巣を確認しました。
個体識別のマーキングを施していないものの、これで2匹のヒメクモバチ♀が別個体であることを確信しました。(1匹の♀による二巣並行営巣ではない。)

つづく→#6:境界標の泥巣をガードするヒメクモバチ♀b



ヒマワリの花とスズメ(野鳥)



2015年8月中旬

畑の端の花壇に咲いたヒマワリの群落でスズメPasser montanus)が群れていました。
成鳥ばかり計5〜6羽ほどが曲がった茎に乗って休んでいます。
花の天辺に止まったのでヒマワリの種子を採食するのかと期待したのですが、未だ実がなっていない時期でした。
一羽が茎から飛び上がり、空中で虫を捕らえたようにも見えました(@0:52〜0:55)。

▼関連記事
ヒマワリの花から種子を啄むカワラヒワ(野鳥)



2016/01/23

網に付けたアメリカセンダングサの花を除去するオニグモ♀



2015年10月上旬

花を食べる造網性クモの謎#5:オニグモで試すと?


道端に張られた正常円網(垂直円網)に見慣れないオニグモの仲間を見つけました。
こちらに腹面を向け、網の中央部に下向きで占座しています。

さて、最近アメリカセンダングサの花を食べるイシサワオニグモ♀を発見したばかりなので、他の種類のクモではどうだろう?と比べてみたくなりました。
丁度近くに生えていたアメリカセンダングサ(どこにでも見かける帰化植物です)の頭花を摘んで、この網に投げつけてみました。
花を給餌する前に円網の写真を撮ればよかったですね。
円網の甑は丸く穴が開いていました。

給餌してすぐ大失敗に気づきました。
クモの体長に対して花の柄が長過ぎましたね。
見たこともない巨大な獲物に警戒しているのか、クモは慎重に触れて正体を確かめようとしています。
虫とは違い花は動かないので、クモは一度甑に戻りました。(下向き占座@0:44)
すぐにまた下りて行くと、今度は花の柄の先端に向かい、歩脚の先で恐恐と調べています。
ようやくクモが側面を向けてくれました。(@1:30)
茎の先端に対してなぜか捕帯でラッピングしようとしたので驚きました。(@1:45)
こんな巨大な獲物の全体を梱包ラッピングできるかな?
それまでクモは一度も花に噛み付いていません。
やがてクモは茎や葉の周囲の糸を噛み切り始めました。(@2:33)
捕帯でラッピングしかけた白い糸屑は手繰り寄せると殆ど消えてしまったので、自分で食べてしまったようです。

花周囲の糸を切りながらも網全体の張力のバランスが崩れて崩壊しないように、最低限の縦糸などを張り直していますね。
クモがうっかり花を手離してしまい、その拍子にようやく背中を向けてくれました。(@4:32)
腹背中央部の前方に白い斑紋が目立ちます。
まるで誰かが白い油性ペンマーキングしたのかと思ったくらいです。
腹部下面には1対の白点の斑紋があります。
苦心惨憺して、ようやく花全体を網から外し捨てました。(@5:26)
と思いきや、地面に落ちる前に花が網の下部に再び付着してしまいました。
クモはそれをちゃんと分かっていて、対処に向かいます。
今度こそ完全に異物を取り除きました。(@6:52)
その結果、円網が大きく破損してしまいました。
使い物にならなくなった部分の網を取り壊しています。
撮影後半はクモにピントを合わせにくく、苛々した私は甑に戻る前に撮影を打ち切ってしまいました。
画面の奥には防火水槽が見えます。

クモがアメリカセンダングサの花を食べてくれなかったのは残念です。
茎が長過ぎてクモが一度も花の部分に触れなかったので、食物として認識しなかったのは当然でしょう。
我ながら酷い嫌がらせをしてしまいましたが、巨大な異物を網から丹念に取り除いて排除する様子は健気でした。



捕帯で梱包ラッピングしかける。

とにかく腹背上部の白紋が気になったので、どうしても種名が知りたくなりました。
きちんと写真を撮るために、動画撮影直後に採集しました。
小さなプラスチック容器で体に触れると網から糸を引き緊急落下。(映像なし)
地面で擬死していたクモを捕獲しました。
『クモの巣図鑑』をパラパラと見比べて、ヘリジロオニグモ♀なのかと思いました。
念の為にいつもお世話になっている「クモ蟲画像掲示板」にて問い合わせてみると、くも子さんより色彩変異型のオニグモAraneus ventricosus)で未発達の♀だろうとご教示いただきました。
ヘリジロオニグモは切れ網を作り生息地は海岸部らしく、今回の撮影地は内陸(山地に近いほぼ農村部の郊外)であることからも納得です。
『日本産コガネグモ科ジョロウグモ科アシナガグモ科のクモ類同定の手引き』(谷川明男著)という素晴らしいPDF資料を紹介してもらいました。
私には未だ少しレベルが高いようで、精進します。

つづく→#6:網に付いたアメリカセンダングサの花を食べずに捨てるイシサワオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



【追記】
くも子さんより以下のコメントを頂きました。
○果糖効果がポジティブの例にコガネグモも入っている。(果糖効果の実験をやるなら、幼体26.5%より成体66.7%を選択した方がよさそう…私見)しぐまさんの実験、次にオニグモでやるなら、幼体でなく成体でやると別の結果がでるかも?


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