スズバチ泥巣の飼育記録
2012年5月中旬・室温22℃
スズバチの泥巣に寄生していたドロバチヤドリニクバエの成虫がまた一匹羽化してきました。
経緯を記した前の記事はこちらです→「スズバチの泥巣に寄生したドロバチヤドリニクバエの羽化」
囲蛹からの脱出こそ見逃したものの、今回は翅芽が未だ伸びきっていないうちに気づきました。
泥巣の表面に止まって身繕いしています。
本来は泥巣からの脱出に使うはずの前頭嚢もヒクヒクしていますが、撮影アングルの問題であまりよく見えません。
急いで三脚の準備をして翅が伸びる様子を撮影しました。
10倍速の早回し映像でお届けします。
体液の内圧を利用し、風船が膨らむように皺くちゃの翅を伸ばします。
この後も続々と羽化してくるので、小さい昆虫の翅伸展の過程を接写する練習になります。
照明やアングルなど次第にコツを掴んで上達していきます。
(つづく)
2012年5月上旬
山道でビロウドツリアブが超低空飛行(地面すれすれ)に飛びながら、腹端をチョンチョンと土に付けていました。
おそらく♀の産卵行動と思われます。(※)
飛び回る動きが速過ぎて、謎の産卵?シーンは一瞬写っただけです。
後半は1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみました。
残念ながらすぐに飛び去ってしまい、カメラをハイスピード動画モードに切り替える余裕がありませんでした。
ビロウドツリアブの幼虫はヒメハナバチ類の巣の中の幼虫に寄生するらしい。
※ 実は更に奥が深いようです。
検索すると、イッカク通信発行所のブログに興味深い解説記事が載っていました。
産卵ではなく「尾端接触行動」かもしれません。
(卵へまぶす砂粒を砂室に補給)
「接触行動」では曖昧なので、勝手ながら「接地行動」と呼ぶ方が分かりやすい気がします。
▼関連記事(8年後の撮影)
2012年5月上旬
山道でカエルの鳴き声が響き渡っていました。
道端の排水溝を覗いてみると、ヒキガエルが群がって居ました。
正式名称は不明ですが、80cm四方のコンクリートで囲まれた水槽で、山からの湧水や雨水を谷へ流す前に一時的に貯めておく所です。
狭い水槽にアズマヒキガエルが芋の子を洗うように何匹もひしめいています。
仲間の鳴き声に惹かれてやって来たのか、水槽の岸で抱接中のペアを発見。
♀が焦茶色で♂が黄土色と色違いのカップルです。
そのままドボンと水槽に入って蛙合戦に参戦です。
♀と間違って♂にしがみ付かれた♂がリリースコールを発しています。
ヒキガエルの蛙合戦を見たのは実はこれが初めてで、とても興奮しました。
今は満水ですけど雨水が引く前に抱接・産卵を済ませて脱出しないと、コンクリートの水槽から這い上がれずに「death trap」となりそうな気がします。