河畔林を探索していたら、気になる虫こぶを見つけました。
まずは樹種を調べないといけません。
ヒメウコギの灌木かと思いきや、枝にトゲがない点が気になります。
Google Geminiに画像認識してもらうと、在来種のオカウコギだろうと教えてもらいいました。
Q: 9月下旬に山形県の河畔林で撮った幼木(低木)の写真です。この樹種の名前を知りたい。素人目にはウコギと似ていると思ったのですが、枝に棘はありませんでした。
A: 写っている植物は、トゲがないという特徴からオカウコギの可能性が高いと考えられます。 オカウコギはウコギ科ウコギ属の落葉低木で、以下のような特徴があります。 葉: 掌状複葉で、通常5枚の小葉からなります。小葉の先端半分には粗い鋸歯(ぎざぎざ)があり、これがヤマウコギとの区別点の一つとされています。 棘: 枝には通常、太い棘がありますが、個体や生育環境によっては棘がない場合もあります。ご指摘の通り棘がない個体も存在します。 分布: 日本の本州(東北以南)、四国、九州などの丘陵や山地の林内、河畔林などに自生します。山形県南部での発見は分布域と一致します。 利用: 新芽は山菜として食用にされ、古くから垣根としても利用されてきました。 類似する樹種にはヤマウコギやヒメウコギなどがありますが、葉の鋸歯の形状や花の色の違いなどで区別されます。
謎の虫こぶ(虫えい、ゴール)の特徴を書き出してみると、こんな感じです。
形成場所: オカウコギ?の新梢(樹皮が緑色の若い横枝)。
形状: 不定形で歪なこぶ状。
色: 緑色。
『虫こぶハンドブック』で調べてみると、ウコギハグキツトフシだろうと分かりました。
形成者: ウコギトガリキジラミ Trioza ukogi形状: 葉柄や小葉の基部、ときに花柄や果実に形成される閉鎖型の虫えい。表面平滑で緑〜黄緑色。内部に1〜数個の虫室がある。1虫室1幼虫生活史: 成虫で越冬し、春に枝に産卵。幼虫が葉柄などに定位し、虫えいが形成される。2齢で越夏し、秋から急に成長が進み、10月に虫えいが裂開し羽化。 (p52 より引用)
「ウコギハグキツトフシ」とは呪文のような長い名前ですが、虫こぶ(ゴール)の和名の命名規則は分かりやすくできています。
**「宿主植物名」+「形成部位(葉・実など)」+「形状・特徴(フシ、タマ、ツボなど)」+「フシ(こぶ)」**という構成が基本で、これによって虫こぶの見た目や寄生場所が分かるように名付けられています。
つまり、「ウコギハグキツトフシ」をあえて漢字で書けば「五加木・葉茎苞・付子 」となります。
「ウコギ歯茎ツトフシ」ではありません。
ウコギトガリキジラミの詳しい生活史について、Gemini AIに質問してみました。
ウコギトガリキジラミの詳しい生活史はあまり多くの情報源で詳細に解説されていませんが、いくつかの生態的特徴が知られています。 越冬 ウコギトガリキジラミは、ウコギの葉柄や小葉の基部に形成した虫こぶ(ウコギハグキツトフシ)の中で幼虫として越冬します。 羽化と産卵 羽化のシーズンは地域によって異なりますが、日本では10月中旬ごろに虫こぶから羽化して成虫になると予想されています。 成虫は羽化後、次の世代の産卵のために活動します。 サイクル 成虫は冬を越し、翌春にウコギの新芽に産卵すると考えられます。 孵化した幼虫は、吸汁しながら植物組織の異常成長を誘導し、夏から秋にかけて虫こぶを形成・成長させます。 そして秋になると虫こぶの中で成長した幼虫が成虫へと羽化し、このサイクルを繰り返します。 成虫の翅(はね)には、トガリキジラミ科特有の翅脈のパターンがあります。虫こぶを作るキジラミは成虫を見つけるのが難しいことが多いため、羽化時期に虫こぶを採取して観察ケースに入れると、成虫を確認できる可能性が高まります。
【参考サイト】 ウコギトガリキジラミ 五加尖木虱 by yamasanae さん
私もその場で虫こぶを切開してみて、中を調べるべきでしたね。
成虫が羽化するには、時期がまだ少し早かったようです。
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