里山にある少し開けた湿地帯の周囲に点在する常緑低木のユキツバキ群落で、鮮やかな黄緑色の虫を見つけました。
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体表に生えている毒棘が細いので、近縁種のムラサキイラガ(Austrapoda dentata)ではなくウスムラサキイラガの幼虫です。
濃い緑色をしたユキツバキの葉に堂々と乗っていた黄緑色の毛虫は、とてもよく目立ちます。
全く保護色(隠蔽擬態)ではありません。
身を守る毒棘があるので、隠れる必要があまりないのでしょう。
ユキツバキの葉に食痕(虫食い跡)はありませんでした。
その後、近くの水溜りで見つけたヤマカガシの撮影に夢中になっていたら、いつの間にかウスムラサキイラガの幼虫は隣にそびえ立つホオノキの幹に移って木登りしていました。
私がユキツバキの枝葉を跨ぐように立ったまま長時間ヘビの動画を撮っていたので、幼虫は私の体を伝い歩いて移動したのかもしれません。
毒毛で痛みを感じたり皮膚がかぶれたりすることはありませんでした。
ユキツバキにしてもホオノキにしても、ウスイロイラガ幼虫の食樹リストに含まれていません。
食樹とは無関係の樹上で一体何をしていたのか不明です。
ウスムラサキイラガの幼虫は、コナラ(ブナ科)、ウメ(バラ科)、ヤナギ類(ヤナギ科)など多食性(安田守『イモムシハンドブック2』p35より引用)
蛾の幼虫の多くは、蛹化する前に活発に動き回ります。
しかしウスムラサキイラガの幼虫は地中に潜って蛹化・営繭するので、食樹以外の木に登る必要はないはずです。
脱皮する前だったのかな?
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