2024年10月上旬
ミズキ灌木の幹で監視カメラWの上下に巻いた粘着テープ(ガムテープ)に、今回は過去最多の虫が付着していました。
この期間は雨が少なくて、テープの粘着性が落ちなかったのかもしれません。
新顔の虫としてまず気になったのは、マダラカマドウマ(Diestrammena japanica)です。
地面から登って来たカマドウマが、粘着テープに捕らえられて動けなくなった脚を自切して、なんとか逃げのびたようです。
自切した脚だけでなく、長い触角も粘着テープにへばり付いていました。
本種は樹液酒場でも見られるため、ミズキの樹液を吸汁しに木登りしていたのかもしれません。
関連記事(10年前の撮影)▶ 夜にミズナラの樹液を吸うマダラカマドウマ♀
以前このミズキ灌木の幹に尖ったドライバーをうっかり刺してしまったとき、傷口から透明なサラサラした液体が溢れるように流れ落ち、さすが水木の名前通りだと感心しました。
本命のザトウムシ(種名不詳)は、自切した歩脚を粘着トラップに残して逃げた個体もいれば、全身がへばりついて逃げられなかった個体もいました。
ザトウムシは上のテープにも下のテープにも付着しており、樹上から降りてきた個体も多いことを示唆しています。
あるいは別の解釈として、地面から幹を登ってきたザトウムシが下側の粘着トラップを歩脚の自切でなんとか突破できたものの、次に待ち構えていた上側の粘着トラップからは逃れられなかったのかもしれません。
どちらの解釈が正しいか確かめるには、ライブカメラで粘着トラップをひたすら監視するか、実験するしかなさそうです。
前回(シリーズその1)と同じく、 ヒメマダラエダシャク(Abraxas niphonibia)らしき幼虫も1匹だけ下側の粘着テープに捕らえられ死んでいました。 イラガ(Monema flavescens)の古い繭もミズキ灌木の幹に付着したまま残っていましたが、今回の本題とは関係ありません。
前回(シリーズその1)と同じく、 ヒメマダラエダシャク(Abraxas niphonibia)らしき幼虫も1匹だけ下側の粘着テープに捕らえられ死んでいました。 イラガ(Monema flavescens)の古い繭もミズキ灌木の幹に付着したまま残っていましたが、今回の本題とは関係ありません。
別の監視カメラNを固定した灌木(樹種不明)の幹に巻いた粘着テープを調べてみると、少数の虫しか付着していませんでした。
上側のテープにはオオナミザトウムシ(Nelima genufusca)?が1匹だけ丸ごとへばり付いていました。
やはり樹上から幹を伝って下に降りてきたのでしょうか。
背中に寄生バエの白い卵が産み付けられています。
それでも地道に記録を残すことで、少しでも罪滅ぼしになるかもしれません。
トレイルカメラでは原理的に恒温動物しか記録されません。
トレイルカメラでは見落としてしまう、この森の昆虫相が粘着トラップによって少しだけ垣間見えてきます。
トレイルカメラの保守作業を終えると、粘着トラップを上下とも交換して(ガムテープを裏返し粘着面を上にして幹に巻き直し)帰りました。
つづく→
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