2024年2月下旬
シーン0:2/20・午後14:26・くもり(@0:00〜)
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
平地のスギ防風林で、「根返りスギ」の根元に掘られた「根曲がり巣穴a」を自動センサーカメラで見張っています。
この巣穴aでニホンイタチ(Mustela itatsi)が越冬していたのに、なぜか最近は姿を見せなくなりました。
今回はカメラの設置場所をいつもとは少し変えてみました。
異常な暖冬のため、林床の積雪は完全に溶けてしまっています。
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。
シーン0:2/20・午後14:46・くもり(@0:04〜)
約3m離れた別の「根返りスギ」の根元に掘られた巣穴bも別の自動撮影カメラで同時に見張ることにしました。
シーン1:2/24・午前2:23・降雪(@0:07〜)
林床に雪が少し積もっていました。
小雪がちらつく深夜に、タヌキaが水平倒木の下をくぐり抜けながら、ちょっとした斜面を奥へ登って行きます。
しばらくすると、右上奥の暗いスギ林内をタヌキの別個体bの白く光る眼が右へ移動して行きました。
このタヌキはどこから来たのでしょう?
手前の獣道から来たのか、それとも巣穴bから出巣した直後である可能性もありそうです。
湿雪の雪面に残るタヌキの足跡を見ても、軌跡が読み取れませんでした。
シーン2:2/24・午前2:23・降雪(@0:30〜)
別アングルで根曲がり巣穴aを監視するトレイルカメラに続きが録画されていました。
先行個体aが根曲がり巣穴aの横を素通りして、獣道を左へ向かいました。
しばらくすると、後続個体bが奥の倒木をくぐって右から登場し、先行するパートナーの後を追って左へ向かいました。
♀♂ペアで行動しているようです。
シーン3:2/28・午前1:00(@0:51〜)
4日後の深夜に監視カメラが起動すると、林床に積もった雪はすっかり消え去っていました。
奥のスギ林から2頭のタヌキが縦列でやって来ました。
シーン4:2/28・午前1:01(@1:31〜)
この動画だけ見ると、タヌキが根曲がり巣穴aから外に出てきたように見えますが、別アングルの監視映像(シーン3)と合わせて見ると、奥の獣道から来ただけだと判明しました。
監視カメラの電池が消耗しているせいか、♀♂ペアのうち1頭しか写りませんでした。
シーン5:2/28・午前1:55・吹雪(@1:38〜)
約50分後にもタヌキが根曲がり巣穴aにて写りました。
出巣aしたばかりのように見えますけど、前回と同じく通り過ぎただけかもしれません。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
限られた台数のトレイルカメラをなんとかやりくりして、2つの隣接する巣穴a,bを2台で同時に見張ることにしました。
1台ではどうしても撮り漏らしがあるのですが、2台で別アングルから監視することで、タヌキの行動が正しく読み取れるようになります。
倒木だらけのスギ防風林をタヌキが夜な夜なうろついています。
タヌキのペア♀♂がこの根返りスギの根元の巣穴に住みついたという証拠映像は得られていません。
つづく→
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