2023年4月上旬・午後12:20頃〜13:45頃・晴れ
早春の里山に登ると、上の方には未だあちこちに残雪がありました。
この日は山道の日向で越冬明けのヒオドシチョウ(Nymphalis xanthomelas japonica)を何頭も見かけました。
地上のヒオドシチョウが翅をしっかり閉じると、地味な焦げ茶色の翅裏しか見えなくなり、見事な保護色になっています。
山道の地上に止まる場合、残雪が溶けて地面が露出した地点を選んで日光浴していました。
残雪の上では体温が下がってしまうのでしょう。
暑くなり過ぎると、全開にしていた翅を少し閉じて半開きにします。
地面や灌木に止まっているヒオドシチョウの口元をじっくり見ると、いつも口吻を縮めており、何かを舐めている訳ではありません。
(樹液やミネラルを摂取する行動ではない。)
私は外見でヒオドシチョウの性別を見分けられないのですが、おそらく♂が日向で日光浴しながら縄張りを張り、交尾相手となる♀を待ち伏せしているのでしょう。
♂の縄張り内に別個体が飛来すると直ちに飛び立ち、追尾や乱舞が始まります。
動きが激しいのでいつも見失ってしまい、交尾に至るシーンを見届けられませんでした。
縄張りの蝶道を往復してから元の場所に舞い戻ってきて止まり直すことが多いです。
各個体が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。
いくら待っても自発的に飛んでくれない場合、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。
翅を全開にして日光浴しているヒオドシチョウは、体温が充分に上がっているので、素早く羽ばたいてすぐに(準備運動なしで)飛び立つことが可能です。
関連記事(9年前の撮影)▶ 翔べ!ヒオドシチョウ【ハイスピード動画&HD動画】
ヒオドシチョウは成虫で越冬するので、翅が破損していることが多いのですが、無傷のきれいな状態の個体も見かけました。
(複数個体を撮影。)
山麓の入山口付近で落葉した蔓に止まっていた個体に近づいて飛び立たせました。
辺りを優雅に飛び回って元の場所に舞い戻る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:13〜)
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