2021年6月下旬・午後16:00頃・くもり
幼鳥が餌乞いすると、隣りにいた親鳥が口移しで巣外給餌してやります。
成長した幼鳥の体格は親鳥とほぼ変わりません。
ここまでは別に珍しくない光景でしたが、しばらくすると親鳥が畦道から水田に飛び降りて、そのまま田んぼの中を歩き回り始めました。
幼鳥も親鳥の後をついて歩きます。
カラスが夏の「水田の中に」入って探餌徘徊する行動を見たのは初めてでした。
草丈高く育ったイネの茂みの中で黒いカラスの姿はほとんど隠れてしまいました。
梅雨に入ったこの時期は田んぼの水を抜いて「中干し」しているのでしょう。
泥が半乾きになるとカラスも田んぼの中に入れるようです。
脚の長いサギ類と違い、カラスは深い泥濘の田んぼに入って採餌することはありません(私が知る限り)。
親子で一緒に田んぼに入ったということは、親鳥が幼鳥に採餌法を教えてるのでしょう。
青々と育ったイネの葉が風でなびいて、それだけでも絵になる田園風景です。
親鳥を見失わないように必死で付いて歩いていた幼鳥が水田から飛び立ち、奥の畦道に移動しました。
いかにも幼鳥らしく、採餌実習に飽きてしまったのでしょうか?
親鳥を見失って不安になったのかな?
中干し中とは言え、足元の悪い田んぼを歩き回るのはやっぱり嫌なのかもしれません。
水田に残った親鳥は構わずに探餌徘徊を続けます。
何を捕食しているのか見えませんが、虫やカエルなどを探し歩いているのでしょう。
親鳥の喉袋が膨らんでいるので、幼鳥に給餌するために獲物を貯め込んでいるようです。
カラスに限らず、夏の田んぼで害虫駆除してくれる鳥は稲作農家にとって大歓迎でしょう。(益鳥)
畦道で待っている幼鳥2羽のうち片方に注目して撮影すると、手前の水田で採餌していた親鳥が飛来しました。
やって来る親鳥の姿を見つけた途端に幼鳥は餌乞いを始めます。
畦道に並ぶと親鳥は幼鳥に口移しで巣外給餌しました。
給餌直後に親鳥は足元の草に嘴を擦り付けて汚れを拭い取りました。
すぐにまた親鳥は畦道から奥の水田に歩いて入り、獲物を探し始めます。
畦道に残された幼鳥は、今度は親鳥の後について田んぼに入ることはなく、少し飛んで奥の農道に移動しました。
自力で何か餌を見つけたらしく、啄んでいます。
水田の右隅にもう1羽の親鳥が入り込んで採食していました。
その親鳥が幼鳥に近づくと、農道上で羽繕いしていた幼鳥が餌乞いしながら歩み寄りました。
しかし親鳥に無視されてしまいます。(未だ餌が取れてないのでしょう。)
続いて幼鳥は、農道を歩いて来る別の親鳥に対して餌乞いしつつ駆け寄りました。
今度も親鳥に無視された幼鳥は羽繕い。
親鳥は農道から水田に入り、探餌徘徊を続けます。
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