2021年4月中旬・午後15:15頃・晴れ
溜池の上を飛び回る2羽のツバメ(Hirundo rustica)が高速で飛びながら池の水面に何度も飛び込んでいました。
これはツバメに独特の水浴法です。
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
波紋が広がる水面に置きピンします。
高速で飛ぶツバメが画面を何度も横切ります。
水面にツバメがダイブすると水飛沫が上がりますが、潜水する訳ではありません。
まるで水切りの石投げ遊びのように、そのままツバメは飛び去ります。
水面から飛び去る際に、濡れた尾羽を不規則に振っていました。
これをツバメは何度も繰り返して行水するのです。
その結果、池の水面に同心円状の波紋が広がります。
池の中でも水浴に飛び込む地点は大体決まっているようでした。
逆光のアングルなのでツバメのシルエットしか写っていませんが、念願だったツバメの水浴飛翔を動画に記録できて大満足です。
今回はハイスピード動画での撮影を優先しました。
高画質のHD動画に切り替えようとしたら、ツバメはもう居なくなってしまいました。
よく晴れて暑い日でしたが、気温を測るべきでしたね。
菅原光二『科学のアルバム:ツバメのくらし』によると、
七尾純『テクテク観察:ツバメ日記』によれば、
ツバメはむかし、がけなどのかべに巣をつくっていたといわれています。そのため、歩くことのすくなくなったツバメの足は退化し、現在では、物にとまるぐらいの役めしかしません。しかし、空中で虫をおいかける生活をつづけたツバメのからだやつばさは、大空を自由にとべるように発達しました。(中略) 水あびや水のみも、ほとんどの鳥は地上におりたってしますが、ツバメは水面すれすれにかすめとび、瞬時に水あびをしたり、水をのんだりします。ツバメは、空中生活者なのです。(p44-45より引用)
水しぶきがあがりました。ツバメが池に飛びこんだのです。水浴びです。ツバメはからだを水面にたたきつけるように飛びこむと、水しぶきを飛ばしながら上空にまいもどりました。 池のあちこちで、水しぶきがあがっています。まるでショーを見ているようです。(中略) 「ああ、水浴びですよ。虫をおいかけながら、ときどきああやって水浴びをして、からだを冷やしたり、からだについたダニやよごれを落とすんですよ。」(中略) えさをつかまえるのも、水浴びをするのも、飛びながらです。そのかわり足が小さく、どろ集めのとき以外はめったに地面におりません。 (p64より引用)ツバメが高速で飛びながら水面の水をすくって飲むシーンもハイスピード撮影してみたいテーマのひとつなのですけど、なかなかチャンスがありません。
そもそもの問題として、私のフィールドで近年はツバメの数が激減している気がしてなりません。
おそらくツバメは住宅難(営巣地不足)で困っているのでしょう。
普通種のツバメがレアな鳥になる時代が来るなんて…。
【追記】
1.5ヶ月後に同じ池でツバメの水浴シーンを高画質のFHD動画で撮影できました。
関連記事 ▶ 池の水面に何度も飛び込んで水浴びするツバメ(野鳥)
0 件のコメント:
コメントを投稿