2019/09/16

立ち去る私を追いかけてニセアカシア樹上から鳴いて威嚇するノスリ親鳥(野鳥)



ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#13



▼前回の記事
昼間も巣に近い樹上で警戒声を発し偵察飛行を繰り返すノスリ親鳥♀♂(野鳥)

2019年6月上旬・午後12:56〜13:03

立ち去る私を追いかけるようにノスリButeo japonicus)の親鳥が鳴きながら飛んで来ました。
左翼の風切羽が無傷の個体です。
堤防のすぐ横のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木の樹冠に止まると、眼光鋭く私を見下ろしながら甲高い声でピーィ、ピーィ♪と繰り返し鳴き続けています。
鳴きながら尾羽根を左右に動かしているのは興奮の現れなのかな?
満開に咲いたニセアカシアの横枝の隙間から覗き込むようにして正面から私を睨みつけています。
すごい迫力!

右の方からもう1羽のつがいの鳴き声もかすかに聞こえてきました。
巣に戻った親鳥♀と鳴き交わしているのかな?と想像するものの、私には性別が見分けられません。
親鳥が巣に戻っているかどうか戻って確認したかったのですけど、これ以上親鳥を刺激するのは良くないと諦めました。

私が再び歩き始めると、ノスリ親鳥も鳴きながら飛び、別のニセアカシア樹冠に止まり直しました。
私が縄張りから完全に立ち去るまで確実に見届けるつもりのようです。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


私が猛禽類の観察に未熟で無知なせいで、育雛中の親鳥にストレスを与えていたようです。
氏原巨雄『オオタカ観察記』という名著を後日読んで、色々と反省させられました。

 オオタカの観察や撮影をする前には最低限、生態、習性の基本的な知識は持っていなければいけない。オオタカからの警戒、威嚇のサインを見落とさないように、常に神経を研ぎ澄ましている必要がある。例えば♀がなかなか巣に入らず、「ケッケッケッケッケッケッ」と大きな声で鳴いている。これは何かを警戒、威嚇していて、その対象が観察者や撮影者なのかもしれない。
 また、♂が観察者や撮影者の近くに来て黙って見張っていれば、それはヒナの安全を脅かすことがないかを見極めようとし、これ以上近づくな、近づくと襲うぞ!という無言のサインを送っていると思っていい。♂に見張らせること自体、ヒナや♀のための餌を捕る大切な時間を奪い、それがひいては繁殖の妨害につながる。 (p154-155より引用)


ノスリとオオタカは鳴き声が違うようですが、そういうことでしょう。
言い訳になりますが、猛禽類の中でもトビやノスリなどの普通種は露骨に人気が無いようで、写真集や観察記録の本が出版されていません。

そのため、初心者がなかなか勉強できないのです。
これからはブラインドを使った撮影を検討しないといけません。

つづく→#14:日没後に塒のポプラ樹上から鳴く♪ノスリ親鳥(野鳥)


ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上a+警戒声♪
ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上a
ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上b+警戒声♪


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